去年の12月にRetina iPadを買い、さらにKindle Fire HDを買って、ワシのモバイル環境は一気にタブレット化してしまった。どちらも、本体に接続するストレージの簡単なモノがないので、ワイヤレス(Wi-Fi)ストレージデバイスが必要になった。

で、アレコレ買ったんだけど…
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左から、SONYのWG-C10、キングストンのWi-DriveとTAXANのMeoBankSD、プリンストンのToasterPRO、ADATAのAE400、アイオーデータのNUBES、ラトックシステムのREX-WIFISD1(WiDrawer)、pqiのAir Pen、マクセルのAirStash。
結論から言うと、

SONYのWG-C10が一番のオススメだ。

強いて欠点を言うなら、

  • 新製品なのでまだ値段が高い。(ー★)
  • 大きくて一番重い(REX-WIFISD1やAE400より重い)。(ー★)
  • 有線LAN(RJ45)がない。
  • 電源スイッチのオンの長押しが、妙に長すぎる
  • iOSのPWS ManagerからWG-C10の設定をしようとするとアプリが落ちるバグがある。
  • microUSBストラップは一見便利そうにみえるが、意外とかさばる。
等がある。
やっぱり、ワシがもっている中で一番重いのが致命的か? WiDrawer(REX-WIFISD1)とAE400より重いってのがね、届いて手に持った瞬間、アレレ??って(笑)。
あと、有線LANが付いていないとか、自分の用途で考えて購入しないと、単なる「クソ」重い、嵩張るWi-Fi SDカードリーダになってしまう。
特に、大容量のデータをRetina iPadでっていう人は、このWG-C10にUSBのHDDをつないで使うより、HDD型のWi-Fiストレージデバイスを買う方が良い。

つながるデバイスは?
WG-C10-2
WG-C10は、SONYだけあって、メモリースティックとSDカード、USBホスト機能でHDDやUSBメモリを使える。抜き差しにも対応し、そのデバイスの読み書きをしていない時に抜いても大丈夫だ。差し込んでも、しばらくすると認識する。

HDDも、玄人志向の玄立に320GBの2.5インチHDDを差して、
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Macで、exFATで初期化(イニシャライズ)をした後、mp4ファイルをコピーして、WG-C10に接続すると…
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あっさりと認識し、読み込める。

で、Retina iPadの方は、iOSのPWS Managerで動画を観て、Kindle Fire HDの方は、Android用のPWS Managerがダウンロードできないので、ES File Explorerで192.168.40.1(DNS)へアクセスし、動画をみることができる。DHCPの割り当ては、「192.168.40.20〜」。SMBサーバ、ネームサーバ(DNS)は、「192.168.40.1」だ。
電波も強めなかんじで、届きも良い。

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同時一緒に観ても、どちらもスクラブ(ブラウズ)は滑らかで、固まることも、止まる事も一切無い。
この動画を観る点で、ここまで安定して滑らかで高速なのは、WG-C10だ。(他だと、REX-WIFISD1とAE400は良い線いっている)

