今回、

帯状疱疹(たいじょうほうしん)という病気にかかって、その症状や経過をメモしたので紹介します。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、どんな病気?

 一言で言えば、皮膚に水疱ができて熱と激しい痛みをともなうウイルス感染症です。

帯状疱疹8日目

 帯状疱疹の原因菌はウイルスです。このウイルスは、みずぼうそう(水疱瘡)、水痘(すいとう)と呼ばれ、体中に水疱(水ぶくれ)ができて高熱がでる病気の原因菌【水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)】です。

 子供の頃に、ほとんどの人が水疱瘡ウイルスに感染します。

 私も幼稚園の頃、水疱瘡に感染したようです。かかりつけだった近所の内科の先生に「顔のかさぶたは傷として残るから掻いたらいけない」と再三の注意を受けたにもかかわらず、まだ小さい子供だったため、掻痒感(そうようかん:かゆみ)を我慢できず、何度も爪で深くえぐるようにひっかいてしまいました。

 その後、風邪を引いたり下痢したりして、その内科の先生にかかる度に、その額の傷(瘢痕:はんこん)を見て「あのとき、もっと厳しく注意しとけば良かったな」と繰り返し言われたので、今でも覚えています。

帯状疱疹は、「日和見感染」症の代表例です。

 日頃は体のどこかに潜んでいて、人の免疫力が弱ったときを見計らって増殖して人に害を与える感染症を日和見感染(ひよりみかんせん)と言いますが、この帯状疱疹は、日和見感染症の代表例です。

 水疱瘡は、託児所や保育園などの小さい子供が集まる場所で流行します。他の子供の水ぶくれがはじけて、流れ出る体液に大量に含まれる水疱瘡ウイルスに触ることで感染します。

 水疱瘡ウイルスは、人に感染すると神経細胞の中に組み込まれ、感染した人(宿主、ホスト)と共に一生を神経細胞の一部として過ごします。

 その人(宿主)の免疫力が低下すると、神経細胞の中で活発に増殖し神経線維をつたって体の表面にでてきます。そのウイルスが皮膚にでて来る時に水ぶくれ(水疱)を作ります。これを帯状疱疹と呼びます。

 水疱の中にウイルスを大量に含んだ体液が貯まっていて、はじけて、その体液が他の人に触れることで、感染していきます。

水疱瘡(帯状疱疹)と同じ日和見感染をするウイルスに、ヘルペスウイルスがあります。

 風邪を引いた後、睡眠不足で疲れがたまったときに、唇に水疱ができることがあります。これは、ヘルペスウイルス(ヘルペス シンプレックス1型)というウイルスの症状です。頭蓋骨の裏側に、三叉神経(眼神経、上顎神経、下顎神経)という神経の塊(三叉神経節)があるんですが、ここに、ヘルペスウイルスが寄生しています。

 陰部神経節に、同じペルペスウイルスが潜んでいる場合を、ヘルペス シンプレックス2型と言い、STD(sexually transmitted disease、性病)の一つとして扱われます。

帯状疱疹の発症する年齢は、50歳以上で発症する率が上がっていきます。

 おそらく、中年以降の人(爺、婆)なら、帯状疱疹を本人自身か家族、同僚などが経験したことのある人が必ずいるくらい身近な感染症です。「帯状疱疹になって…」と話題を振ると、みんな「あー、ワシもなった」あるいは「うちの爺さんが〜」みたいに、身内で誰かが帯状疱疹になったことがあるという話がでてくるはずです。

 体の免疫力が著しく無くなることで帯状疱疹は発症しますから、年を取れば取るだけ発症する確率が高くなります。年間の罹患率は、0.5%(千人中3〜5人の発症率)だと言われています。

帯状疱疹の水疱がでやすい場所(好発部位)は?

 帯状疱疹の主な症状である水疱と痛みの出る部位は、頭、背中、脇、腹、尻、足があります。

 多くの人が症状を出す体の場所を「好発(こうはつ)部位」と言います。帯状疱疹は、神経節という神経の塊に感染し寄生していますから、その神経が通っている(神経の走向)ところに沿って、体の皮膚の表面に水疱を作って出てきます。神経の走向に沿って「帯状」に水泡ができるので「帯状疱疹」という名が付けられています。言い換えれば、水疱瘡が再発したということです。

 帯状疱疹の好発部位は、背中から脇、腹にかけての肋間神経に沿って発症するものが多いと言われています。私もそうでした。

 肋間神経は、背骨(脊椎)から、背中、肋骨の間を通ります。左右で別々ですので、それに沿って帯状疱疹がでるとなると、自ずから右か左のどちらかにでます。左右両方にでることはありません。

帯状疱疹で最も危険なのは、頭の三叉神経に沿ってでてくる水疱!

