スマホやタブレットを車のカーステレオやカーナビにつなぐ方法には、
  1. 有線(アナログオーディオケーブル)でカーステにつなぐ → 音が良い。
  2. Bluetoothという無線(ワイヤレス)でカーステにつなぐ → 音飛びしやすい。
  3. FMラジオに音声電波を飛ばして、カーラジオで聞く → ノイズが出やすく音が悪い
  4. BluetoothでつなぐFMトランスミッターで、カーラジオで聞く → 音飛びとノイズで最悪。
  5. カーナビ専用のUSBケーブルでつなぐ → 一番音が良い。
の5種類がある。
 スマホやタブレットを車のカーステレオ(カーオーディオ、カーナビ)につなぐケーブルの中で、iPhone 、iPad 、iPod touch 6のLightningケーブルをもち充電しつつ、アナログオーディオ出力のAUXケーブルに変換するケーブル、ミラリードのLightning AUXコード&2.4A充電器 GA-1450の紹介をする。

AUXコード&充電

 結論から言うと

DC-DCコンバータからのノイズが酷いので注意が必要だ。

 以下、諸々レビューしていく。

GA-1450も、カーステレオ(カーナビ)へつなぐLightning→AUXケーブルである。

 ほとんどが中華のパチモンなんだけど、何種類かでている。ミラリードが扱うこのGA-1450もそのうちの一つだ。

GA-1450取説

 取説通りつなぎ方や注意事項はチェックすること。

 Lightning Connectorを持つ最近のiPhone、iPod touch、iPad をつないで、アナログ音声をAUXケーブル、Lightningケーブルからは充電もできるというものだ。

AUXプラグ AUXケーブルとシガーソケット本体

AUXは、普通の3.5mm径のステレオミニプラグ、金メッキっぽい仕上がり。

本体ミニプラグジャック

 シガーソケットに挿す本体部分に、ステレオミニプラグで挿すので、AUXケーブルが気に入らなければ、自分で好みのものを買ってきたり、自作して付けるのもありだろう。

Lightning

 一応、アップル認証品(MFi)ってパッケージに書いてあるので、Lightningケーブル側のプラグ自体も仕上がりは普通で、粗悪なものではない。

車載する前に、ワシの書斎の電子工作コーナでLightning-AUXケーブルをテストする。

 個人の趣味レベルの機材なのでアレなのは、ご了承願いたい。それでも、月間100万PV!俺のブログって、すごいだろ? ガジェットのレビューも書いてやるから金をくれ!という傲慢なアフィ・ステマ・ブロガとは違う視点でレビューしていきたい。もちろん、ワシはすべて自腹で購入、メーカーや代理店からのオファーはすべて無視している。アフィリ野郎やステマブロガのインチキ度を計るベンチマークとして使って欲しい。
 車載の音響機器で重要なのは、2点。
  1. 自らノイズを出す?、あるいは他からのノイズの影響をうけるのかどうか?
  2. 摂氏-10〜+70度の大きな寒暖の差(サーモサイクル)に、どれくらいの期間耐えられるのか?

まずは、電源。

 ノイズの少ない実験用電源を使ってテストをする。

4v

 実験用電源をワシの車(プリウス)のシガーソケットの電圧14.4Vに合わせる。

接続例

 シガーソケットに接続してみる。アイドリングで、0.03A程流れている。青いLEDとDC-DCコンバータの分だ。

車載Lightning-AUXケーブル GA-1450をiPod touch 6をつないで充電してみる。

充電テスト

 とにかく、充電できるかどうか?が重要なんで、車載として最強のメディアプレーヤ、iPod touch 6をつなぐ。慢性的にバッテリー不足の警告が出るのは、仕様だ(笑)。

充電電流

 iPod touch 6の画面からの充電マークが付いて充電できていることが分かる。電流は、0.3〜0.4A / 14.3V(約5W)で流れているのが分かる。

AUXケーブル(アナログ音声出力)にノイズがでているのか?耳で聞いて確かめる。

HDAにつなぐ充電テスト

ノイズを聴くのなら、ノイズを拾いやすくて発振しやすい電流帰還アンプが分かりやすい。ヘッドホンは、MDR-1Rという安価で人気のあった定番ものだ。

 iPhone やiPod touch 6のミュージックで再生していない状態では、無音。ボリュームを上げても、とくに耳に聞こえる周波数範囲内に、聞こえる大きさのノイズは無いようだ。