しかも、iOSでの動画を観るプレーヤも良くできている。
Retina iPadの蓋を閉じて放っておいても、Wi-Fiがつながったままだと、前回観ていたところから再生する機能が、他のワイヤレスデバイスのアプリ同様に付いているが、その安定性も抜群に良い。固まる、落ちるのは、本体の「設定」を弄ったときだけという…。
たいしたもんだ。
iOSのGoodReaderでも使える。
これも、極めて安定して接続出来る。SMBサーバはすぐに見つかる(SMB://WG-C10/)。
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デフォルトでは、ユーザもパスワードもかかっていないので、そのままアクセス出来る。レスポンスも良い。
バッテリー充電機能はオマケ程度
スペック表には「5V500mA(最大)」と書いてあるし、図説でも「スマホ」への充電しか書かれていない。当然、5Vの1〜2Aを必要とするiPadは充電できない
スマホへの充電機能を重視するのなら、REX-WIFISD1を第一選択にするべきだ。Retina iPadへの充電なら、cheero Power Plus 2等のバッテリーを携帯したほうが良い。って、現行のRetina iPadは、クソ重いだけあって、満充電なら二日は使える。(splashtop2でリモートする使い方を除けば)
充電機能を持つワイヤレスSDカードリーダは、自身のバッテリー駆動時間が長いので使い勝手が良い。WG-C10もKindle Fire HDとRetina iPad両方に繋いで、2時間(アニメ4X2本)を連続再生できるので、合格だ。
充電しながらストリーミングが出来るのか?
これは、2つあって、本体を充電、もしくは、タブレット(スマホ)を充電しながらとなる。
で、
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本体を充電しながら、動画を観ることはできる。
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しかし、先にも書いたとおり、USBの給電能力が5V 0.5Aに制限されるため、Retina iPadは充電すらできず、Kindle Fire HDもスリープ時にしか充電できないと警告がでてしまう。
Retina iPadは無理にしても、Kindle Fire HDを充電しながら、動画を観ることができるのは、ラトックシステムのREX-WIFISD1ADATAのAE400だ。
WG-C10は、一番重いくせにタブレットへの充電ができないということだな。
MacBook Proでアクセスする。
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工場出荷状態では、なんのセキュリティもかかっていないので、そのままSSIDを選択し、接続させる。
iOSのPWS Managerの設定が落ちてしまうので、本体の設定ができない。そこで、Mac(PC)でWG-C10本体にアクセスし、各種設定を確実に行う。

MacBook Proには有線LANがつながっていても、Wi-Fiも接続することで、どちらのレイヤーへもアクセスできる。これは、Mac Proでも同じことで、AirやRetinaのMacBook Proなども有線LANアダプタを介して同様のことが出来る。

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有線LANのIPアドレスと重複していなければ、「192.168.40.1:8080」でWG-C10へアクセスできる。IPアドレスだけでなく、8080のポートを指定しないとSafariに表示されない。

ここで、セキュリティの設定ができるので、持ち出す場合は、「WPA2」でパスワードを設定して使うことを強く推奨する。
タブの「システム」をみると
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出荷のシステムソフトウエアバージョンは、「V3.0.58」、ネットワークアドレス「192.168.40.1」の「40」は変えられる。ネームサーバも指定できるし、DHCPのIPアドレスの割り振りも指定できる。
この辺の作り込みがしっかりしているのは、さすがSONY。

で、有線LAN側のファイル共有と、Wi-FiでつないだWG-C10のSMBサーバをMacBook Proは両方認識してFinderに表示する。
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だから、MacBook Proで使うときは、USBで直につないでSDカードへ読み書きが出来るほか、Wi-Fiでワイヤレスでつなぐメディアサーバとしても使えるってことだ。基本、Wi-FiよりUSBでつなぐけどね。そのために、ストラップ兼用のmicroUSBケーブルが付いてくるわけでしょ(笑)。
こういう、念には念をっていうか、一見無駄に見える遊び心とか日本メーカの良いところでもある。

で、Finderで、WG-C10のSDカードに保存しているmp4フィアルをMacBook Proへコピーしてみる。
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だいたい、3MB/秒でていれば御の字。SDカードへの書き込みは、時間が読むよりかかる。
1GBのファイルの転送に7〜8分かかる。これは、ワシの持っているWi-Fi SDカードリーダの中では、速い方に入るが、SDカードの読み書き速度やWi-Fiの電波の状態によって左右され、まったく安定しないので、あくまでも目安にしかならない。
iOSのファイル転送は、クソなことが多いので、1GBを30分。バックグラウンドにせざるを得ない時は、その倍以上かかるとか、それなりに時間がかかるので、各自、自分でテストをしておくべきだ。

「WG-C10は、Wi-Fi付きの簡易NASとしても使えるのか?」と言う問いに対しては、それなりに使えるということになる。
ワシの扱うmp4ファイルは、フルHDで、29.97fps、ビットレートは0.5MB/秒なので、1.5〜3MB/秒のWi-Fi速度がでるWG-C10なら、2本のストリーミングは、できる計算になる。実際、そんなかんじなので、大きく間違えてはいない。





ということで、WG-C10のおかげで、ワイヤレスSDカードリーダの買い集めは終わった感あり?!。