 口唇ヘルペスと同じように、水疱瘡のウイルスが三叉神経を伝って顔に水疱を作ってでてくることが、ごく希にあります。頭蓋骨の裏側に三叉神経節という神経の塊があって、そこから、額、目と目の周りに走向する眼神経、上あご、上唇に走向する上顎神経、そして顎、下唇へ走向する下顎神経の3つに分かれます。

 この3つのうち、眼神経系へ水疱瘡ウイルスが発症すると、最悪、目を失明することがあると教科書に書かれています。今でこそ、特効薬(抗ウイルス薬)がありますから致死率は下がりましたが、当時の古い教科書には頭頸部への発症の場合、致死率は数%とかかかれていたような記憶があります。さらに、顔面神経痛として顔が歪む後遺症が、昔は高頻度で起きていました。

 私も皮膚科の講義で、皮膚科の教授が開口一番に「帯状疱疹の頭部での発症のリスク」について、熱く語り始めたのを今でも覚えています。ただ、頻度的にかなり低いので、見つけたら、症例写真を一杯撮って、仲間内の症例報告会で、「出くわしたぞ〜」、みんなが「おお〜」というくらいのインパクトがあります。いや、「見逃さず、救急で皮膚科に無事に紹介できた結果、訴訟にならなくて良かったね」というのがホンネです。

 先にも述べた、口唇ヘルペスと水疱瘡のウイルスは、親戚関係にあり、人間の体に寄生する仕組みも症状も似ていることから、鑑別診断が難しいところがあります。

 「高熱」、「偏側顔面痛や歯痛」、「顔半分が触ったらおかしい」という複合症状の場合で、口の中の親知らずなどの歯が腫れて痛いということがなければ、皮膚科、内科を救急レベルで受診することをおすすめします。

 症状としては、眼神経系なら、眉、目の下あたりに痛みや水疱ができる、上顎神経なら、上唇に水疱と上の歯が痛くなる、下顎神経なら、下唇に水疱や歯痛がでてきます。高熱と激しい傷みを伴う水疱が出た時点で症状は相当進んでいることになりますので、救急レベルに格上げです。

 そもそも、三叉神経は、運動神経、知覚神経混在型なので、水疱が出る前に、その神経が担当する皮膚の感覚が他と違ってきます。ウイルスが免疫力を上回り増殖をはじめると知覚神経がやられます。その神経が担当する皮膚部分が他の皮膚の触られる感覚と違って、風にあたると「すーすー」する、毛髪や体毛に触ると「ぞわぞわ」、「ひりひり」、「ぴりぴり」、「ひやひや」、「むずむず」と、何とも言えない、他と違うかんじがすると、患者は訴えます。
 発症してしまうと、顔半分が赤黒く変色とボコボコの水疱ができるので、「疱瘡」そのものですので、「怪談のお岩さん状態」になりますから、症例写真としてはインパクトのあるものになります。 
 頭部への帯状疱疹は後遺症として顔面麻痺が起きると半年〜1年くらいは治りません。治るまで待つという、悲観的にならずに気長に構えておきましょう。

帯状疱疹がおきる原因(トリガー)

  • 水疱瘡に子供の頃感染した。
  • 睡眠不足が数ヶ月続いている。
  • 感情の高ぶり、激高する等強い精神的ストレス
  • 何か他に消耗性疾患(感染症、癌など)に罹患して(かかって)いる。
  • 旅行、引っ越し等の生活環境の大きな変化、冠婚葬祭等の行事が続いた。
  • 以上のため、免疫力の著しい低下が起きた。
 日和見感染の起きやすい条件です。覚えておくと良いでしょう。こういう、免疫力が落ちている状態が長く続くことは極力避けるようにしなければなりません。

以上を踏まえた上で…

帯状疱疹の具体的な症状と経過を私の例で解説します。

帯状疱疹であることに気がつく、10〜2日前

半年〜数ヶ月前:

 連日午前零時を回って風呂に入る等、本業や家族の介護問題など、いろいろとやること、考えること、心配事があって、睡眠時間は、4〜5時間と厳しい日々が続いていました。

10日前:

 仕事上で、私の大きな勘違いによる、ブチ切れ事件が勃発。一日中、怒鳴り散らすなど、ここ近年にない、怒り狂うことがありました。翌日、自分の完全な勘違いであることに気がついて、猛反省… 精神的感情の起伏が大きくなることがありました。

3〜4日前:

 背中に、手で触るとかゆみを伴うポツポツとした丘疹を手で触って感じました。汗疹(あせも)?、寒い時期に?? 電気毛布による低温火傷?と思った程度で、すぐに忘れるほどでした。

 上半身、とくに右側に筋肉痛のような皮膚を押さえたときの痛み(圧痛)と皮膚を手で擦ったときの感覚が違うような気がするときがあったと思います。脳卒中? 目を閉じて、両手を前に出してっていうヤツをしてみたけど、特に問題はありませんでした。そもそも、脳出血なら凄まじい頭痛がするはずです。

2日〜前日:

 風呂で、ナイロンたわしで体をこすった時、背中から右脇腹、右肩、右上腕あたりの皮膚が、インフルエンザにかかった時に体中の節々が痛んで、皮膚を撫でたときに毛が逆立つような、「ゴワゴワ」、「さわさわ」という違和感を感じます。背中にブツブツができているのを手にふれていました。

背中に発疹?丘疹? いや、脇に水疱ができている! 帯状疱疹だと気づいた初日

一日目脇 一日目1

 背中にかゆみと軽い痛みを感じる丘疹ができて、脇に小さな水疱がでているのに気がつきます。そこで、帯状疱疹であることに気がつきます。

 体温は微熱で、36度。私は、日頃が36度より低いことが多いので、すこし熱があるかな?という程度でした。上半身が、明らかに痛いんです。とくに、右側の体の皮膚に触ると、何かおかしい。右背中から脇にかけて抑えると痛みがある。皮膚の感覚が「ザワザワ」「ヒリヒリ」という痛みではないが、違和感がおきていました。

 本来なら、この時点で、すぐに皮膚科を受診し、抗ウイルス薬(バラシロクロビル)の点滴か服用薬をもらってくるべきだったんです。

バルトレックス

 バルトレックス錠500mg(バラシクロクロビル塩酸塩錠)、薬価は一錠55.9点。42錠入り1箱で2万4千円です。バルトレックス錠は、口唇ペルペスなどの治療薬として処方します。水疱瘡、帯状疱疹にも効く抗ウイルス薬です。主な副作用は腎臓障害ですが、特に毒性の強い薬ではありません。

 口唇ペルペスの特効薬として、アフィリエイターがサイトを作って、ネットで販売する薬局へリンクしています。あれは薬事法的にどうなんでしょうかね? 今、インターネット上で、課金ゲームの次に稼げるジャンルが、ヘルスケア商品と医薬品のネット販売仲介なんですよね。

 せっかく高い保険料を払っているんだから、保険医療機関の皮膚科、内科を受診しましょう。とくに、帯状疱疹は症状が悪化する前に、バルトレックス等の抗ウイルス薬を飲めば、回復も治癒も圧倒的に早くなります。

 皮膚科医院の某君へ受診して点滴をしてもらおうと思ったのですが、体力的に、さほど消耗しているかんじもなかったので、自力で治してしてみようかと思ったのが間違いの始まりでした。

 ブログネタ的に美味しいと思って、EOS Kiss X8iで妻に撮ってもらうことにしました。

 体力を落とさないように、睡眠時間を長めにとるべく午前11時までには床につくように、仕事の制限を始めました。ここ半年で体重がドンドン増えて、弛んだお腹が邪魔なのでダイエットをしようかと思っていたんですがダイエットは無し、とにかく「欲しいものは、たらふく食って寝る!」でスタートです。

 とりあえず、ダイコンおろしを食いました。大根おろしのダイコン臭い息がでるくらい食べれば、喉が痛いなどの風邪のウイルスなら、増殖を抑えることを期待できそうですから、ものは試しです。

2日目、水疱が右脇から胸部へ拡大、右脇が痛い!

2日目背中 2日目脇腹

 朝起きたら、右脇が触ると痛い。明確な水疱ができていました。皮膚を撫でて、ぴりぴりとする知覚異常の違和感が、背中から右脇、胸、右腹、鼠径部あたりまで広がっています。右手も上腕が皮膚の感覚が変わっていることがわかります。服にふれた皮膚の感覚が大きく違ってきます。

微熱の36.5度で少し熱っぽい?というかんじです。

 まだ、この時点で皮膚科を受診して、抗ウイルス薬を点滴か服用すれば、ダメージは最小限に抑えらえれたと思います。

 水疱にはウイルスが含まれていると思われるので、家族と風呂などのタオルの共有は止めます。

3日目 水疱の部分がさらに拡大。

3日目 3日目脇腹

 水疱の範囲が治まるどころか、拡大していきます。36〜37度と微熱が出続け、体中の節々がむずがゆい、痛いような気がします。インフルエンザにかかった時のように、全身にウイルスが回って、体の免疫反応が活発化してきた!というかんじがしてきました。

