夏の外での作業で、一番悩まされるのが、虫刺されで、特に蚊に刺されて、かゆい。ワシも先日、右の眼瞼をヤブ蚊に刺されて、腫れ上がってしまった。治るのに3〜4日はかかったな。人に会う度に「その目どうしたんですか?」と聞かれるくらい(笑)。妻や子(遺伝だろう)のように遅延型のアレルギー反応がでる体質では、刺されたあとが、紅斑や水泡ができたり、さらに熱がでて弱ってしまう。

 敷地内の家庭菜園で、収穫や、麻紐で枝の固定など軽作業は、蚊よけスプレーを顔や首筋、手など露出部部分に塗布するようにしている。
 ※スプレーは、一度手に噴出して溜めてから、腕や首、耳に塗ってやると、噴霧する液が目や鼻に入らないで痛い思いをしなくて済む。
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しかし、いろんな種類、新製品が出る度に試しているが、どれ一つ、まともな効果を実感したことが無い。

 そこで、再び、昔からの携帯型蚊取り線香をできるだけ使うようにしている。他に方法がない。林業、造園業、土木建築で山林での作業などする人にとっては、身近なものなんだけど、意外と知らない人が多いので、紹介しておく。

 携帯型蚊取り線香には、昔アスベストが使われていた。今は、無害のグラスウール(セラミックウール)が使われている。
 火を付けて煙を出す蚊取り線香は、いろいろあるし、日本製であれば、蚊をよける効果に差はないようだ。ワシは金鳥の蚊取り線香の香りが好きなので、割高だけど金鳥の蚊取り線香を愛用している。金鳥の蚊取り線香の香りを嗅ぐと、キュンと青春時代の浴衣着たアノ子と花火をした思い出が… って、アニメ夏期の定番の花火や盆踊りとヒロイン浴衣披露の回と同じだよ。

   

「蚊取り線香」の制限がない薬剤の量が20倍という森林作業に使う 富士錦 森林香もあるけど、これはプロ用。

蚊取り線香の着火は、バーナーが便利

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 線香に火を付けるのに、チンタラとタバコ用のライターやマッチのフラフラする火で付けようなんて、指を火傷するよ。
 グラスウールを温める

 梅雨時や気温が低めの時は、蚊取り線香携帯器のセラミックウール部分をバーナーで炙って暖めて(湿り気を飛ばす)しておくと、途中で線香が消えてしまうということがない。

 携帯バーナーも、プロ用のマイクロ・バーナーと、2千円弱の携帯バーナーの決定的な違いは、連続使用1分以内という制限があるかないか、バーナーの火炎の大きさと燃焼温度を調節できる、火炎の安定性が良いか悪い等なんだけど、鑞着とかしない普通のユーザは、圧電素子によるスパーク着火機構(電子式)をもつ2千円程度のポケットバーナーで十分だ。
 そそ、こういう空気を使うバーナーは、標高2500メートル以上になると使えないからね。そういう状況下でバーナーをつかうのなら、酸素とアセチレンの混合バーナーでないと。

 携帯型蚊取り線香のグラスウールタイプは、使い込んでいくうちに毛羽だってきて、灰を払い落とすのが難しくなることがある。最近は、毛羽立たないセラミック型なのもある。
 一つ130円〜700円程度のものなので、ホームセンターなどでチェックして、買って試してみると良い。ワシは、カインズの98円で買ったヤツで、毛羽立つグラスウールをなんとか、使いこなしている(笑)。最近買い増したカインズの新型(130 198円くらい?)は、ウール部分が改良されているようで分厚く、毛羽立ちにくい。

