→ ピクセラ StationTV® Link Mac版(nasneやテレビレコーダーの番組を見るクライアントソフト)については、こちらを参照

 ワシの持っているスマホやタブレット(iPhone、Nexus 7、iPad、Kindle Fire HDX、Fire HD 8等)で、テレビを見る方法はいくつかある。

大きく分けて3つ。

  1. タブレットにテレビチューナーを直づけにして見る。
  2. Wi-Fi(無線LAN)のテレビチューナーを使って見る。
  3. あらかじめ録画した番組をタブレットに入れて見る。
 ワシは、タブレットに直づけするテレビチューナーは持っていないし、これからも買うつもりもないので、1)は論外。次に、3)の「録画した番組をタブレットに入れて見る」ことに関しては、ほぼ完成の域に達していると思っている。
 で、今回は、2)のWi-Fi(わいふぁい)経由で、テレビを見る方法を試したいということだ。これに特化した製品が、PIXELAのワイヤレステレビチューナーPIX-BR310Lである。
 
 ピクセラのパソコン用のテレビチューナは定番なものばかりだしね。SoftBank SELECTIONブランドで売られているデジタルTVチューナ for Mac/iPad/iPhone のシリーズは、ピクセラのOEM製品。ワシも、SB-TV03-WFRC を買った。 しかし、SB-TV03は使いづらすぎて、そのまま箱にしまったままになっている。SB-TV03の致命的な欠点は2つ。
  • AndroidのNexus 7やKindle Fire HDで使う事ができない。
  • SB-TV03のWi-Fiに接続したタブレットとiMac(MacBook)しか使えず、LAN内の無線LAN(Aterm各種)で接続したら使えない。
 
 ということで、この2つの大問題を解決したPIX-BR310Lが出たので買ってみたわけだ。
 実は、DNLAサーバ機能をもち、Twonky Beamでタブレットに録画ファイルを持ち出せるSONYのnasneの方が高性能で、価格も内蔵HDD込みで2万円程度だし、ユーザも多い。でも、ブログのネタ的に、今さらnasneを買ってレビュー書いても アレだろ ってことで。

 いつも通り、結論を先に行っておく。

PIX-BR310Lは、Kindle Fire HDみたいな安いAndroidタブレットをモバイルテレビにできちゃうから良い!

 nasneのように多機能じゃない。録画データをスマホやタブレットへ書き出したりする機能は無いし、無線LAN機能もなく有線LANで、家庭内のLANにつなぐだけのシンプルな機能しかもたない。でも、安定した画質で、ワシ的に(テレビっ子な妻的に)OKだ。
 それから、nasneからリアルタイムでiPad(MLPlayerDTV)を使って見るのと比べると、PIX-BR310の方が綺麗で滑らかな表示になるのは、さすが「餅は餅屋」ってことなんだろう。
 もう誰も見向きもしなくなったKindle Fire HDもパウチにいれて水のかかる台所や工作室でのBGMじゃないGBTVに使える。もう使わないタブレットだからこそ、トイレに置いておけば、クソしながらテレビが見られる!
 
さて、以下書いていく。

PIXELAのPIX-BR310Lの梱包内容は、SB-TVシリーズと同じようなものだ。 

PIX-BR310L
 DCインは、12V。LANポートがある。
2
 USBは外付けのHDD接続用で、2TBのHDDまで対応。USBバスパワー駆動のHDDをつなげば録画もできる。
 アンテナはFコネクタ、地上波とBS/CSは混合波のままつなぐことになるので、ワシんちのように、BS/CS、地上波と別々のアンテナ配線になっているところは、混合器が必要だ。
3 
 B-CASカードはフルサイズ。撮影上、途中までしかカードは差し込んでいない。赤CASカードはボディ内に隠れる。

12VのAC-DCアダプタとDCプラグは??

