ゲーム等は1080pのフルHDで観て、録画は720pで録画するシステム構成の考え方についてはこちら
 Intensity Extremeについての取り扱いはこちら

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SKネットで、フルHDビデオキャプチャー MonsterXXをデモするらしい。

今、Intensity ProやDN-PHVC626で取り込んでいるのは1080iで、非圧縮のデータは120MB/秒程度。1分9GB。この程度なら二台のHDDのRAID0(ハードウエアかソフトウエアRAID)でなんとか対応できる。キャプチャーソフトでデータを圧縮して書き込むのであれば単発のHDDでも大丈夫だ。
 
しかし、1080pで取り込むとなると非圧縮データ量はその倍、つまり250MB/秒弱。PCI-Eのバス速度は250MB/秒でぎりぎり。
となると、500MB/秒対応のPCI-Epress X4とかでないとデータが取り込めないはず。要求されるPCのスペックは当然高いものになる。一秒当たりのデータ容量も馬鹿でかくなりハードウエアRAID導入は必至。もはや、個人の小遣いレベルでは対応できないことから、私は当面様子見だ。
私は、主に720pの解像度でゲームを楽しんでいる。
本来なら1080p対応のゲームは1080pで楽しむべきものだと思う。しかし、HDMIで取り込むパソコンにかかるコストがかさむことから、割り切って720pで録画するにすることにした。
720pでHDMIキャプチャーをするパソコンに要求されるスペックは、Core 2 Duoの2〜3GHz、メモリも2GB程度のPCI-Eバスを持つ中古のWindowsXPパソコンで十分。取り込むデータ用のHDDもRAIDを組む必要はなくて単発のSATAのHDDで良い。5-6万円程度で揃う。

アマレコTVで取り込むことが重要だ。コーデックはAMV2MT。録画ファイルは40GBで分断する設定だ。40GBのAMVファイルで約16分の録画ファイルになる。
 
Macに持ってくる前に、AMVコーデックのaviファイルを非圧縮のaviファイルに変換する。AMVコーデックはMac OS Xの環境では使えない。Windows側で汎用のaviファイルに変換する必要がある。その変換ソフトは定番のaviutl.exe。この変換作業で40GBのAMVファイルが160〜170GBと3-4倍に膨れあがる。変換時間は40〜50分。これはMacで取り込んだ非圧縮の.movファイルとほぼ同じ大きさ。1分当たり9-10GBくらい。動きの大きな場面が多いと変換時間と容量が増える。

で、それをMac(笑)へ持ってくる。16分間で160GBのファイルをMacへLANで転送するのに、転送速度は40〜60MB/秒、平均50MB/秒として53分。
だいたい1時間ゲームで遊んで録画したファイルは4本で600GBくらいなので転送にかかる時間は単純計算で4時間。最低3時間はかかっている。

で、これをMacでMP4ファイル( 960 x 540、fps59.94、約8Mbps)にするエンコ作業にかかる時間は、4本で4時間くらい。使用するソフトの関係と巨大aviファイルのために、シングルのHDDでは読み出し速度が追いつかずCPUのコアを有効に使えないために時間がかかる。
1時間のゲームのプレイ動画の処理に半日かかる現実。
1時間ゲームで遊んだ録画動画は、ぞれぞれのPCで平行して作業して負担と効率を上げても、6〜7時間かかっている。
時間がかかる原因として、
・Windowsはaviファイル。Macは.movファイルなので変換が必要。
・Mac側のaviファイルをMP4ファイルに変換するソフト(究極動画変換6)が、なぜかマルチコアが有効に使えない。
・LANの転送に時間がかかる。
などがある。

Windows環境だけでやっていたころは、まだCPUがC2DでHDDも単発を複数台と貧弱だったため、6〜30時間くらいかかっていた。圧縮の設定が難しく一昼夜かけて変換したMP4ファイルがブロックノイズがひどくて観られないとか、よくあった。それでも週末に数時間遊ぶだけなので、不便は感じるもののかかる費用と手間を考えれば我慢できた。
ゲーマーのブログにありがちなゲーム中のスナップショットや、とくにネタバレしない断片的な動画をアップしたいという用途でも快適とはいえないがなんとかできた。
Macで作業すると2時間以下に。
これが、Macで作業すると、HDMIの取り込みで.movファイルの生成から一気にMP4ファイルに変換するので、非常に綺麗な動画でなおかつ作業時間は2時間以下になった。ただし、Macに費やした金額は・・・。
さらに致命的な欠点がある。それは、音ズレや駒落ちがFCS3で修正できないくらいのものが、それなりの頻度で起こるということだ。
かといって映像や音声のプロ用のシステムを買うほど金もない。あきらめることにした。

