うちの白菜は、こんな状態。「白菜」は「はくさい」と読む。「しろな」とは言わない。
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 ひどい虫食いで、食えそうに無い。しょうがないので、スーパーで1/4カットの白菜を買ってきて食う。
 先日の台風で、白菜などの葉物野菜がダメージを受けて、高騰。さらに、露地ものは、こんなかんじで、9月の高温で虫食いが酷くて、被害は深刻だ。

 スーパーで買ってきた白菜が苦くて、今朝の白菜炒めが食えず、パニックになった。
そもそも、妻は白菜が苦いってことを、この年になるまで知らなかったという…。調理する前に、一部白菜をかじってみて、苦くないのを確認するのって、普通じゃなかったのか?
 白髪の増えた妻ですら、こんなかんじなので、当然スーパーの野菜担当のお兄ちゃんやおネエちゃんたちは知らないんだろうな。カット野菜なんだから、味見が可能。
 おそらく、出荷する農家側も、苦いのは分かっていて出荷したんだろうね。このロットの白菜は全滅だろう。
 苦くて食えない程度の「軽度な」(健康被害は無い)問題は公表していたらきりが無いので、隠蔽するのが原則だ。クレームをした客にだけ個別に対応というのが、いつものパターン。やれやれ、またクレーム電話か。担当者も、「またこのオッさんが電話してきたで」とうんざりだろう。たった150円ほどの返金してもらう。証拠にタッパウエアいれて、スーパーに持っていく。

 白菜はアブラナ科なので、外側の緑の葉っぱ部分は苦くできていて、虫からの食害を防ぐ仕組みになっている。それが、寒さが足りなかったり、土壌の関係で、品種改良の失敗で、苦いことがあるんだけど、こんなに苦いのは久しぶりだった。たぶん、虫食いに耐えたってことは苦かったってことなんだけど。苦さは数時間、のどに残る。
 アブラナの天ぷらとか食ったことがあれば、苦いのが良くあるので、その苦さを経験しているはず。

 それにしても、スーパーで売られる白菜は、虫食いなし。それ相当の農薬をかけないと、ダメなのは、自分で育ててみれば分かる。
 アマガエルを田んぼから捕まえてきては放し、カタツムリやナメクジ、モンシロチョウや蛾の幼虫をピンセットで取る「テデトール」という無農薬手法は、限界がある。鳥がアマガエルや野菜をついばむ。とくに、苦くない甘い品種は、あっという間に丸坊主になってしまう。
 鳥獣保護法というクソな法律さえなければ、霞網で一気に捕獲し焼き鳥にしてくれるのに!!

 幼虫が中にいれば、「虫がいたから返金しろ」とクレームが入るので、虫食いは出荷できない。虫さえ食わない苦い白菜や、農薬まみれの白菜が出荷される原因は、そこにある。バカッターで、あちこち曝されているDQNな若夫婦とか、「虫がおったから金返せ。謝罪と賠償を!」とかで、絡んできたら面倒だろ?

 最近、食品で偽装事件をマスコミが報道しているが、代替え商品なんてもんは、食品に限らず、この世に流通する商品やサービスにあるわけで、「知らぬが仏」で、いくしかない。何を今さら騒いでいるのか? と不思議に思う。

2015年11月追記:
 今年は、9〜10月の間中、防虫ネットをかけて栽培したので、虫食いは最小限に抑えることができた。
防虫ネットの白菜
防虫ネットにかかるコストは、1万円。数年は使い回しができるとはいえ、一個200円しない白菜を20個栽培するのに、これだけのお金がかかることを、白菜を作ったことがない人は知っておくべきである。
 白菜の苦み成分は、体にはまったく害は無いので、ニガウリ(ゴーヤ)の調理方法などを応用して、苦みを味要素の一つとして調理すれば食えないことはない。苦いということは、虫は中に食い込んでいる可能性が低い。
 苦くなく、虫がはいっていない白菜を一個百何十円で売られるくらい低コストで栽培するためには、農薬(殺虫剤)を使う以外選択肢は無いんだよ。

2016年2月追記:
 白菜に、「ゴマ症」と呼ばれる黒点があるものは食べられる。ってか、リンゴでいう蜜と同じようなもんだと思って良い。ただ、見た目に悪いので、苗で買う時に、「ゴマ症の出にくい品種です」という札の付いたのが売られている。
 今年2015〜2016年の冬期の白菜は、ゴマ症が起きなかった。暖かかったのと、マイナス7度という寒波で、上の部分が凍って溶けて、茶色に変色。エイリアンの卵状態になったが、中はまだまだ食えるので、食っている。
 白菜の腐ったガワは取り除いて、小さくなった中の黄色いところをすこし乾かしてから食うとうまい。