Nexus 5や7、Kindle Fire HDX、iPhone 5sやiPad 三大売れ筋タブレットには、SDカードスロットが無い。そこで、直にケーブルで本体とつないでSDカードやHDD、USBメモリとやりとりをするか、こういうWi-Fiストレージを使ってやりとりするか?のどちらかを選択する必要がある。

 ワシは、Wi-Fiストレージに着目し、その中でも、SDカードリーダ&ライターについて、12個目を買ってしまった。I-O DATAのWFS-SR02だ。
WFS-SR02
 先に、LANジャックの付いたWFS-SR01が発売されたが、今回は有線LANを差し込むLANジャックが省かれたものだ。ラトックシステムのWiDrawer(REX-WIFISD1)と完全に競合するモデルだ。
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重さは、123gとREX-WIFISD1の129gとほぼ同じ。
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WFS-SR01の117gよりほんの少し重い。
 数グラムの差は、ほとんど持ったときに変わらない。厚さ、大きさは、それぞれ違う。これは、一緒に持ち歩くタブレットやスマホと相対的な違いで、厚さ、大きさ、重さの感じ方が、ユーザによって異なってくるはずだ。

 とりあえず、Kindle Fire HD、Retina iPad (iPad 4)、Nexus 7で、いつも通りの1080p(5Mbps)のmp4にエンコした録画ファイルを観てみる。
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 ざっと、使ってみた感じでは、WFS-SR01と比べて、動作が??な面があるものの、一度設定、動き始めてしまえば、mp4ファイルなら3つ同時に観ても止まることは、あまりない。たとえ、止まっても、再生ボタンを押し直せば再び観る事が出来る。ハングアップ、freezeするなど致命的な問題は起きていない。
 素のTSファイルも一本だけなら再生可能だ。他にmp4ファイルを観た途端に、カクカクと音声映像共に再生できなくなる。

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裏側に、MACアドレス、SSID、暗号キー(携帯電話番号)が印刷されている。最初にアクセスすると時は、ここに書いてある情報を見れば良い。これもSR01同様に、老眼のオッサンにも優しい大きめの文字で印刷されている。台湾で作っているんだね。SR01は中国生産。
 SSIDやパスワードは、クライアントアプリの(SR02Manager)の設定から、変更できる。

WFS-SR02は、給電能力が5V 1.5AとREX-WIFISD1の5V 1Aとくらべて、1A以上を要求するタブレットへの充電も可能

になっている。

 デフォルトで、アクセスがなくなるとスリープになる機能がついている。5分に設定されている。
しかし、

WFS-SR01の中身がREX-WIFISD1だったのでWFS-SR02も同じかと思ったら、中身が別物になっとる!

Retina iPad (iPad 4)で接続する。
App Storeで「SR02Manager」で検索するとでてくるのでDLする。
付属のカラーの取説がシンプルでわかり易いので、つながらないことは、無いだろう。
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 IPアドレスは、WFS-SR02のルータは、192.168.99.1 で、DHCPは192.168.99.101〜割り振りになる。
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ブラウズで、TSファイルは、SR02Managerのプレーヤが対応していないので、システムエラーで観られない。
 それでは、SMB機能があるので、nPlayerでアクセスして観ようと思ったが…
アクセスできない。(Macからはマウントできる。)
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 他、とくに不安定を感じさせるところはない。販売前に十分にテストしていることが窺える。「設定」は、ブラウザで192.168.99.1/にアクセスして得られる画面のメニューとほぼ同じで、シンプルだ。REX-WIFISD1と同じように詳しく設定はできないのが残念だ。
Nexus 7で接続する。
これも、Google Playで「SR02Manager」を検索すると出てくるのでDLする。
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 クライアントアプリとしては、他のものと比べて、代わり映えがしない。
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 動画については、ファイル名や日付でソートできるところが見つからない。長いファイル名は表示が流れる。そういう細かい芸は要らない。この、つまらないスクロール機能があるために、HDDをつないで30ほどのmp4録画ファイルを表示するのに、猛烈に時間がかかり、ブラウズもまともにできない処理の遅延がでてしまう。ったく、クソ仕様にも程がある。
 それより、日付、名前でのソートはどこにある??
 あとTSファイルは、サポートしていないので、はじめから表示されない。
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  音楽ファイルは、階層化になっているフォルダを全部読み込んで表示するので、iTunesのフォルダをそのままコピーして、連続再生が可能だ。こういうトコロは、わし好みにできている。それより、ソートのボタンはどこ?
 ただし、iOS版はフォルダで表示になる。iOSとAndroidのインターフェイスが違うのは、IOデータの開発担当責任者のアレなんだろうね。ワシが総括責任者なら、そういうのは許さないけど。

