インテルの第6世代 SkylakeのCPU、Core i7 6700Kには、純正のCPUクーラー(CPUファン)が付いていなかったので、 虎徹(KOTETSU)SCKTT-1000を追加して買いました。まずは、CPUのCore i7 6700Kについて簡単にレビューします。

 結論から言うと

CPUの末尾に「K」のつくハイエンドのCPUはクロックアップ対応なので【BOX】でも純正のCPUファンが付いてない。ユーザが好みのCPUクーラーを別に買え

ということです。

i76700K&SKTCC-1000

 CPUをAmazonで買ったら、小さい箱で届いたので、あれ? 【BOX】なのにCPUファンがついていないの?と思ったので記事に書いておきます。

CPUのパッケージでバルクとBOXの違いについて

  • 【BOX】は単品でパソコンショップの店頭で買える市販品(リテール)で、CPUファンが付いている
  • 【バルク】は、PCメーカーへの直下ろし製品で、通販などで安く出回ることがある
という認識でいました。しかし、【BOX】がついていても、CPUファンが付いていないパッケージもあることを、ここで紹介します。

 最近は、【バルク】のCPUやHDDというのは、あまり売られていないようで、安かったはずの【バルク】のPCパーツが、【BOX】の方が安いことが多くなったので、もはや「バルクとBOXの違い」は、考慮に入れない方が良いみたいです。

第6世代 SkylakeのCPUにも、純正のCPUファンがついたパッケージもある

 今回買ったIntel Core i7 6700Kは、型番の末尾に「K」が付くCPUだけあって、クロックアップに耐えられる高級グレードのものです。

i7-6700K

 だから、「CPUクーラー(ファンか水冷ユニット)は、ユーザが各自好みの物を用意しなさい」ということです。もちろん、クロックアップできないクロック固定の廉価版のCPU【BOX】には、CPUファンがついているものが用意されていますよ。

I7-6700K開封 i7-6700K裏面

パッケージは、こんな、スッカスカです。これ一個で4万円弱。4〜5年経って、中古で売りに出しても値段が付く人気の部品は、こういうCPUです。

特にこだわりのないパソコンユーザは、コスパの良い型番のものを選ぶことをおすすめします。

  • Core i7 6700 無印 3.4GHz 4コア(8スレッド) 4.0→4.2GHz 91W
  • Core i5 6500 3.2GHz 4コア(4スレッド) 3.2GHz→3.6GHz 65W
  • Core i3 6100 3.7GHz 2コア(4スレッド) 3.7GHz固定 51W
 CPU自体の価格も安くて、純正のCPUファンを同梱しているので、新たに3千円ほどでCPUクーラーを買う必要が無い分、さらにお得です。とくに、i5は、コスパ(価格性能比)のバランスがとれていて良いと思います。

以下、CPUに関する用語の解説、ウンチクをまとめておきましょう。

インテル6シリーズのCPU(Core i7、Core i5、Core i3)の世代の型番について見分け方のまとめ

2016年現在、6世代目。LGA1???は、CPUソケットの形式。

  • 第一世代 Nehalem(ネハレム、ネヘイレム) LGA1366、LGA1156 2008年
  • 第二世代 Sandy Bridge(サンディブリッジ) LGA2011、LGA1155 2011年
  • 第三世代 Ivy Bridge(アイビーブリッジ) LGA1155 2012年
  • 第四世代 Haswell(ハスウエル) LGA1150 2013年
  • 第四世代改 Haswell Refresh(ハスウエルリフレッシュ) LGA1150 2014年
  • 第五世代 Broadwell(ブロードウエル) LGA1150 2015年
  • 第六世代 Skylake(スカイレイク) LGA1151 2015年

Core i7、Core i5、Core i3、のCPUの番号での世代別(ハイエンドを除く)

  • 第一世代 Nehalem  3桁の数字 i7-990X、i5-760、i3-530等
  • 第二世代 Sandy Bridge 4桁の2??? i7-2600、i5-2300等
  • 第三世代 Ivy Bridge 4桁の3??? i7-3770K、 i5-3550等
  • 第四世代 Haswell 4桁の4??? 
  • 第四世代改 Haswell Refresh 4桁の4??? i7-4790K、i5-4690等
  • 第五世代 Broadwell 4桁の5??? i7-5775C、i5-5675C等
  • 第六世代 Skylake 4桁の6??? i7-6700K、i5-6500等

