先日も、若いお父さんから、「子供がブログを始めるっていうから…」というボヤきと相談を受けたので、私の考え、アドバイスをここにまとめておきます。

 2016年4月3日放映の毎日放送(TBS系ネット)の番組、「林先生が驚く初耳学【青学・原監督と初共演★世界No.1出題スペシャル】」で、人気予備校講師(現代国語)の林センセが、言い古された「勉強を嫌がる子供への説教」を披露していました。

 やる気が無いなら止めなさい

 僕は、本当に人の影響を受けない方なんですけども、(東京)大学時代の凄く優秀なゼミの先生のいうことで、これだけは!、と残っているというのがありまして、「嫌なら止めなさい 勉強は贅沢なんだから」って言われたんですよ。
 で、「世界中には勉強したくてしかたがないのに家が貧しから、働かなきゃいけないっていう子供がたくさんいるんです。にもかかわらず、僕の前に来る生徒は、ちゃんとお父さんお母さんが面倒を見てくれて、学校に行かせてくれるだけではなく、高い授業料まで払ってくれるぐらい恵まれた環境にいるんですよ。なのにやる気にならない?

 その自分がいかに恵まれているのかも、わからないような人間が、勉強したって意味ないだろう。だったらもう(勉強を)やめなさい」と。

  親なら子へ、この内容と同じことは、口を酸っぱくなるくらい繰り返し繰り返し言っているはずです。Twitterなどで、この番組での林センセの言葉に反応しているみたいですが、そんなに感心するほどのものでもないことなんですけど?。

 この説教の後に、「働かざる(勉強しない)者食うべからず」 という、優生思想による説教に続きますが、ここでは触れません。

 今の世界情勢を鑑みて、シリア問題、パナマ文書流出…、戦後70年の平和が途切れる時も近いのかな?と気づく大人達も少なからずいるでしょう。国家総動員(今は国民総活躍と名前を変えて創設)制度が復活するのか?とか、すべてが杞憂に終わることを願いたいです。

 さて、子供への説教についての前置きはそれくらいにして、

 以下、

子供がなぜiPhone を手に入れた途端にブログを始めると言い出した理由(わけ)を解説します。

 まずは、背景の解説です。

  1. アフィリエイト・バブル。
  2. 営利目的のブログ運営の激化。
  3. セミナー(講習)商法の繁栄。
について、私見を述べます。

アフィリエイト・バブル時代

 儲かる商売(楽して金儲けする方法)は、5%以下の少数の人間が、95%の人間をだまして、大きく利幅をとって搾取することが大前提です。

 インターネットが発達する前まで、広告代理店が儲けたい企業と組んで、テレビ、ラジオや新聞、雑誌を使って、国民をだまし搾取する仕組みを築き上げてきました。その一翼を担ったのが、芸能人です。広告塔として活躍すれば莫大な報酬を手にすることができます。

 現在は、スマホやタブレットというインターネットのフルサービスが使える端末を、国民のほとんどが持つようになり、テレビやラジオを視聴し紙の新聞を読む人は減っています。だから、テレビやラジオ、雑誌というマスコミという媒体の影響力は衰退しています。代わりに、インターネット上でのメディアが日々影響力を持つようになってきています。

 無名の一般人でもブロガーやユーチュバーとして有名になれば、芸能人以上に稼げるようになりました

 そして、いままで広告代理店がやっていた「大多数の(バカな)人々に対して、物やサービスを高く売りつける」という仕事を、アフィリエイターやキュレーターという個人や小規模の個人経営会社が担うようになりました。なぜなら、大手代理店経由でテレビ等のマスコミに広告費として払うより、アフィリエイターを抱えるネット広告仲介会社に広告費を払った方が、費用対効果(コスパ)が圧倒的に良いからです。

 テレビ局や新聞、雑誌に流れていた数兆円規模の広告マネーが、インターネットの商売に流れ込んでいるんです。当然、インターネッツ上の広告市場はバブルになっていきます。

 アフィリエイターやキュレーターが好んで狙うジャンルは、「課金ゲーム、コスメ、ヘルス、サラ金、転職&人材派遣」等です。これらは、情報弱者(うすらばか)たちの関心が高いので検索する人も多く、元々原価率が極端に低くて販売価格がボッタクれる商材なので、紹介料や報酬が高いんです。だから、効率よく儲かります。

