85歳になる親の手の指の動きが悪くなっていました。「農作業で傷めた」とのこと。症状的に、猿手(正中神経麻痺)っぽい下垂手(橈骨神経麻痺)のようです。整形外科を受診させ、リハビリが必要になりました。

 ビタミンB剤で神経の回復を期待しつつ、神経麻痺による手指の筋肉の廃用萎縮を回復させるために、簡単なリハビリの道具「フィンガートレーナーとパワーボール」を買い与えて、やらせています。

 指の動きの回復や訓練には、管楽器の練習の時に使うフィンガリング トレーナー(フィンガーグリップやフィンガートレーナー)というバネのついた訓練器具が昔からあります。

 今回は、機能低下による手指の廃用萎縮を回復させる

リハビリ用のフィンガリングトレーナーと、前腕から手指にかけての筋肉強化のための、パワーボール(リストトレーナー、パワーリストボール)を紹介

したいと思います。

トレーナー

 フィンガリング トレーナー(フィンガートレーナー、フィンガーグリップ)は、指を個別に動かす筋肉の鍛錬になりますので、ゲームコントローラーのボタンやスティックを動かす指の動きをよくすることができます。柔軟な手首と手指関節を鍛えるパワーボールは、ジャイロセンサーを使うGamePadやNintendo Switch Proコントローラ での(Splatoon 2の)エイミングに効果的な訓練器具として使えます。

フィンガリング トレーナー(フィンガーグリップ)のフォトレビュー

フィンガートレーニング

 とくに説明は必要の無いものだと思います。単純に握って、指の一つ一つでレバーを押し下げるだけです。

左手運指

 管楽器の運指の練習をする場合は、指の先でつまむような持ち方をします。左手をフルに使う木管楽器系は、上の写真の様に持ちます。

 木管系楽器の運指では、小指を数種類のトリルキーを押すために酷使します。木管楽器は、小指がとても重要な役割を担います。ピアノやオルガンなどの鍵盤楽器を弾かない人で、木管楽器を始めるのなら、日常生活では使うことのない左右の薬指と小指の筋肉を鍛えておかなければなりません。

 中学校でブラスバンド部に入って木管楽器を始めた人には、左手薬指と小指の動きが悪い、独立して動かせないコが結構います。そんなコも、こういうフィンガリングトレーナを使う事で、すぐにできるようになります。

 木管楽器の穴を塞ぐタンポ機構は、指の押さえ方、力加減で音程が変わる不安定なものです。タンポの口径が大きくなるほど、その傾向が強くなります。サックス(テナーやバリトン)、バスクラリネット等のプレイヤーは低音と高音域の音程の不安定さと、超高速パッセージでタンポが穴を塞ぐまでのタイムラグに悩まされ続けます。指の無駄な力と動きがタンポに与える影響(癖や寿命)が大きいので、余裕のある指の滑らかな動きと無駄のない力加減を実現するためにも、指の基礎訓練は不可欠なのです。特に、低音の右薬指と小指の動きが重要になってきます。

 金管楽器のトランペットやコルネット、フリューゲルホルン、チューバ、ユーフォニアム…とかのピストンを押す練習は右手の3本を鍛えます。ホルンは左手の3本。吹奏楽やっている人なら、今頃のコはみんな持っていますよね。ピッコロトランペットは四本目のシリンダがついてたっけ?

親指

 親指の鍛錬は、向きを変えてレバーを親指側にして使います。右手の親指は、単に楽器を支えるだけに使いますので鍛える必要はありません。

 AKAIのEWI5000等のウインドシンセは、右親指でベンド コントロールします。そもそも、ウインドシンセ・コントローラはタッチセンサーなので、どの指も鍛えなくて済みます。

 しかし、テレビゲームのコントローラでは、右手親指が最も重要な役割をします。スティックを使いつつ、ボタンを押すという激しい動作をし続けることになります。一連の操作が、無駄な力を抜いて操作できるように、筋肉と関節を軽く鍛えておきましょう。

 やり過ぎると、筋肉や関節の炎症、腱鞘の炎症を起こしてしまいますから、適度にやることが重要です。

ネジで負荷を調整

 フィンガリング トレーナーは、いろいろな種類が売られています。私が今回買ったものは、ネジが付いていてレバー部分の押しこむ力を強くすることができます。一番緩い状態でも、老人の弱った指では厳しいくらいの固さなので、特にネジを強めにする必要はないと思います。

 ボルダリング(壁の突起物をつかんで登るスポーツ)をやる人は、このネジを回して強く反発するように調整してトレーニングに使うと良いでしょう。

パワーボール(PRM Sports)のフォトレビュー

パワーボール

 昔からある宇宙ゴマ(ジャイロスコープ)の原理を応用した手首を鍛える運動器具です。パワーボールは商標名なので、「リストトレーナー」、「トレーニング ローラー リスト ボール」等とも呼ばれています。

 私が中高校生の頃に定期購読していたジャンプやマガジンの裏表紙の広告によく掲載されていた、怪しい運動器具の中の一つでした。

 特許が切れた今でも、名を変え品を変え売られています。いろんなコピー商品が安価に売られています。中のボール(コマ)が滑らかに動くものは、今でも高いです。

 今回は、RPM Sportsというブランドのものを買ってみました。電池を内蔵し、回転のカウンターの表示ができるモデルもありますが、そんなものは必要ありませんので、普通のモデルにしました。

パワーボール裏

 安いパワーボールは、中の宇宙ゴマを回すために、紐をかけて巻いて引っ張るという手間がかかります。このパワーボールは高いだけあって、バネを内蔵していて、チョロQのように巻いて回すことができます。

 慣性回転をコマに与えたら、このボールをしっかりとつかんで、手首や腕を回して回転が速くなるように動かし続けます。うまく周期が合えば、中のコマが加速して唸りを上げるようになります。

百聞は一見にしかずで動画でみれば使い方は分かるでしょう。

 実際にやってみるとわかりますが、中のコマが唸りを上げて高速回転するためには、すこし練習が必要です。

 そのために、手首や前腕には力が必要ですので訓練になります。

 残念ながら、親の握力と腕力では、もう、このボールを回すだけの力が無いようです。徐々にリハビリを続けて、これが回せるようになることを願って、日々訓練をさせています。

まとめ

  手を鍛えるための健康器具、フィンガリングレーナー(フィンガートレーナー、グリップ)と、パワーボール(リストトレーナー、リスト ボール)を紹介しました。

 肩から上腕の筋肉、上半身の筋肉を鍛える健康器具として、バーンマシンがあります。バーンマシンと合わせることで、指先から上半身の筋肉をほぐして鍛えることができます。バーンマシン2のレビュー記事はこちら

 他に、腹筋ローラー、腕立て伏せのためのプッシュアップバー・ハンドル等がありますので、順次紹介したいと思います。