 上半身がじわじわと痛いです。とくに、右側がひどい。免疫力をアップするために、ビタミンC、完熟バナナを食いながら、無理をしないように早めに寝て体力を温存します。大根おろしをスプーンですすくって食います。

 夜、目が覚めるほどの痛みになってきています。

4日目 水疱が拡大、痛みも増大中

4日目 4日目脇腹

 微熱36.8〜37度、水疱部の自発痛が上昇。背中から右脇、腹、右そけい部あたりまで、知覚神経の異常による、じわりと痛いかんじがします。時折、ピリピリとした「走る」痛みがでてくるようになりました。夜明けに、寝汗をかいたので、下着とパジャマを着替えました。熱が出ています。

 体は、ウイルスに対する抗体を作るべく炎症を起こし始めているようです。

徐々に症状がひどくなっていきます。痛みは、「ピリピリ」から「キリキリ」という刺す痛みになってきました。朝よりも昼、昼よりも夜が痛いです。急性化しています。

 肋間神経の知覚神経が壊れたようで、皮膚の触られた感覚が、「キリキリ」という刺す痛みとして感じるようになります。いわゆる、知覚神経の痛覚の閾値(感じる感度)が極端に下がる(軽い刺激でも大きな痛みの信号を伝達するように故障した)状態になっています。

 仕事中も、痛いので集中力が落ちてきました。昼間も眠いです。明らかに睡眠不足になってきています。

5日目 水疱がさらに拡大、痺れ、神経痛、痛みが我慢の域を超える。

5日目背中 5日目右脇腹

 夜、ウトウトするくらいで、ぐっすりとねむれません。熱は微熱程度で、高熱がでる気配はありません。皮膚の水疱とその痛みに加えて、「キリキリ」という刺すような痛みに変わています。

 水疱ができて腫れ上がった皮膚自体も痛いですが、それ以上に、肋間神経の知覚神経が伝達異常を起こしています。痺れているのに、針で刺すような痛みがやたら伝わってきます。シャツが水疱のある患部皮膚に触れるだけで、キリキリと針で刺す痛みがします。

 上半身の右側が、全て痛くかんじます。背中〜脇〜胸、腹、さらに、右の腕全体がどこを触っても、ヒリヒリするような軽い痛みのように感じます。

 これは痛い。マジで痛い! やっぱり、早めにバルトレックス(バラシロクロビル)を飲んでおけば良かったと後悔することになります。ここからが、本当の地獄が始まったのです。

 たまらず、ロキソニンを飲み始めます。ロキソニンを飲んで効いている間だけ、皮膚表面の炎症による痛みは和らぎます。

6日目 痛みは耐えられないレベルに到達!

6日目 背中脇 6日目 右脇腹 6日目 右腹

 ロキソニンを飲んで2時間ほど眠って、痛みで目が覚めて、うなされるため、実質の睡眠時間は数時間もないでしょう。睡眠不足による眠気と頭痛がしますが、ロキソニンを飲むと頭痛は止まり、微熱は下がります。

 しかし、神経の痛みは、ロキソニンではまったく効きません。肋間神経の知覚神経がウイルスによって破壊され、ただしく信号を送れなくなっているようです。いわゆる痛覚の閾値がストーンと落ちてしまって(センサーの感度が最大限になっていて)、どんな刺激も針を刺す、切り裂くような最大級の痛みとして脊髄へ信号を送るようになっています。

 こうなってくると、中枢神経系に作用する鎮痛薬が必要になります。2010年に認可のでた神経伝達系に作用する鎮痛薬、新薬のリリカ(プレガバリン)が第一選択になるでしょう。それでもダメなら、鎮痛薬の最終兵器、モルヒネ、フェンタニル(オピオイド系鎮痛薬)とかを静注してもらえば、ぐっすりと眠れると思います。この時点で、入院するほど消耗していないので、なんとか耐えることにします。

 仕事にも支障がでるレベルの痛みです。仕事を先送りにして、来週以降にしてもらうようにしていきました。(実際には、1週間程度の先送りでは回復しなかったのですが。)

7日目 痛みは続き、キリキリと刺す痛みのため眠れない。夜が明けるまで目を閉じて耐える。

7日目 背中 7日目 腹

 皮膚の症状は、徐々に終息方向へ動きはじめているかんじです。ロキソニンを飲んで痛みが治まる皮膚に関しては、広がりが止まりました。それでも微熱は続き、37.2度と、睡眠不足なので、「しんどい」です。

 それ以上に、ウイルスによる神経繊維の破壊が起きたためか、触感、冷感、温感が、痛感として変換されて、脳が感じます。恐るべし、知覚神経伝達異常!