 運良く検索エンジンの1ページ目上位に載せられれば、アフィリエイターも個人で月額純利益が数百万、それを超える収入になってくると、個人ではなく会社としてやった方がよくなるので起業する人も増えています。私が知っているアフィリエイターは、スタッフ3人で年商ン億です。昨年、事務所兼自宅が完成しました。3台分(外車三台)のガレージ付きの豪邸です。

 その事務所では、「アイポン(iPhone の蔑称)を手に入れ、一人前になったと勘違いしている情報弱者(うすらばか)が、検索しそうなキーワードをピックアップし、それに関連する物やサービスを売りつける業者と結託、検索エンジンで一番最初のページに表示されるサイトを作成、そして仲介料や成功報酬をがっぽりいただく」というビジネスモデルを、毎日毎日地味〜にやっています。その様相はインターネッツ上で活躍暗躍する、ちっちゃな広告代理店(の孫請け)です。

金儲けができるブログを作りたい!という個人が急増中。

 昨年(2015年)から、個人のブログが一変しています。いままで主流だった、個人的な内容で日記のような書き込みや備忘録的な記事が書かれているブログが無くなりました。

 ブログのタイトルも、「○○の○○を紹介」「○○をしたいから、まとめてみた」、「○○を買ったからレビューします」という、テンプレートのようなものが目立つようになりました。

 私のブログも、例外ではありません。これには2つの明確な理由があります。

  1. 検索エンジンの一ページ目に載った記事は、たくさんの人が読みに来てくれる。
  2. 広告を貼ると、訪れる人が多いほど、お金になる。
 先のテレビ番組(林先生が驚く初耳学【青学・原監督と初共演)で、駅伝で有名な青学の原監督が、選手のモチベーションをあげる(やる気にさせる)方法として「小さな成功体験をさせて、それを積み上げる」ことが重要だと言っていました。このことは、実際に人を雇う立場になると、嫌でも実感できます。人間って、食欲、性欲、金欲、征服欲、… 誰かに認められたい欲(承認欲)等、欲望に駆られて行動しますから。

 しかし、世の中そう甘くないんです。

  1. ある狙ったキーワードで、検索エンジンの一ページ目に載る。
  2. 検索して訪れた人に、物やサービス等広告に誘導し成約させる。
この二点は、難しいです。商売の難しさは、本業でも日々実感しています。

 でも、ネットの場合は、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」的な偶発的、ギャンブル的な面もあります。知的好奇心が旺盛で頭の良い人なら、この面白さに惹かれると思います。とくに、資格、学歴も職歴も必要ありません。できるだけ、たくさんの人に読まれる記事が書ければ良いのです。

 私も、ほどほどにやってみているから内情がわかります。だから、この記事が書けるんです。

 でも、これって先にも述べた、生活をかけてやっているアフィリエイター(ネット上のちっちゃな広告代理店)と同じだと、思いませんか? そうなんです。同じなんです。

 「モチベーション(やる気)を高めるために」個人ブログも、たんなる日記や備忘録ではなく、意図的にキーワードを記事内にちりばめ無駄に情報を増やして検索エンジン上位に載る配慮(SEO対策と言います)した記事を書かざるを得ない状況になってきているのです。

ブログ塾というセミナー、講習会商法の繁栄 

 金儲けを目的としたブログを作るのには知識がそれなりに必要です。そのノウハウ、指南、相談、いわゆるコンサルタントで手数料を稼ぐ方法が確立しました。

 詳しい記事は、こちらに書いているので参照してください

あなたの子供が、なぜiPhone を手に入れた途端にブログを始めたのか?