CPUの番号の末尾の「K」と「S」「T」について

  • i7-6700Kの「K」は、クロップアップ(速度を上げる)に耐えられる個体、「C」もKと同じ。
  • i7-6700 無印 は、普通のCPU
  • i7-2600S の「S」は、省電力仕様
  • i3-3220T の「T」は、超省電力仕様
 無印が50Wくらいの消費電力なら、Sは、40W、Tは、30Wくらいのイメージ。処理能力は、K>無印>S>Tの順。Tは単体の市販品(リテール)がないので、まさにバルクか、ジャンク(部品取り)でというイメージです。
ノートPC向けのCPUの番号の末尾には、Y、U、M、H、Q、等がある。
  • M ノートパソコン用CPUの意味で、無印と同じ
  • U 省電力
  • Y 超省電力
  • H グラフィック強化
  • Q クアッドコア
CPUのソケット形式は、LGA11??と表記され、間違いやすい数字で困る。

 さらに、一般向けとは違う、LGA1366やLGA2011等のハイエンドCPUに対応したソケット形式も存在し、それに合わせたチップセットなど、複雑怪奇な型番と選択に困る種類の多さが、売り手、買い手共に嫌気されました。私も、いちいち調べて買うのが面倒なので、吊しで買おうかと、いつも思います。

CPUの性能云々を語っても、かっこ悪いだけ。

 「CPUの性能ガー」とか言う自称パソコン通のヤツを、昔のパソコン関連の掲示板ではよく見かけたものですが、今は、エントリーパソコンでも、十分な処理能力があるものばかりなので、処理速度が〜 なんて、言うこと自体が、時代遅れの感ありで、かっこ悪いです。

それでも…

コアとスレッド数、キャッシュメモリ、動作周波数などのスペック表だけは、見て分かるように!

動作周波数(クロック周波数)

 デジタル信号のオンオフの周期です。周波数なので、単位はHz(ヘルツ)です。1秒間に何回振動したか?で表します。心拍数みたいなものです。速ければ速いほど能力が高くなります。

 昔のパソコンは、インテルの8086系CPUで8MHzでも高速だと言われていました。それが16MHz、ファミコンのカセットみたいなペンティアムII(Pentium II)の頃だと233MHz、400MHz、800MHzとかでした。

 今のIntelのCPUの源流にあたるペンティアムIIIの頃には、1.4GHzとかになってきます。マザーボードによっては、2つのCPUソケットがあって、PentiumIIIを2つ挿すことで、デュアルCPU、マルチプロセッサーができました。そこから、どんどん上がって、今では、限界の4GHz前後までの高い周波数になっています。

CPUの定格クロック周波数とは?

 インテルが、それぞれのCPUにあらかじめ定めている推奨のクロック周波数のことです。

CPUのTDP(Thermal Design Power)とは?

 定格クロック周波数でCPUがフル稼働するときのCPUの消費電力=発熱量のことです。SkylakeのCPUの一部を例にして、

  • i7-6700 TDP 91W
  • i5-6500 TDP 65W
  • i3-6300 TDP 35W

というかんじになります。
 CPUの定格クロック周波数を上げて処理速度を上げることをオーバークロックと言います。 オーバークロックをせずに、そのままの(定格)クロック周波数で使うのなら、最大でこれくらいの発熱(消費電力)があるので、冷やすクーラーや、廃熱処理を考慮しましょう ということの目安になります。オーバークロックする人は、自分で計算して、それに見合うCPUクーラーやパソコンの冷却方法を考えようということになります。

CPUの定格電圧 VID(Voltage Identification Definition) とは?

 マザーボード自身の起動画面:UEFI(昔は、BIOS)で、CPUの電圧(CPU/CACHE Voltage、CPU Vcore Voltage)を見ることができます。
CPU-Vcore
 VIDは、そのCPUに設定された定格クロックで動作する電圧で、CPU一つ一つ違います。
 CPUは、一枚のシリコンウエハー(薄い円板状の板)の上に、たくさんの数を印刷して作ります。しかし、ここまで複雑で精密な回路になると、できあがってくるCPUのチップ(ダイ)一つ一つの性能にバラツキが出てきます。
 一個ずつ、テストをして、動作しない機能があれば、その機能を殺したり、周波数を落としたりして、下位の型番のCPUのスペックになるように設定する工程があります。
 だから、最上位のCPUは、その検査に生き残れたもので、その中でも、当たりはずれがあって、その違いは、VIDの電圧である程度見当が付くよ ということです。
 末尾に「K」のつくCPUを何個も買い、オーバークロックして一番良い物だけを選び、他をヤフオク!に流すという、オーバークロッカーを目指す人には、こういうUEFIで表示されるCPU、メモリーなどの電圧に細かい配慮が必要になります。

コア数(Core)

 コアというのは、CPUの演算処理をする要の部分で、昔はCPUに一個しか積めませんでした。

 パソコン(CPU)の処理能力を上げるためには、

  1. 動作クロック周波数を(高く)上げる方法
  2. CPUを2個、4個とつないでソフトウエア的に並列で処理する方法
の2通りがあります。でも、4GHz以上の動作クロックを上げることは、発熱が酷くて限界に達したので、CPUを2〜12個ほど詰め込んで、一つのCPUのパッケージにするようになりました。