 500円以上のヤツは、デザインがよくて、ウールと押さえつける網部分に工夫がしてあるものが多いよ。

蚊取り線香を腰に付ける時は、作業用ベルトとカラビナを使う。

 カラビラで、着脱が簡単にしておくべきである。ワンタッチバックルの作業用ベルトがおすすめです
5 ベルトにカラビラ
 座り込んで作業するときは、風上の適当な枝に蚊取り線香を引っかけておく。多人数で作業するときは、風上に2つ、残り三方に一つずつを置いておくと、蚊よけエリアができる。

 

 腰に付けて作業する時に気をつけること2点、

  1. 風上に蚊取り線香が来るように、位置をマメにずらす。
  2. ヤブ蚊の巣窟のような場所に行くときには、蚊取り線香の両端に着火させてダブルの煙にするんだけど、本体が熱くなるので低温火傷に注意すること。 

 作業中、風上側に携帯蚊取り線香が来るように、ベルトで左右前後に移動させるのが良い。顔に煙が来てすこし燻されて、汗に線香の香りが混じるようになれば、蚊が寄ってこない。
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 ただし、草刈り機にガソリンを給油するときに、腰から蚊取り線香を外してからにしよう。万が一、ガソリンがタンクから吹いてガソリンを被ったとき、火だるまになることだけは避けたいから。

 あと、草刈り機からガソリン漏れがないことを、使用前に確認するべき事だけど、草刈り機のエンジンの動きに干渉しないように反対側に、蚊取り線香はもってくるようにしたい。 

残り少なくなった蚊取り線香を二つつないで最後まで使い切る方法

 うっかり折ってしまった蚊取り線香の長いものから、残りすくなくなってきた蚊取り線香をうまく重ねて使うことができる。火が次の蚊取り線香に移るためには、5mm程度は重なっていないとできない。
蚊取り線香をつなぐ
10mmだと燃える量が倍になるから、低温火傷に気を付けてね。一部重ねても、押さえる網部分が浮いて、蓋が閉まらないことはないので、大丈夫だ。

虫にさされたところは、オイラックスHクリームを塗る

オイラックスHクリーム
 これは調剤Ver、2015年時点での薬価は14.8点。つまり、10gで148円(税別)。薬自体は、安いんだよ。
 Amazonには、オイラックスAしかうっていないけど、Aでも効く。30gもあれば4人家族で3シーズンは持つので、使用期限を過ぎてしまう。
 内科、外科、皮膚科等に別件で通院していれば、「虫刺されて腫れて痛いから、軟膏も処方して」と言って処方してもらうHクリームは、最軽のステロイド外用薬なので、好み(相性)で。
 軽いステロイド外用薬とはいえ、塗り続けるような常用は副作用が無視できなくなるから、すべて自己責任で。 
 蚊にさされた箇所は、かゆくても我慢して掻かないように、腫れるのを待って、Hクリームを白くそっと塗って放置。一時間ほどで掻痒感(かゆみ)が無くなり、その後、半日で跡形もなく消える。 掻いたら皮膚に傷が付いて跡が残る。

 あと、子供は、蚊取り線香の煙自体を嫌うことが多いので、携帯型の蚊取り線香をつけさせることは少ないと思うが、もし付ける場合は、低温火傷に十分注意して、まめに大人がチェックしてやらないといけない。 

使用時間は、一本で約5時間くらい。

 湿度や風の吹き具合で、速い遅いがある。風が強いと良く燃えるので早く無くなる。使い込むウチに、この長さで1時間は持つだろう とか予測が付くようになる。
 農作業が終了し、残りの線香がまだたくさんあるようなら、火の付いたところから1センチほど手前で折って、火の付いた方は水に浸けて消火し、残りの線香は容器に戻して置くと、湿らず、次回また使える。
 蚊取りの有効成分は、火の付いたところから手前の部分で熱で蒸発することで、蚊取り効果を発揮する。
 単純に火の付いた部分だけを地面や石などでこすり取っても火は消える。次に着火したときに、蚊取りの有効成分は消え飛んでいる部分から始まるので、すこし燃え進んでから有効になることを理解した上で使いこなそう。
 
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