Eyefi mobiカードはカメラに入れるだけで、撮った写真を自動でパソコンへ転送してくれる便利なSDカードです。今回は、Eyefi Mobi カードをEOS Kiss X8iに入れて、撮った写真をWi-Fi(無線LAN)でパソコン(Mac)へ転送して使うための設定方法について詳しく紹介します。
いままで、Eye-Fi Pro X2 8GBというSDカードを使っていましたが、2016年7月6日でサポートが終了しました。しかし、Eye-Fi X2カードを9月16日以降も使えるようにするための、スタンドアロンで使えるX2 UTILITY for Macがリリースされています。X2 Utility をOS X El CapitanのMacにインストールして使える用にした記事はこちらで紹介します。
今年(2016年)、EOS Kiss X8iを買いました。残念なことに、EOS Kiss X8iのWi-Fi機能には、撮った写真をパソコンの指定したフォルダにWi-Fiで転送して保存する機能が付いていません。そこで、Eye-Fi Pro X2 の後継にあたるEyefi Mobi Pro 32GBも買って使うことにした。以下、実際に使ってみて、そのセットアップ方法や問題点などを紹介していきます。
※Eyefi Mobiカードは、インターネットに接続し、Eyefiクラウドに登録して、アクチベーションしないと使えません。言い換えると、インターネットに接続できる環境が無いところでは、Eyefi Mobiカードを使い始めることができません。Eye-Fi Pro X2のようにサポートを打ち切られた時点で使えなくなります。
いつも通り結論から、
旧Eye-Fi Pro Xで設定できたステルスSSID(ESS-ID)のWiFiアクセスポイントに新しいEyefi mobi Proは対応していない上に、パソコンへの転送機能以外、なんの魅力も無い製品になってしまった
なということです。それでは、以下レビューしていきます。 対応していないはずのステルスSSID(ESS-ID)でも使えることが分かりましたので、後述します。
eyefi mobi Pro 32GB SDカードのフォトレビュー

パッケージは、SDカード本体、アクティベーションの番号を書いたカード、専用のSDカードリーダだけのいたってシンプルになっています。
カードは、eyefi社のカラーであるオレンジではなく、黒。このUSBアダプタは無くさないように、元のケースにしまっておくか、絶対に忘れない所に保管しておきましょう。WiFiルーターを変更してEyefi Mobi カードの設定を変えなければならないことが、忘れた頃に必ずやってきます。
eyefi mobi PROでできること、特長やスペックなどを箇条書きにしてまとめると…
- 画像ファイルは、jpegだけでなく、RAWデータも転送できる
- WiFiルーターを使ってLANに接続し、パソコンに画像データを転送できる。
- タブレットやスマホにEyefi Mobiアプリをいれて、直接つないで画像データを管理できる。
- 必要な画像だけを選択して転送することもできるので、連写で何百枚も写真を撮る時に全部を転送してしまって固まるということを防ぐことができる。
- Eyefiクラウドというサービスを使えるので、インターネットを介してサーバに保存できる。(Mobi Proには、1年分のクラウドメンバーシップ5千円相当)が付く。
- Eyefiクラウドの一ヶ月利用料金は、500円。
- WiFi機能は、IEEE802.11g相当、2.4GHzのみ。
- SSIDは、ステルス、隠蔽されたSSID(ESS-ID)には対応してない。→解決方法は下に追記
- Wi-Fi自動設定のAOSSなどには対応していない。
- 固定IPアドレスを設定できず、WiFiルータのDHCPに依存するのみ。
- 旧モデルのEye-Fi Proよりは、カメラのバッテリーを消費しないという…。
- SDカードのフォーマットは、FAT16のDOSのみ。
- パソコンにいれるアプリケーションのEyefi Mobiデスクトップは、今まで使っていたEye-Fi Centerとは共存できない。旧Eye-Fiカードを使うためには、古いOSのPCをそのまま残して残すしかない。
- Eyefi Mobiデスクトップも、二枚のEyefi Mobiカードを同時にアクセスすることができない。
eyefi mobi PROカードをEOS Kiss X8iにインストールする。