 下着が触れるだけで、「痛ててて」。まだ、右腕の皮膚を触っても、知覚異常のため、触られた感覚がおかしいです。

 休日も寝て過ごしたいところですが、痛い以外、なんとか動けるので、家事を手伝いつつ、車での送迎他、今の自分にできることをこなします。

 そうでもして、気を紛らわせていないと、痛みで気が狂いそうになります。

8日目 痛みが続く、いつまでこの痛みが続くのか?

8日目

 赤黒い水疱が、白く膿疱に変化してきました。水疱の治癒過程は、発赤、紅斑→水疱形成→膿疱→自壊(自潰)して痂皮、膿瘍、糜爛→瘡蓋(かさぶた)です。やっと、次のステップに入ったなと思いつつも、痛みはまったく治まる気配すらありません。

 水疱以外のところは、乾いてカサカサになったかんじで、かゆみもでてきました。

 とにかく、痛い。眠れない。すべてが痛い。仕事も集中できない。「一週間先送り」にした仕事は、「3週間先送り」にするべきだったと後悔しはじめました。

 寝ている時の痛みは、5分程度でキリキリと刺す痛みがでてきます。その痛みがでる皮膚をそっと手を添えてシャツの上から撫でてやると治まります。すると、他の場所がキリキリと痛み出す。そこに手を当てて、撫でながら、「【痛み】で信号を返すんじゃなくて、【触られたという感覚】で信号を正しく返しなさい、脳もそれをただしく受け取りなさい」と脳に暗示をかけながら、ウトウトする浅い眠りを三十分サイクルで、数回しているうちに夜が明けるという…。

9日目  膿疱が自壊、糜爛(びらん)、膿瘍にならないように消毒開始。

9日目自壊 9日目自壊と痂皮

 膿疱の表面の痛みはロキソニンを飲めば治まりますが、キリキリとする神経の痛みに耐えられず、なぜか痛いところを下敷きにして寝ると、三十分程度は眠れることに気がついて、右側にむいて寝るようにしていました。すると、体重で膿疱(の水疱蓋)がはじけて、中の汁がシャツに付いています。

 シャツはゴワゴワとして、皮膚にひっついているところもありました。すべての膿疱が自壊(自潰)してしまうまで、まだ、ウイルスがでていることになりますから、風呂やタオルの併用は水平感染(家族間で感染すること)を避けるべく、対処しましょう。

 皮膚が破れて、痂皮(かひ)が出来ています。感染が起きると膿瘍、びらん(糜爛)という皮膚の状態になりますから、ここからは、細菌感染で皮膚の状態がわるくならないように、消毒が必要になります。

 痛みは、皮膚の痛みが再び増してきて、神経の突き刺すようなキリキリとした痛みと共に激しさが緩みません。

 ロキソニンを飲まずには過ごせない状態が続きます。

11日目 背中は麻痺して、右脇から腹にかけての刺す痛みが続きます。

11日目 背中 11日目脇、腹

 風呂上がりに、感染を防ぐべく、妻にイソジンを塗ってもらい、痂皮の部分は、早くなおってもらいたいので、テラコートリル(テトラサイクリンのステロイド軟膏)を塗ってみました。

 膿疱がはじけてなくなっていくのは、背中からで、脇や腹は下敷きで寝ることがないので、なかなか自壊しない。皮膚自体は、かゆみ(掻痒感、そうようかん)が強くなる時もあります。しかし、それ以上に、刺すような神経痛が、5分おきにやってくるのがつらいです。

 睡眠不足が続くので、徐々に精神的に参り始めました。やっぱり、皮膚科を受診して、バルトレックスを飲めば良かったなと。いや、自分のところのを飲めば良いんですが、まぁ、一錠が500円超の高い薬なんで我慢したのが、アレでした。

 もう、ウイルス自体は、体の免疫力によって抑えられているようなので、今さら抗ウイルス剤を飲んでも、この刺すような神経痛は治せません。

 背中は、痛みというより、触っても感じない、つまり、麻痺しています。知覚神経が破壊されてしまったようです。脇がとにかく痛い。皮膚に症状のない、水疱も紅斑もなにもでていないところに、刺すような痛みが走ります。それも5〜10分サイクル。痛みの箇所を左手でなでて、さすってやると、痛みがすっと消えます。これの繰り返しをかれこれ4日ほどやっています。まさに、「手当」。

