塗装や樹脂を扱う時に、揮発ガスを吸って脳に障害を起こさないための、防毒マスク(GM77とCA-710)を紹介したい。
防毒マスクといえば、シゲマツ。物作りをする人の健康を守るための防塵、防毒マスクを作っている。
ここ数年、仕事中にモノマーのガスを吸う度に、頭痛やめまいだけでなく、視野にキラキラと放射状に輝く部分が見えて視野が狭まるという、脳卒中の症状でみられる視覚野の障害が起きるようになってきた。
GCの即時重合レジン、ユニファストIII。ユニファスト無印の頃から愛用しているんだけど、この3になってから、揮発成分が変わったみたいで、頭にクる(怒りじゃなくて、中枢ダメージ)。
ユニファストのモノマー(液)のガスに体が合わなくなってきたので、トクヤマのキュアグレースに切り替えを検討中だ。
一般の人でも、100均で売っているネイルアート用、デコ盛り用のアクリル樹脂と同じものなので、身近だ。だから、ネールアートをやっている人で、液(モノマーという)の揮発ガスを吸って、頭痛やめまいを感じる人も少なくないはず。
夏場でも冷房が効かなくなるのを承知で、換気扇全開で対応していたが、わずかな作業をしても、視野のキラキラしたかんじがでるようになって、こりゃマジでヤバいなと思った。元々、防毒マスクは持っていたけど、樹脂が朽ちて吸収缶も使用期限をとっくに過ぎているので、新しく買い直して使っている。
マスク部分とフィルターの吸収缶は別売。
吸収缶というのは有機ガスのフィルターのことで、使用時間が決まっている。よく使うCA-710で6時間。使わない時は、外して、密閉容器に乾燥剤と一緒にいれていたけど、面倒なので、そのまま転がしている。さらに、しばらく使うので2ヶ月くらいで交換する。忙しい時はラボ作業でも使うため時間も長くなるので一ヶ月に一個使いたいところだ。
吸収缶はパチンとはめ込んで使う。
袋から出して、パチンとはめこんで使う。
外す時は、
突起のつまみがあるので、それをギュッとつまむと外れる。
装着は、ものすごい威圧感があるので客商売には向いていない。
大顔の男性であるワシですら、Mでピッタリ。小顔の女性はかならずSサイズを買おう。こういう防具は大は小を兼ねない。
GM77の取説にも書いてあるけど、フィットチェッカーR10という別売のカバーをつけて、頬や顎や眼窩部から息がもれないことを確認した方がいいみたいだけど、そこまでシビアにしなくても良い。
それにしても、
この防毒マスクを装着した姿で、初めての客に接する度に、一言「長く材料を使ってきたためにアレルギーになってしまいました。決して、お客さんの害になる毒物を扱っているのではありません。」って、言わなければならないのが不便だ。
それも、声がこもって、難聴気味の年寄り客には、うまく聞こえないので、スタッフに言わせている。小さい子供の客が見たら、「スーコースーコー」という呼吸音と共に、脳内再生でダースベイダーのテーマ曲が流れるから、たぶん泣くと思う。防毒マスクのフィット感は、ゴム紐の調整がすべてである。
この辺が朽ちてきたら、マスク側のゴムも朽ちるので、新しいのに交換すると良い。着脱が簡単なように、ややゆるめにしておくのがコツで、それでも、防毒マスクをするとしないとでは全然違うので、やるしかない。
防毒マスクは一家に家族分必要な時代が来るかも?
有機溶剤が必要ない水性の塗装剤が一般的になりつつある時代なんだけど、有機溶剤を使う塗料や材料をDIYで使う人は、十分換気に気を付けることと、ぜひ防毒マスクも着用することをオススメしたい。爪の装飾(ネールアート)を仕事にしている人にも是非オススメしたい。
もし火山が爆発した場合、防塵、防毒、目を覆うタイプの防毒マスクが必要になるが、高い上に、数年でパッキン類が朽ちてくるので、常備するのはコスト的に厳しい。
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