Kindle Fire HDで接続する。
残念ながら、これもAmazonのストアでは、「SR02Manager」は扱っていない。
ES File Explorerは使えるので、SMBでつなぐ。つなぎ方は、他のWi-Fiストレージと同じ。
IPアドレスは、192.168.99.1/、アクセスは、IDは「admin」PWはデフォで同じ。自分で設定すればOK。
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つながると、「Public」がSDカードの内容になる。
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 なんか、不可視ファイルまで表示されて、汚いけど、ファイルは全てアクセスできる。表示できる出来ないはあるけど、Kindle Fire HDXなら、TSファイルをMXPlayerでカクカクしないで観られるだろう。残念ながら、ワシのKindle Fire HDでは無理だった。もちろん、mp4ファイルにしたものはOKだ。
Macにつなぐ
WFS-SR02も、SMBファイル共有機能があるので、Macにマウントできる。
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 WFS-SR02はWi-Fiなので、Wi-Fiでつなぐ。有線LANはインターネット回線につないでいても、Mac OS Xは、複数のレイヤーもそれぞれ扱えるから。今回は、分かりやすいように有線LAN側を切って、Wi-FiでWFS-SR02につなぐ。
 ちなみに、近所さんが、光電話のモデムを換えたみたいで、ルータ名と番号のついたSSIDが表示される。今時、こういうSSIDをそのまま表示するクソ設定を業者任せにしているのは、情弱バカの象徴だ。

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 Wi-Fiの設定は、自宅用、出先用、その他用と、いろいろと覚えさせて置かないといけない。
 今回は、WFS-SR02だけにつなぐので、「その他」にして、DHCPを有効にしてやる。
ワシの場合、自宅用や出先用の設定は、ローカル固定IPアドレスに設定しているので、その設定でつないでしまうと、Wi-Fiストレージにはつながらない。
 Wi-Fiは、ユーザに対してそれなりのPCスキルを要求する。だから、Wi-Fi関連のトラブルの質問って、無くなる事は無い。このソリューションは金になるので、(親から譲り受けた利権で金だけは持っているプア・カルチャー系一家を相手に)商売のやり方次第で、そこそこの小遣い稼ぎが可能だ。
 最近急増している、iPhone を買うDQNは、本当にカネが無いので相手にしてはいけない。

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それにしても、ブラウザからは設定だけかよ…
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SMBファイル共有ができるので、Finderでマウントできるが、レスポンスが悪い。
 おいおい、ステルスにしたSSIDは、Wi-Fiブリッジモードで設定できんのかいな。SR01は出来たのに… クソ仕様か?? うむぅ。
USB、SDカードの抜き差し、フォーマットの確認
 SDカードとUSBに差したUSBメモリやHDDは同時に使えない。WFS-SR01は、REX-WIFISD1と同じで、抜き差し、SDカード、USBと両方接続できた。WFS-SR02は、SDカードとUSBストレージデバイスは排他的だ。優先順位は、SDカードの方が先。SDカード、USB共に、抜き差しは対応している。リロードすれば、認識する。
 結構不安定で、一度認識しなくなるとWFS-SR02自体を再起動するしかない。USBは320GBのHDDを玄立に差してテストしているが、この程度のHDDですら、途中から認識出来なくなるiOS版のSR02Managerはできが悪い。
 取説には、SDカードは、2〜32GBのSDHC、FAT、exFATはOK。一応、64GBのSDXC(exFAT)カードも読み書きできている。全領域を試したわけじゃ無いので。 それにしても、新製品なのに時代遅れのクソ仕様。

USB給電能力をテストする。
 説明書には、iPad、iPad miniの充電は対応してないと明記されている。そこで、5V/0.85AのNexus 7を充電してみよう。まだKindle Fire HDやiPadは充電満タンに近い状態なので。Nexus 7が15%なかったので、完全にシステムが落ちるまで使い切った。
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これに、満充電にしたWFS-SR02をつないで、USBの電流と電圧を測定する。
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 4.76Vとやや低めで、0.86Aくらいで、充電している。AC成分(リップル)も0.01Vと少なく、DC/DCコンバータも良い感じで変換しているようだ。赤いLEDが点灯してバッテリー切れが近いことを警告するのが、2時間経過したくらいから。それから1時間は充電できる。
 3時間弱で電流が落ちてくる。Nexus 7は70%くらいの充電になると、徐々に充電電流を落としてくる。
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 3時間半で、WFS-SR02の電源が落ちて終了。Nexus 7は85%まで充電できていた。CVSファイルから、充電池の容量をExcelで正確に計算できるか。次は、1.5Aを必要とするKindle Fire HDでやってみっぺか。
 他の給電できるWi-Fiストレージデバイスの容量についても、やりたいんだけど、時間かかるから(笑)。

 WFS-SR02の充電は、iPadのACーDCアダプタを使って充電して6時間かかる。
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 1A弱と抑え気味で、携帯電話の充電用AC-DCアダプタなど一般的なDCアダプタの5V/1Aを想定した充電コントローラになっている。
まず、空欠のKindle Fire HDをつなぎ、その後、Retina iPad (iPad 4)をつなぎ直してみた。
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 Kindle Fire HDを空欠にして充電しても、AC-DCアダプタを使とはちがって、0.65Aで充電する。Retina iPad (iPad 4)は、1.3Aで充電する。だから、タブレットを充電する出力は持っていることを確認した。
あと、本体WFS-SR02の電源を切って直後は、USBジャックからは5Vの電圧がでている。徐々に電圧がさがっていくので、出力側に大きめのコンデンサがあって放電しているようだ。
 SR01よりバッテリー強化を図ったという点については偽りはない。


 まー、使い込むほどに、クソさが、鼻につく、どうして、SR01だけにしなかったのか? ま、TAXANのMeoBankSD Plus同様、調子コいたら、このザマというかんじ。
 ファームウエアのアップデートやクライアントソフトSR02ManagerのVerアップで改善されることを願いたい。





 ということで、順次追加していく。