 リリカ(プレガバリン)だけでも、処方してもらうかと思いつつも、我慢します。

12日目 痛みは続く。

11日目 背中 11日目脇、腹

 夜眠れないまま、体力、気力ともに下降気味。右手の皮膚をさわったかんじがおかしいのが、続いています。まだまだ、ウイルスが体内、神経をあちこち駆け巡っているようです。

 腹の部分の痛みが、増しています。背中は痺れたままですが。

 ロキソニンを飲まずに日中が過ごせるほど、痛みになれたのか? 皮膚の痛み自体が減ってきたのか?です。

 神経がズダボロに傷んででいるのなら、ビタミンB剤を飲めばマシになるのかな?と思って、飲んでみました。おそらく、麻痺するほどやられた神経には、効果が期待できると思いますが、神経が異常な信号を送り続けているため、ビタミンBを飲むと、刺されるような痛みも増大する気がします。

 とにかく、この刺される痛みがある程度治まるまで、ビタミンB剤は飲んでも効果がないような気がしたので、様子を見ることにしました。

14日目 瘡蓋(かさぶた)ができて、かゆみが増してきた。

14日め背中 14日目

 背中の麻痺と脇から腹にかけての刺されるような痛みはあるものの、背中の痛みは半減しました。痛い箇所の面積が減ると、こんなにも楽になるのか?と実感できます。

 かわって、瘡蓋の固いやつを爪でかきむしりたい衝動に駆られます。痛みの次に、掻痒感(そうようかん)がおそってくるようになりました。

 神経痛はまったく治まる気配すらなく、かゆみが共にくるので、夜は眠れません。

16日目 皮膚症状はよくなっているが、神経痛が良くなる気配がない。

16日目 背中

 背中は、ほぼ瘡蓋だけになって、皮膚のかゆみがましてきています。背中は痺れたまま、脇から、腹にかけての神経痛だけが残り、激しく痛みます。睡眠不足が2週間もつづいてくると、もう諸々が、どうでも良くなってきます。

 仕事もなぜか暇にならずに、じゃんじゃん予約の電話が入るので、「新規の客は断れ!」と叫ぶ精神状態になりました。

20日目 皮膚の症状はほとんど治癒してきたが、ひどいかゆみと神経痛で眠れない。

20日目 背中 20日脇

 かゆみが、治まる気配がありません。激しい掻痒感に襲われるため、シャツの上から、いつも手でかきむしるような手癖になってしまいました。もう50歳の爺さんなので、子供のように爪を立てないものの、手でさすることで紛らわせます。

 刺されるような帯状疱疹神経痛も、手で撫でてやると治まります。神経繊維が破壊されて、痛みの閾値が下がっているからなので、神経繊維が修復されるか、新たに伸びてきて代替えが効くようになるまで、痺れやこの異常な痛みは止まることはない と、あきらめなければなりません。

 長期戦になる覚悟です。

 痛みで目が覚めるので、三十分刻みのウトウト睡眠でしたが、徐々に、1時間睡眠を3セットとか、まったく眠れないという状況から脱却しつつあります。

23日目 明け方激しい痛みで目が覚める。

24日目 腹

 すさまじい掻痒感は、あいかわらずあります。寝る前にロキソニンを2錠飲んで寝ていましたが、今朝は痛みで目が覚めました。つまり、そこそこ眠っていたことになります。ちなみに、カロナール錠だと6錠くらい飲まないと、効きません。

 キリキリと刺されるような帯状疱疹神経痛は、ロキソニン、カロナールは全く効きません。リリカや麻薬系オピオイド系鎮痛薬でなければならないようです。

 リリカを飲もうか、ずっと考えています。でも、リリカって、効能書きに、副作用に常習性あり という記載があるので我慢することにしました。

1ヶ月目 帯状疱疹後神経痛(PHN)と掻痒感で、慢性的な睡眠不足が続く。

一ヶ月目背中 1ヶ月目

 キリキリとする痛みは、一向に改善する気配すらかんじません。皮膚は褐色状の瘢痕のようになりました。でも、かゆみ(掻痒感)が止まりません。暇さえあれば、ボリボリと服の上から掻いてしまいます。痛みは、一進一退で、刺されるような痛みが来ます。ただ、一ヶ月目くらいになると、5分おきにやってきていた、刺すようなキリキリという痛みは、十分おきくらいになってきました。