EOS Kiss X8iのSDカードスロットに、Eyefi Mobi Proカードを差し込んで、フタを閉めます。
EOS Kiss X8iの電源をオンにして、MENUボタンから、「設定」→「Wi-Fi/NFC」で、「使わない」を選択します。
同じく「設定」→「Eye-Fi通信」を「する」にします。
「通信情報一覧」では、Eyefi Mobi Pro SDカードのWi-Fiの情報をみることができます。
Eyefi Mobi Proカードは、公開されたSSIDにしかアクセスできないので、セキュリティのために、せめてMACアドレスフィルタリングだけでもしなければなりません。Eyefi MobiのMACアドレスは、EOS Kiss X8i側でも表示できます。
これで、カメラ側の設定は完了しました。
写真や動画データの転送先のMac(Windows)パソコンに、Eyefi Mobi デスクトップをインストールする。
Eyefiのサイトから、専用のアプリケーションをダウンロードします。Windows 用とMac用のEyefi Mobiデスクトップというアプリケーションが用意されています。今回は、Mac版の「Eyefi Mobi.pkg」をインストールしてみましょう。インストールできるMacのOSのバージョンは、10.11(OS X El Capitan)と10.10(Yosemite)だけです。それ以前のMac OS Xにはインストールできません。
アプリケーションは小さいので、インストールは、すぐに終わります。
Eyefi Mobiをインストールすると、最初に使うEyefi Mobiカードのアクティベーションする手順にはいります。「Mobiカードをアクティベート」を選択すると、パッケージに入っていたオレンジの「Eyefi Mobi Membership Card」の裏側に書いてある10桁のコードを入れて、次に進めます。
いきなり、Eyefi Mobiカードを検索するようになりますが、まだカードをWi-Fiにつないでいないので、認識されるわけがないので、ほっときます。しばらくすると設定画面がでてきますから、設定をしていきます。
ここで、設定をしていきます。後から、いくらでも設定しなおしができるので、適当で良いです。
設定の、「一般」のタブでは、転送先のフォルダを決めます。
デフォルトは、ユーザフォルダの「ピクチャ」の中にEye-Fiのフォルダが作られます。最近のデジタル一眼の画像データは解像度が上がった分、ファイルサイズも大きいので、たくさん写真を転送していると、あっという間に容量が足りなくなります。私の場合、起動ドライブのSSDにある、ユーザフォルダではなく、セカンドドライブのバックアップ用HDD側に設定しました。
あとは、
- メディアフォルダのコンテンツを日付順にするかどうかとか、
- 写真を転送したとき、画面にプレレビュー画面を小さく表示させか?
- ログイン時に自動で起動させるかどうか
次に、Eyefi Mobi ProカードのWi-Fiの設定をします。前のEye-Fi Centerでは、隠蔽されたSSID(ステルスSSID)も、「その他のネットワーク…」を選択するところがありません。つまり、公開されているSSIDにしか接続できないのです。詳しくは、サポートページのココに記載があります。
▼WiFiルーターネットワーク転送の仕様:元々、固定IPアドレスには設定できませんでしたが、隠蔽されたSSIDにも非対応とは…。さらに、転送する画像や動画ファイルが、SDカードに一杯になったら、古い物から消していくという設定も見あたりません。新しいモデルなのに、機能はいろいろと削られていて、ガッカリです。
- 1枚のMobi Proカードには最大32件のネットワークを保存することができます。
- 設定時、その場所に存在するWiFiネットワークのみ、設定が可能です。ステルスモードは非対応です。
- Mobi Proカードと、パソコンが異なるネットワークセグメントに存在すると、転送はできません。
- 転送の経路としては、カード⇒ルーター⇒端末⇒クラウドになります。
- デスクトップアプリには、複数枚のMobi Proカードを設定できますが、WiFiルーターネットワーク利用した接続を行えるのは、一度に1枚のみとなります。
- ルーターの設定において、IPアドレスが自動取得の設定である必要がございます。
- ルーターメーカー独自のネットワーク暗号化方式はサポートしていません。(Baffalo社製AOSSなど)
Eyefi Mobiは、常駐型のアプリケーションなので、起動時に勝手に起動して、上のメニューバーにアイコンが出ます。
ここで、設定なども後からできますから、使いながら、自分で一番使いやすいように、変更していきましょう。
Eyefi Mobi Proは、専用のSSIDのWi-Fiアクセスポイントへ接続設定をする。
我が家は、フレッツ隼(NTT西日本)の1Gbpsの光回線で、WiFiルーターはPA-WG2600HPを使っています。さらに、WiFiアクセスポイントとして、使い古したWR9500N、WG1800HPを「ブリッジモード」で使うことで、一階、二階をWi-Fiでフルカバーしています。2台稼働するWR9500Nの1台を公開するSSIDとして設定していますので、これに接続することにしました。
元々、隠蔽されたSSIDにアクセスする設定ができない、Wi-Fi SDカードリーダや古いWi-Fi規格のものを必要に応じて接続するだけのために使っているので、電源は使う時だけいれることにしています。
新しいEyefi Mobi Proが対応しているEyefi Mobiアプリが対応しているのが最新のOS X El CapitanとYosemiteだけので、メインで使っているMac(Mac mini)の一つにいれて使います。
といっても、ACアダプタのコンセントタップにスッチのあるヤツへ刺して、そのスイッチをオンオフするだけ。NECのWi-FiルーターAtermシリーズ歴代の中でも、PA-WR9500Nは、起動が速いし、アンテナの特性が良いみたいで、2.4GHz帯は安定して使えます。
ただし、古いEye-Fi Pro Xの方は、Eye-Fi Centerをインストールしている、Mac OS X 10.7.5で稼働しているMacに従来通り転送します。
これで、どちらのEyefi(Eye-Fi)SDカードを使って写真を撮っても、それぞれのMacに転送されるので、それらを、お互いにリモートで操作したり、ファイルを転送しあったりすることで、カメラで撮った写真を直ぐにパソコンに取りこんで作業ができる環境が、整いました。
デジカメで撮った写真を、USBケーブルでMacに繋いだり、SDカードをさして、Photos(写真)が起動して、取りこんでっていう作業を繰り返している初心者ブロガーとは、こういう所が違うんだよ ドヤ と、自慢してみました。
さすがに、WR9500Nは古いので、新しいWF1200HP等をブリッジモード(WiFiアクセスポイント)で使うと、こども安心ネットタイマーまで使えて、何かと便利です。
老婆心ながら、旅行や散策、運動会などの学校行事やイベントで撮影する、つまり屋外にEOS Kiss X8iを持ち出す時は、SDカードを通常の64GBのクラス10タイプに差し替えて使いましょう。
Eyefi カードを隠蔽されたSSID(ステルスSSID、ESS-ID)で使う方法
Wi-Fiルーターにアクセスして、隠蔽したSSID(ESSーID)を便宜的(一時的)にオフにします。
公開されたSSIDとして、検索してでてきたSSIDを登録し、暗号キーをいれてEyefiカードに保存します。再び、WiFiルーターにアクセスして、公開したSSIDを隠蔽したSSIDに戻します。
Eyefi Mobiのアプリケーションのアップデート

2016年11月16日、Eyefi Mobiのヴァージョンアップがきていた。バージョン 3.0.1(73f0ad788)で、アイコンのデザインが変わり、アプリケーションのアバウトも「Keenai」に変わった。
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