参考までに、Intensity Pro の付属のキャプチャーソフトBackmagic Media Express v1で録画したmovファイルをQuickTime Player Xでエンコしたもの。バンキッシュ(720p 59.94fps)の一部。なお、FCS3やFCE4で取り込むと駒落ちした瞬間止まるのでゲームに集中できないから、録画を目的にプレイしているとき以外は使わない(使えない)。
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赤い部分のにじみに注目して欲しい。

それに対して、C2DのCPUや他残り物の自作パーツを寄せ集めて作ったWindowsパソコンとビデオキャプチャーカードDN-PHVC626とアマレコTVの録画システム(WindowsXP、E6600、2GBメモリ、1TBのHDD3台、中古パーツで作れば5万円)は、何時間録画しても音ズレ、駒落ちがない。しかも、自作なので予算と用途にあわせてあとから自在に組み直せるという利点がある。

これでアマレコTVで録画したもの。AMV2MTの標準(1/3圧縮)をaviutl.exeで非圧縮に戻してMacへ転送。Xilisoft 究極動画変換 6で、ほぼ同じ条件になるように調整してエンコしたmp4ファイルの一部。
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aviファイル→mp4へ一発変換(一応2パス設定だけどね)をやってくれる究極動画変換はさすが中華クオリティ。おおざっぱな変換をやってくれる。傾向としてはご覧の通り、すべてが荒く色がにじむ。とくに赤が下にずれるのがはっきりとわかる傾向があり、決していいものではない。
しかし、性質上破損しやすい.tsファイルだけでなく、Macで取り込んだ.movファイルでFCS3などで修復できないものでさえもガシガシとエンコしてしてくれるタフさで、意外にも使えている。

Xilisoft 究極動画変換 6 for Mac 6.0.14 build-1116 でavi→mp4の変換が綺麗になった。
まだまだ、改善の余地だらけで、いろいろ試したいこともあるので、これからも、時間と金の(笑)余裕があれば研究していくつもりだ。

だから・・・

1080pでガンガン録画します!とか言っているヤツって、すごいパソコン持っているのか、単なるバカのどっちかってことだ(笑)。

妥協点:MacではDVCPRO HD規格で録画すること。
現状では、Macでの録画環境は、Blackmagic Media Expressを使って、設定は「QuickTime DVCPRO HD」の設定で、最初から割り切って録り込むという方法でやっている。
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この9月頃にでたIntensity Proのドライバ3.9.1とMedia Expressのセットになってからは、問題だった音ズレやコマ落ちが少なくなったようにかんじている。
この昔からのプロ用ビデオ規格のDVCPRO HD なら、「DVCPRO, 960 x 720 (1248 x 702), Millions、16-bit Integer (Little Endian), Stereo, 48.000 kHz、116.66 Mbps, FPS 59.94」となる。フルHDではないかわりに1分で1GBほどのファイルになる。
つまり、一時間で60GB。非圧縮で保存すると1分9GBになるのと比べると1/10近くの容量ですむ。おかげでHDDもハードウエアRAIDのストライピングで書き込み速度を上げる必要はなく、ノーマルのSATAのHDDの書き込み速度で十分だ。または複数のHDDをソフトウエアRAIDでストライピングの設定で使っても問題ないくらいだ。 
もちろん、Perianみたいな仕掛けを必要としないQuickTimeのファイルだからQuickTime Player X(10.0)が使える。ただし、コーデックのインストールのためにFCS3のインストールが必要だ。それに、他のMacやApple TVなどで観るためのMP4ファイルへDVCPRO HDから変換するのにかなりの手間と時間がかかる。
非圧縮の.movファイル(1分9GB程度)なら、私のプレイ動画の最終的な圧縮ファイル形式(Web用に保存、H.264 5Mbps)に変換するのに他のアプリケーションは必要なく、マルチコアがフルに使えて高速に変換できるQuickTime Player XだけでOK。これも損傷がある(発覚するのは処理開始数十分後とか1時間経過後とか)ことが多くてFCS3でもういちど書き出しななければならないことがある。
.movファイルはiMovie(FCE4、FCS3)でもスムーズ?(笑)に不要部分のカットや音声の追加入れ替えができる。画質はWindowsのDN-PHVC626とアマレコからaviファイルで持ってきて変換するより圧倒的に綺麗だ。
その後(2011年)、AMVコーデックより優れたアップル純正のコーデックであるProResで録画できるようになり、Windows でなくても、Mac OS Xでも録画ファイルの取り扱いが画期的に改善された。

最終的に、先日作った自作機へ、このMacでやっているゲーム・キャプチャー環境を移行しようと目論んでいるわけ。Macは4+1台までしかHDDが増設できないけど、今回の自作機は5インチベイにマウンタつければ8つまでいけるから。また、その辺は今後の研究課題というか楽しみにとっておこう。とりあえず、次のステップを模索中。