 これだけ痛みがあれば、人間は不安になってきます。仕事も一週間ずつ先送りにしていても、一ヶ月もすれば、もう一杯一杯で先送りすらできなくなってきます。

 睡眠不足の頭にカツを入れつつ、眠い目をこすりながら、仕事をすこしでも前にすすめていくしかありません。

 皮膚科(神経・精神科)で処方してもらう、プレガバリン(リリカ)という新薬(2010年認可)が、帯状疱疹後神経痛の第一選択薬です。長期服用でも鎮痛効果が落ちないという画期的な鎮痛薬です。主な副作用はめまいや眠気。眠気に襲われるといった副作用は、鎮痛、精神薬としてはよくある副作用です。尿で排出されるので腎障害があると効き過ぎるようになります。リリカを飲むのなら車は運転しない、仕事上で人命を預かるような重要な仕事はやらない、等の管理が必要です。

 リリカは、向精神薬的な面もあり、神経痛の緩和に伴い、掻痒感の改善、患者の不安を和らげ、よく眠れるという、帯状疱疹でみんなが苦しむ症状すべてに効く、帯状疱疹後神経痛の特効薬です。

 ただし、新薬のため、まだ副作用がはっきりとしていません。最近のアップデートから、リリカの常習性があるとの報告がでています。さらに、リリカには、ふっと意識を失うような「眠気」「空白の時間」が起きる副作用が無視できないと言われています。リリカは、薬価も安く、保険適用できる病名が増えています。そのため、整形外科で腰痛や肩こりに、不定愁訴の痛みに内科で処方されるといったことへ適用の拡大をしていくことになります。

 近い将来、「リリカを服用している運転者が意識喪失状態で、繁華街での多人数を巻き込む暴走事死亡事故を起こした」、「工場の現場で機械の操作を誤って大爆発…」なんて事件が起きるかも知れません。

2ヶ月目 気がついたら、一ヶ月前よりマシになっていた。

 帯状疱疹後疼痛も一進一退を続けて、睡眠不足気味だったのに、痛みで目が覚めるということが徐々に減ってきていました。一ヶ月仕事をサボったら、そのツケは翌月に回ってきます。仕事、家事に追われて、痛みに堪え仮眠を取れるときにとりながら(居眠り)しながら、あっという間の1ヶ月経過です。

 気がつけば、痺れていた範囲が徐々に減ってきてピリピリと痛いところも、まだあるものの、その範囲は小さくなって、気にしなければ気にならないレベルになってきました。

 まだ背中の麻痺しているところは、知覚が戻っていません。

3ヶ月目 自発痛のようなキリキリとした痛みは、ほとんど無くなりました。

 時折、チリチリと肋間神経相当部の皮膚が痛むことがあるくらいです。背中の麻痺している部分も、面積が2/3くらいまで減少しています。損傷を受けた神経が徐々に回復してきているのがわかります。

 50歳でこの回復速度ですから、若ければ若いほど、神経痛の回復は早いでしょう。逆に、年を取ればとるだけ、神経の回復は見込めなくなりますので、残りの人生を肋間神経痛として付き合っていくことになるでしょう。

4ヶ月目 背中の一部はしびれたままで、時々、ピリピリとした神経痛がする。

  水疱ができていたところは、褐色のシミになってしまいました。背中の痺れたところは、神経がまだ伸びてきていないため、痺れたままです。時折、ピリピリとした神経痛が走りますが、ほとんど気にならなくなりました。完治とは言えないのかも知れませんが、これで治ったと自分で思うことにしました。

1年経過後、背中の一部が痺れているけど完全治癒とします。

 発症してから1年が経過しました。まだ、背中の一部の痺れは完全に回復していません。開腹手術を経験したことのある人ならわかると思いますが、縫合された痕の周辺が痺れたままになります。アレと同じ感覚で、手で触ると一部だけが知覚がおかしい箇所があります。面積にして、直径2cm径の円の範囲です。時折、ピリピリとした感覚がありますので、徐々に神経が復活しているのかもしれません。

 触覚は回復しています。爪を立てて押さえるような痛覚に感じない部分があります。日常生活、他諸々に支障がないので良しとします。

まとめ

 年を取ると誰もが1度は経験する帯状疱疹は、現代医学の進歩により、抗ウイルス薬のバルトレックス錠と鎮痛薬リリカという特効薬のおかげで、さほど重症化することなく神経痛による睡眠障害も回避できるようになりました。