  1. 中高生の憧れのアイテムが、iPhone、iPad などのiOSデバイスである。
  2. 親を説得してやっとiPhone 6sを買ってもらった!
  3. iPhoneを使いこなす、俺(私)ってカッケー!
  4. 情報サイト、ブログを毎日毎日読み続ける。
  5. アレコレ欲しいものがあるけど、月々もらえる小遣いでは買えない。
  6. いつも見に行く人気ブログで、え? そんなに広告収入が稼げるの?? と知る。
  7. なら、自分もブログを始めて稼ぐか…
  8. ブログで有名になれば、進学や就職しなくても、好きなことだけをして生きていける。
 こういう思考回路で、あなたの子供は動いています。

 でも、昨年(2015年)あたりから、高学歴の大人達が、ガチで個人ブログを立ち上げ、金儲けのための記事を乱発している現状を考えると、中学、高校生レベルでは太刀打ちできないと思います。どうせ、泡沫人(うたかたびと:泡のように消え去る人)となってしまうのなら、ブログにかける時間を受験勉強に振り分けた方が良いことになりますから、子供を説得してください。

 何?モブログ? iPhoneでブログ更新? プッ この記事くらいの字数なら小一時間で入力できなきゃ、話になりませんよ。

で、我が子をどの方面へ進ませるのが良いか?ってことですが…

知力体力共に優れているのなら、「国立の大学校」を狙わせましょう。

 私も防衛医大を目指していました。でも、知力体力ともに全くダメで、かといって浪人させてもらえるほど裕福でもなく、普通科高校に行かせてもらえるのが精一杯でしたから、現役一発合格できるよう、ランクダウンしまくって、泣く泣く地元の国立大に行きました。

 学費の貯金や節約は、子供が大学校に進学すれば必要ありません。高校まで食わせて勉強させてやれば、あとは日本国が教育し養ってくれます。防衛、気象、海上保安なら、身分は国家公務員、服の支給、給料ももらえます

国立の大学校に受かるだけの、知力、体力共に優れていない?

 なら、インターネットが無くても商売がなりたつ、国家レベルのオールドエコノミー系企業に就職、あるいは起業できる人材に育てましょう。ずばり、防衛&インフラなどの復興産業関連です。

 今の戦争は、制空権で勝敗が決まります。それを支えるための航空機技術、燃料製造、レーダーなどの情報管理システム…、資源の乏しい我が日本国の補給航路(原油や食料を運ぶ航路)の安全を確保するための軍艦と潜水艦製造と、哨戒機等…、そして、破壊されたインフラの復旧等など…これらに絶対に欠かせないのが、現場の職人たちの技術力です。これらは、次の世代に必ず受け継がれなければならないものです。手本にしたい人の記事はこちら

 戦争が起きれば、真っ先にインターネット、GPSは使えなくなります。中学、高校と日本史、世界史を学べば、「戦争は必然的に起こるイベント」であることは理解できていると思います。

 第二次世界大戦から70年を経過して、行き過ぎた社会保障サービスの行き詰まりを見せている日本において、老人介護問題、年金問題を一発で解決する方法はただ一つ、「戦争という理由で、銀行封鎖(金融封鎖)、非戦闘員のpurge(優生政策)を実行する」ことです。この方法以外に有効策がないことは誰もがわかっているんですが、あまりにも残酷な結末なので口にできないのです。

 私達世代が生きている間に、こういったことは起きないと願っていました。でも、子供達の世代は、避けて通れないでしょう。だからこそ、将来を見据えた人材育成が必要なのです。

まとめ

 そもそも、インターネットに接続できるiPhoneを子供に無条件に買い与えた、あなたに一番の責任があると思います。中学生、高校生にiPhone が贅沢とかそういうレベルの話じゃないんです。

 すべては、「知らぬが仏」です。

小学校女子児童、女子中学生のブログをみつけては、コメント、Twitter、LINE経由で、言葉巧みに誘い出す方法やノウハウ、体験記がネット上にあふれています。さらに、自らのブログや動画へのコメントをしてきた女子小中学生を狙うヤツもいます。こういった現状をしらない親御さんが多すぎます!

 先日も、SNSで知り合った女子小学生にiPod touch 6を買い与えることを条件に淫行をした地方議員が逮捕されていました。

 新聞沙汰にならない、表に出ない事件として、田舎のこのあたりでも噂がでるくらいありふれたものになっています。

 うちの子は男の子だから、関係無い? 千葉大の子のように、あなたの息子が女子小学生を言葉巧みに誘いだし連れて帰って部屋で同居していたら、どうします? 誘拐罪は刑事事件です。取り下げてもらうために、先方の親に莫大な示談金、慰謝料としての結納金(5千万円くらいで相手の親も沈黙するらしい)を支払えますか? 

  iPod touch 6やiPhoneを子供に貸し与える設定方法は、こちらを参照してください。 



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