100均ショップで、LEDライトが100円で売られる理由の一つが、LEDを単三電池一本で点灯させることのできる非常に安価なLEDドライバーの存在がある。
 1.2〜1.3Vの単三充電池一本をLEDにつないでも明るく点灯しないのは、LEDが3.1〜3.6Vの電圧を必要とするためで、つい最近まで単四電池を三本直列につないでLEDを点灯させるものが多かった。

 DIY系、電子工作系のブロガとして、力を入れていきたいと思っているワシ的には、「光り物」のネタの一つや二つは無いとアレなんで、今回、秋月電子で売られているCL0117というLEDドライバ用ICを使って、壊れた中華のLEDライトを修理してみた。
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 中華のパチモンなので見た目が防水っぽいだけ。ゴムパッキンは入っているけど肝心のレンズ部分にはパッキンがない。防滴機能すらないLEDライトで水没しては故障しつつも、乾かせば再び復活し使えていたが、そのうち点灯しなくなった。分解して、LED自体は点灯するが、昇圧回路がダメなことが分かった。
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 高輝度LED0.5Wとして、当時は中華のパチモンとはいえ高いものだった。手前のスイッチを入れる度に、連続点灯、点滅、消灯を繰り返すようになっていたんだけど、今回は、単純に点灯だけするものになる。一応、買いだめしていたcreeの高輝度LEDと換装する。

 基板の裏面が単三電池の陽極側の端子になる構造なので、生基板を持っていないワシとしては、ユニバーサル基板を切り出して使うしかない。
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単三電池がバネによって押しつけられるので、エポキシの万能基板は強度的に問題アリなのかも知れないが、ま、気にしない。作れるってことは、壊れたら治せるってことでもあるわけで。

ここ数年で老眼がすすんでしまい拡大鏡無しでは、いろいろと不便になってきた。
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こんな感じで、作業をする。
 精密作業をするのに、オススメしたいのが、エルズームアームライト OAL-8066G-Wという蛍光灯のついた虫眼鏡のアーム型タイプ。

明るいし、使わない時はアームなんで、上に跳ね上げて置けばいい。しかも、5千円しない。驚くべき事に蓋まで付いている。

 プロ(仕事)用の双眼拡大鏡とアームキットってのは、日本製の一番安いのでも18万円。アームが高い。
 レーザ照準、フットペダルのズームコントロール、アームのパワーアシストとロックオン機能、観るものの上下振動に合わせて自動でピントが合うとか、被写界深度を変えたり、鏡筒を左右に振っても、ピントとロックした場所を追従し続ける機能がつくと軽く一千万を超える(笑)。
 もちろん、各種老眼鏡も高いのから安いのまでピンキリで、日々買っては試しているんだが…。バカにしていた、エルズームアームライトに出会って…。目から鱗(笑)。
 安物のガラスレンズなんで傷が付いたり、ボディが黄ばんできたら買い換えても5千円(笑)。アームは別なことに流用できる。ただし、像は歪んで見えたり、色がにじんで見えたりと、一枚の安物レンズを両眼で観る無理なことをやっているので、割り切った使い方をしなくてはいけない。

 さて、話を戻して…
LEDドライバICのCL0117と指定のコイル(インダクター)47μH(ヘンリー)の2個しか部品がないので、組み立ては簡単。
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一個25円のICと10円のマイクロインダクター。マイクロといっても、結構大きい。
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 手持ちのcreeの80ルーメンのLED。当時は千円のを500円にするということで買った。今は、秋月電子で130ルーメンの3mm角の白色LEDが100円で売られるようになった。
 この手のLEDは表面実装型で、放熱板にリフローで取り付けるんだけど、端子に直に線をつけて配線する。つまり、放熱板付きのLEDを持っていないのと、リフローによるハンダ付けが出来ないので、現在、いろいろと準備中。
 空中配線しないと、ショートするから…。
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放熱は、昨夜のLEDドライバの実験から、LEDを最大限に明るく点灯させる能力がないことがわかったので、発熱は問題ないレベルと思うが、念のために、って言うか、他の工作のための練習を兼ねて…。
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適当な銅パイプを潰して銅のスペーサをつくりハンダでぬらして、LEDの背面の取り付け面にハンダ付けしたかったんだけど、アルミ側がハンダをはじいて、付かないので難儀した。
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なんとか、ついて、プラス側がアルミボディに接触しないようにアクリル樹脂で固めて、剥がれないようにした。
で、組み立て。
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 陽極側の端子部分は、こんな感じで、接触不良を起こしやすいかもしれない。あと単三がバネでつよく基板に押しつけられるので、たわむはず。だけど、回路的には基板が撓んでも、そんなに配線が複雑じゃないので、問題はおきにくいだろう。たとえ、壊れても、また治せるし。
 
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点灯試験を今している。充電池で2時間は連続点灯し、発熱はほとんどない。熱が伝わっていないというより、全開で点灯してないので、LED自体があまり熱くなっていないようだ。

 単三電池一本、もしくは単四電池一本で点灯するLEDライトをワシは好んで使っている。それにしても、治すより買った方が安いことに変わりはない。



 さて、次は、この壊れた中華のパチモンLEDライトが2本。
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一本2千円ほどで買って、すぐに壊れたLEDライトは、何本でも転がっている。