 とにかく、水疱のできる範囲をできるだけ小さくし、ダメージを最小限に抑えることが重要です。速やかに皮膚科、内科を受診して、薬をもらいましょう。

帯状疱疹の過ごし方 まとめ

 今回、ロキソニンなど鎮痛薬を飲むだけで、帯状疱疹が治る経過を自分の体で試しました。その経験から、

  1. 発症時は、抗ウイルス剤を飲んで、発症の部位をできるだけ小さく抑えるべく、体力を落とさないように安静に過ごしましょう。
  2. 二十日を経過すると、神経痛やかゆみなどの後遺症だけになるので、その程度によって、リリカなどの特効薬を飲んでしのぐか、痛みに耐えながらの一ヶ月を過ごすのか?は、自分の痛みに対する閾値(感じる度合い)と、精神力(気合い)などを考慮して決めてください。
  3. 帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行するのは、二割程度と言われていますので、みんながみんな、こんなに痛い神経痛になることはありません。
リリカ(プレガバリン) についてのまとめ
  1. 帯状疱疹で神経が破壊された結果、切り裂かれるような痛みがするので、まったく眠れない。その痛みが一ヶ月経っても治らないので不安になり、精神的にやられる。
  2. リリカ(プレガバリン)は、ロキソニンのように飲んで30分ですぐ効いてくるのではなく、ゆっくりと効いてくる。飲んで翌日から、「あれ? 痛くない!」というかんじ。
  3. 針で刺されるような痛みが止まる。安心する。いままで、ろくに眠れていなかったので、安心すると同時に急に睡魔が襲ってくる。
  4. 痛み、かゆみを感じない、不眠の改善、不安の解消…、諸々の症状に劇的に効くので、プラセボ効果も手伝って、人生も含めて全てが好転すると勘違いする。「ポジティブな気のせい」状態になる。
  5. 薬自体の持つ依存性よりも、服用者の精神的な依存性が大きくなってくる。「コレさえ飲めば、すべてが上手く行くはずだ!」と。
  6. 医者も薬を出してナンボの商売なので、患者の言うがままに処方し続ける…。麻薬系鎮痛薬の取り扱いは県の認可が必要で管理が面倒。その点、リリカは通常の鎮痛薬扱いだし、新薬なので薬価がまだ高め。
  7. 「痛い、痛い」と毎日やってきては、不定愁訴な痛みを訴える面倒くさい患者を沈黙させる新薬リリカ。腰痛にも、肩こりにも、原因不明の神経痛だけでなく、向精神薬としても… 使える ウマー ← イマココ 
 リリカを飲むのなら、絶対に車を運転してはいけません!。人命に関わる事故が起きる仕事をする人は、周りの人にリリカを飲んでいることを知ってもらい、万が一の意識喪失(居眠り)の時に、事故を起こさないようにサポートしてもらうようにしましょう。 ってか、薬を飲んで、スパッと仕事を2週間程度休んで、早く復帰することをおすすめします。リリカを飲まずに、後遺症の痛みさえ我慢すれば人命を預かる仕事へも復帰できます。

 帯状疱疹で薬を飲んでいる人が職場、家族にいたら、リリカが処方されている可能性が高いので、本人に服用の有無を確認し、リリカを飲んでいる場合は意識喪失のリスクを抱えていることを念頭にサポートをお願いします。

 日和見感染症の帯状疱疹が出るくらい弱ってしまった、人生の中で正念場や窮地に立っているオッサンやオバサンへ、参考になれば幸いです。

カップラーメンばかり食べていると帯状疱疹になるのか?

 帯状疱疹は日和見感染症なので、免疫力が落ちたときに起きます。AIDS、癌、寝不足、風邪を引く、老人になる等、免疫力が落ちれば、誰もが水疱瘡の再発になる可能性があります。結核の再発が老人で多いのと同じです。

 ラーメンにかぎらず、トースト(パン)だけという食生活を何ヶ月も続けると、栄養が偏って免疫力が落ちて、足が立たなくなったり(ビタミンB欠乏による脚気症状)、風邪を引きやすくなったり、血が止まらなくなったりする体調不良になることは、誰しもが経験します。パンだけでなく、野菜サラダをコンビニで買ってきて食べるとか、ラーメンにカット野菜を入れて食べるなどの、日頃の心がけが必要でしょう。玄米ご飯と野菜の味噌汁なら、塩分過多さえ気を付ければ問題ないです。

 まぁ、帯状疱疹の痛みを経験すれば、二度とかかりたくないと懲りるくらいの激しい痛みなので、偏った食生活を改めるきっかけになると思います。

 タバコを吸っていたオッサン連中で、「帯状疱疹をきっかけにタバコを止めた」というのは、よく聞きく話です。

帯状疱疹の水疱がはじけてシャツに付いたのを洗った洗濯機の消毒は?

 結論から言うと、気にしなくて良いです。B型肝炎ウイルスのような感染力はありません。塩素の入った水道水で洗うだけで十分です。一般の人が手に入れられる消毒剤として、次亜塩素酸系漂白剤があります。気になるようなら、それで洗濯槽、脱水槽を空洗いすると良いでしょう。


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