 次に、曲をかけてみる。Apple MUSICのFor YouでJazzを聴いてみる。音質はいたって普通だ。

 本体のイヤホンからのアナログ出力ではなく、Lightningケーブルからシガーソケットの本体に信号がいってそこからの、アナログAUXケーブルなので、音質的に??な面があると思うが、耳で聞く限りは、悪いとは感じられない。
 この手のLightningもしくはDock コネクタで充電と、AUXの音声ケーブルがでているものは、音量の調整は、iPod touch 6(iPhone、iPad)側でできない。〜400mV程度の大きめの音声信号がでている。
 これは、カーステレオ(カーナビ)のAUX端子がアッテネータ(減衰)をもっていて、AUXケーブル(AUXライン)からの不要なノイズを押さえるためのものだ。 

 周波数特性も、現在、水面下でいろいろ試しているが、安定してきたら、それで測っていきたい。

音声にはノイズが無いが、高周波のノイズは出ている。

ICF-7600GRによるノイズテスト

 車の14.4V(24V両対応)から、iOSの(Lightning Connectorを持つ)デバイスデバイスに、5Vまで下げて充電するためには、DC-DCコンバータが搭載されている。そもそも、DC-DCコンバータは発振回路を使って直流電流の電圧を変換しているので、フィルターが悪いと高周波ノイズが出る。

 このミラリードのLightning AUXコード&2.4A充電器、GA-1450は、ICF-SW7600GRで調べてみると中波、FMともにノイズがでている。

 念のために、2.4GHzの周波数帯域を使うBluetoothに関しては、問題がないように見えたが、Wi-Fiには影響が出た。

 車では、iPod touch 6のnPlayer(2.6.5)でWiDrawer(REX-WIFIMSD1)の動画をストリーミングしながら見るので、そのテストをしたところ、ストリーミングで滑らかに再生されない。試しに、GA-1450の電源を落として、iPod touch 6とREX-WIFIMSD1で再生テストをしてみたところ、問題が無かった。
 さらに、写真を撮っていたカメラ内のEye-Fiもうまく送信できなくなってしまうトラブルが発生。ルータのPA-WG2600HPを再起動しないと復旧しなかった。 

 2.4GHz帯にまで影響のあるノイズが出ているようだ。つまり、高周波のフィルターが回路に組み込まれていないのか?シールドに問題があるのだろう。USBのスペアナアダプタを入手次第、このケーブルの漏れ高周波ノイズを観察したい。
 とりあえず、オシロスコープで見てみたら…
ノイズを拾う
DC-DCコンバータから漏れる高周波をコイル状に巻き付けたリード線をアンテナとみたててつなぐ。
ノイズ1 ノイズ2
750KHz前後に大きなノイズが出ている。これのスプリアスが全周波数を覆い尽くしているのかもしれない。AMラジオ(500kHz〜1700kHz)に盛大なノイズが入る理由は、コレだな。
 

以上、

ノイズが酷いという点を踏まえて、回避しつつ使いこなすには?

  • iTunesの自分のライブラリをiPod touch 6の内部メモリにいれて再生するのは音質に問題はないので、できる。FMトランスミッタやBluetooth式よりは安定して音質も良い。
  • ラジオに影響を与えているので、車のラジオを聴く時には、このシガーソケットを外すか、4連ソケットのような拡張ソケットを使っているのなら、スイッチをオフにする等の対処が必要。
  • Wi-FiストレージデバイスのNASサーバから動画をストリーミングで再生する使い方では、このAUXケーブルは使えない。
  • 2.4GHzのWi-Fiの周波数帯まで影響があるということは同じ2.4GHz帯を使うBluetoothにも影響があるのでヘッドセットへの接続で音飛びなどの症状がでるかもしれない。
  • カーナビの混雑状況(VICS)の表示は、FM多重放送を使うためノイズによって反映されない可能性がある。
 この手のAUXケーブルは、ロジテックのものと2種類しか販売されていないので、ロジテックのものも購入して、テストをしてみようか。
 そこで、
DockLightning
ワシは、Dockコネクタ-AUXケーブルの今まで使ってきていたカシムラのDockコネクタ-AUXケーブルにアップル純正のLightningドックコネクタ変換アダプタをつけて使っている。でも、これって、ケースによってはLightningConnectorが深くささらないのでダメなんだよねぇ。