 外形5.35mm、センターピンが短くて計りづらいんだけど、1mm? SB-TVとは形状が異なり、特殊な形状…。
4 5
 なぜ? しかも、チューナーなのにDCラインにフェライトコアが付いていないので、念のために自分で取り付けることにした。※フェライトコアはDCラインだけに入れること!アナログ音声(AUX)、USBの信号線、交流のACラインにいれてはいけない! ラジオやテレビのアンテナ線は高周波インピーダンス特性を測定して減衰していないかを確認すること。

PIX-BR310Lには、電源をオンオフできるスイッチがない。

 消費電力は、エコワットで測定しても3W程度、録画用のHDDをつないで録画稼働中で8W程度と消費電力は少ないし、基本的に付けっぱなしという使い方をするものという扱いらしい。
6
 録画をしないのであれば、HDDを外してやれば、3W程度と一昔前の家電の待機消費電力にも匹敵する省電力だ。

ピクセラのワイヤレステレビチューナーには、映像出力端子はない。

 チューナーとWi-FiでiPadなどのタブレットやスマホにストリーミングでテレビ番組を転送するだけの機能しかついていない。こういうシンプルな機能で確実に動作する製品が、ワシは好き。

BS/CSアンテナへの電力供給(15V)機能が付いていない。

 このPIX BR- 310Lというテレビチューナーは、地上波、衛星の混合波のF端子一つで、15Vの電力供給なしなことに注意しよう。nasneには、テレビと同じで衛星放送のパラボラアンテナへ供給する15Vの電力供給機能が付いている。
 ワシんちもそうだけど、一戸建ての家のテレビ配線は、混合器&ブースタに、地上波アンテナ、BS/CSアンテナがつながれていて、BS/CSアンテナへは15Vの電流を供給しているので、つなぐテレビやチューナから、BS/CSアンテナへの15Vの電流を供給する設定をオフにしていても良い。その辺は、各自の環境によって接続、電力供給方法を決定していけば良いだろう。

iPadとPIX-BR310Lをつなぐ

 App Storeで、「ワイヤレスTV」を検索してダウンロードする。
7
使い方は取り扱い説明書に書いてあるとおりに、チャンネルの地域設定をしてチャンネルスキャンをすれば使えるようになる。
8 
著作権保護のためのプロテクトはがっちりかかっていて、スクリーンショットを録ろうとすると、アプリが終了してしまうが、一枚だけは撮ることが出来る。
 HDMIへの外部出力は対応していないと警告がでてHDMIへの出力はできない。
 SB-TV03のチャンネル切り替えは5秒程度とブチ切れるギリギリの間だったけど、このPIX-BR310Lは、3〜4秒程度とタブレットのテレビとしては、イライラが少ない。

「ながら見」という謎の機能

0
 テレビを見ながら、ブラウザが開ける機能ということらしい。iPadを縦長にすると下にブラウザが出てくる。
1
 ブラウザのホーム画面が、ピクセラなのを変える方法が見つからないので、アレなんだけど…。
 テレビを見つつ、
  • テレビでやっているグルメの店の口コミ評判をチェックしたり
  • ローカルニュースで紹介される各種催し物の場所や問い合わせ先を検索したり
  • テレビショッピングの販売価格よりもっと安い価格を提示する通販がないのか?を検索したり
  • 番組で紹介されている便利グッズや製品がAmazonで売られていないのか?を検索して注文できたり
  • アニメを見ていて、CV(キャラクタボイス)が、花澤香菜、瀬戸麻沙美 、早見香織のうち誰なのか?とか、大久保瑠美と竹達彩菜とかの区別が付かない時に、最後のテロップを見なくても、公式サイトにアクセスして、確認出来てスッキリできる。
とか、タブレット端末ならではの、テレビも見つつ、インターネット情報を活用ってのができる。

Nexus 7とPIX-BR310Lをつなぐ

 Google PlayのPlayストアで、「ワイヤレスTV」を検索してダウンロードし、インストールする。
10
これも説明書に書いてあるとおりなので、問題ない。
 普通に見られる。すごく良い!!
 Nexus 7をQiのスタンドに置いて、充電しつつテレビとして使える。
9 
  PC(Mac)のディスプレイの手前に置いておけば、テレビもチェックしつつ、パソコンに向かって書き物も可能と、何かと便利だ。
 ただし、HDMI出力には対応せず、スクリーンショットも撮れない。

2
 iOS版の「ながら見」機能と操作性が、Android版と微妙に違う(「ながら見」の設定項目が見つからない)ので最初は戸惑うものの、こういう機能もタブレットで全部やりたい人には便利なんだろうねぇ。
 ワシ的には、こういうかんじでディスプレイとキーボードの間に置いて、テレビを「ながら見」するようにしているので、ワイヤレスTVアプリ内でブラウザを表示するってのは必要ない。

3
 もちろん、ディスプレイによっては、PinPといって、ディスプレイの任意の位置に、小さく別系統の入力映像を表示する機能をもっているものが多いので、それでHDMI出力できるテレビチューナ(Blu-rayレコーダ等)をつないで、画面上で見るというのもアリだろう。 