 実際に存在する演算処理部なので、「物理コア」と言うこともあります。

スレッド数(thread)

 スレッドというのは、CPUが1度に処理できるソフトウエアの数で、コア一つで一つのソフトウエアを処理するのが1スレッドと言います。

 コアを増やせば、スレッドの数は、そのコアの分だけ増えます。2コアなら2スレッド。4コアなら、4スレッドです。

Hyper-Threading Technology(ハイパー スレッディング テクノロジー、略してHT)

 コアで1度に処理できるソフトウエアが1本だけだと効率が悪いので、データ処理をうまく回して2つの処理ができるようにしたのをハイパー スレッディング テクノロジーと言います。コア1個につき、2つのソフトを途切れなく処理させるという仮想技術です。

 この技術のおかげで、パソコンの基本ソフト(Windows やLinux、macOS)からCPUをみると、コアの数が増えてスレッドが倍になっているように見えます。

 ソフトウエアで、物理コアがあるよう見せかけているので「仮想コア」とも言います。

 たとえば、i7の4コアのHTなら、4スレッドの物理コアと4スレッドの仮想コアで合計8スレッドとなります。

 「仮想コア」の良いところは、ソフトウエアなので、簡単に(超高速で)オンオフができることです。だから、パソコンの演算処理が、ほとんど必要の無い時には、仮想コアを停止して物理コアだけをクロック周波数を落として、電気の節約をします。もちろん、必要な処理がでたら、直ぐに仮想コアがオンになって、フル稼働できるのがメリットです。その結果、パソコンのレスポンス(応答性)が良くなります。

 「物理コア」にこのハイパースレッディングテクノロジーを使って「仮想コア」で、2倍のコアにすると、処理能力が二倍になるのか?というと、それはありません。せいぜい、2割程度と言われています見かけは2倍のコアで速度が二倍になるかと思いきや、実際は1.2倍にしかならないんです。 そりゃ、本来、一つのコアで一つのプログラムを処理しているところに、もう一つのプログラムを合間を縫って処理させるわけですから、無理をしているわけですよ。

 ですから、i5のHTなしの4コア(4スレッド)と、i3の2コアにHTで4スレッドと比べたら、同じ動作周波数でも、i5の方が速いんです。実用面、コスパを考えて、i5のHT無しのCPUを選ぶ人も多いんです。

Intel Turbo Boost Technology(ターボブーストテクノロジー)

 自動でCPUのクロック周波数を上げたり下げたりして、消費電力を抑えながら、性能をアップする技術で、i7やi5についています。

 処理速度が速くなりすぎて、使っていない時は、処理速度を落として電気を食わないようにする仕組みが、今は重要なポイントになっています。

キャッシュメモリ

 メモリーとは、データを蓄えておく部品です。CPUの演算処理部(ロジック部)とメモリーは一つのセットになっています。 とくに、超高速で動作する演算部に近い場所にあるメモリーは、キャッシュメモリーと呼ばれ、容量が大きければ大きいほど処理速度が向上します。価格の高いCPUは、このキャッシュメモリーの容量が大きいです。

 CPUは超高速で動作するので、外のデバイス(CPUに比べてものすごく遅い部品、例えばグラフィックカードや、DDR4 DIMM のメモリや、HDD(SSD)等) へのやり取りに、待ち時間ができてしまいます。それを解消するためのものが、キャッシュメモリです。一次、二次(2L)、三次(3L)とCPUの中に積めるようになったので、CPUのスペック表を見て、わけが分からなくなるほど複雑になってしまいました。

  • i7-6700 3次キャッシュ 8MB
  • i5-6500 3次キャッシュ 6MB
  • i3-6300 3次キャッシュ 4MB
こんな感じです。値段の違いは、こういう3次キャッシュの大きさに反映します。

CPU内蔵グラフィックス(HD Graphics)

 インテルは、CPUの中にグラフィックチップも内包するようになりました。HD Graphics という名前です。当初搭載されたIntel Core i7〜3の頃は、性能的にパッとせず、オマケ程度のものでした。別にグラフィックカードを買って付けた方がマシという時代が長く続いた様に思います。

 最近の内蔵グラフィックスは、非常に良くなってきてきていて、新たにグラフィックカードを付ける必要がないくらいになりました。SkylakeのCPUには、HD Graphics 530が入っています。4K対応です。

QSV(Quick Sync Video)

 CPUには、MPEG2/MPEG4 AVCのハードウエアエンコーダを別回路として内蔵しています。このおかげで、動画を扱うユーザは、非常に高速で変換ができるようになりました。第6世代のSkylakeのCPUは、HW HEVCのエンコードにも対応しています。

 私の用途的には、QSVが使えないので、少しもったいないことになります。

 

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