Kindle Fire HD、Kindle Fire HDX、Fire HD 8とPIX-BR310Lをつなぐ。

 Kindle Fire HDXとKindle Fire HDの決定的な違いは、Kindle Fire HDは、素のtsファイルを再生できないのに、Kindle Fire HDXは素のtsファイルを再生できる性能がある。だから、今年の正月にKindle Fire HDX 8.9を買ってからは、録画した番組をKindle Fire で見る時は、HDXの方しか使えなかった。
 
 ところが、このPIX-BR310Lのおかげで、Kindle Fire HDでもテレビがリアルタムで表示できるようになったので、一気にKindle Fire HDの価値が上がった。
11
 元々、Kindle Fire HDは、素のtsファイルでも720pは、なんとか表示できる能力をもっていた。PIX-BR310Lのタブレット端末へのテレビの転送解像度は、720pとFAQにもあるとおりで、タブレットで見聞きするには必要にして十分な解像度と描画速度になっている。とくに、ブロックノイズやコマ落ちのようなカクカク感もなく、快適に見られる。

Windows8タブレットは持っていないのでiMacやMacBook で見たい。

 最近安くなったSurfaceなど、MicrosoftのWindows8のタブレットでも使えるという。そのうち、iMacやMacBook 等のディスプレイを内蔵したMacでも見られるクライアントアプリを、SB-TVシリーズと同様にピクセラも出して来ることに期待したい。ってか、妻が「iMacからPIX-BR310Lを見られるStation TV for Macみたいなのを早く出してくれ」と叫んでいる。→ 出た!

PIX-BR310Lと2.5インチHDDをつないで録画する。

 2.5インチのHDDをつなぐと、フォーマットするか?と聞いてくるので、
13
フォーマットして使う。
14
1TBをつないで、93時間分の録画ができるようだ。
 追っかけ録画もできるので、録画番組が放送時間が遅れる場合には対応できる。チューナは一つしか無いので、重複した時間帯で録画をすることができない。
nasne&PIX-BR310L
 その代わり、nasneと同様に複数台のPIX-BR310LとHDDのセットをLANにつなぐことで、対応できる。

PIX-BR310LをLANの固定IPアドレスで使う

 PIX-BR310Lは、無線LAN機能は持たないので、有線LANにつないで使う。 ところが、ローカルエリア内の固定IPアドレスが設定できないので、ルータ側でMACアドレス指定で固定IPアドレスを指定してやる必要がある。

 まず、ワイヤレスTVのアプリから、設定でチューナー情報からMACアドレスをメモる。
2
現在ルータとして機能しているWR9500Nの設定画面をSafariで開く。
1
DHCPの固定割り当てに登録する。 →なぜか反映せず、192.168.0.3など自動割り当てで、うろちょろするので、調べ中。 

同軸C4ケーブルとFコネクタの作成

 ワシも、必要な長さの4C同軸ケーブルを自作して、使っている。
 1
まず、銅線を出す。7mmくらい。
3
次に側の網線部分を引き出して、差し込もうとするけど 処理が汚いので入らない。
2
気を取り直して、一からやりなおし。被覆を剝いて、網線部分を3mmほど剥いて除去、銅線を覆う白の被覆樹脂をだしてから、差し込む。
4
こんなかんじで、網線が中心の銅線のところにでて、ショートしてないかを確認。
5
カシメをあらかじめ4Cケーブルにはめていないと、やり直しになる(笑)。

BS/CS衛星と地上波のテレビ配線を混合する混合器の話

 諸処の都合により、ワシの部屋の場合は、衛星放送と地上波が別々になるように引いているので、これを混合して使う。
  別途 別記事で書く予定。

有料のクライアントアプリで、インターネット経由で外からPIX-BR310Lにつないでテレビを見る

 300円で配布されるインターネット経由で接続するアプリを使うことで、外から家のPIX-BR310Lにアクセスして見る事が出来るようになる。→ 2014年5月30日、iOS版、Kindle版、Android版のワイヤレスTV リモート視聴プラグインが、それぞれ300円。合計900円で買う。→別記事で書く。
 なお、Windows 8版は6月になるという。
 あと、ぜひとも、iMacとMacBook用のクライアントソフトを千円ほどで作って欲しい。妻からの強い強い要望なので、よろしく。 >ピクセラ 担当者各位。
→ 2014年12月26日 3千円で、iMacとMacBook専用のStation TV for Macが発売された。