さて、先日書いた通り、ヤンマー ポチ MRT650RZ , Lを買ったので、さっそく使ってみている。

mrt650rz

定価25万円弱、実売価格21万5千円弱と、小型耕耘機としてはフルスペックに近い。

MRT650RZ,Lの特長は4つ。

  • 空冷180CCのメイキ(三菱)のGBエンジン搭載。
  • 耕すロータリーが車輪の後にある伝統のリアロータリー型。
  • ナタ爪正逆同時回転型で、耕耘深さは最大17センチ。
  • MRT650RZ,L の「L」は、大きめのタイヤ付きで6千(9千)円高。

デザインも伝統のヤンマーカラーで、一目でヤンマーと分かるのが良い。

 古いYC-70は、引き取ってもらった。これの後継機種はYAシリーズで、排気ガス規制クリアのディーゼルエンジンタイプは、50万円くらいするから(笑)。家庭菜園には、役不足。

YC70 YC70-1

 1971年の検査シールが貼ってあるので、もう40年以上前のものなんだけど、ディーゼル・エンジンは、まだ健在で、一発でエンジン始動。って、手回しのクランクがついているんだよ。ホイールを手で回して、タンタンタンタンタタタタタ 黒煙を吐きながら、まだまだ走る。

 ヤンマーのお兄ちゃんに、エンジンかけてもらってトラックに自走して乗っかって、持って帰ってもらった。ヤフオク!で売れば、まだ1万円くらいで売れるんだけどね。なにかと面倒なんで。

 違反になるけど灯油で動く、天ぷら油の精製したバイオ燃料で動くディーゼルエンジンだけ残して、発電機とかつないで遊べないか? ってんだけど、ジャッキがないと動かせないほど重いし。

 田舎では、どこの家でも納屋のどこかにヤンマーのディーゼルエンジンがあった。だけど、ここ十年で外国人窃盗団が、田舎の納屋荒らしをやっているので、いつのまにか無くなっているということが多い。

 さて、話は戻って…

操作は簡単で、安全設計。

MRT650RZ

 家庭菜園用の小型耕耘機は、どこか小さな町工場で作っているもののOEMのような気がする。だから、どのメーカーもほぼ同じ設計と性能で、価格も同じなので、好みの問題になる。

 ハンドルは、高さの切り替えがあって、ワシは、一番高い位置にしている。かなり低くできるので小学校低学年の子供でも使えるくらいだ。

 エンジンのオンオフは、右手前の赤いボタン。右にねじってオン。セルは付いていないので、リコイルスタータ式のワイヤーを軽く引いて戻すだけでエンジンがかかる。

 エンジン停止は、ボタンを押すだけ。ワンプッシュでエンジンを緊急停止ができるのも、どこのメーカーも同じ構造。

 白いメインのハンドルに細い黒いハンドルがついているけど、これがクラッチ。この黒いハンドルを白いハンドルに近づけると、クラッチがつながって、エンジンのパワーが各種駆動系へ伝わる。だから、黒いクラッチレバーを離すだけで、停止する。この安全装置も、どこのメーカも同じ。

 右のレバーは、デフのオンオフ。直進性を高めるため、耕耘時にはデフロック。旋回するときは、デフロックを解除する。このクラスの耕うん機は自力で旋回する機能は付いていないので、デフロック・オフで人力で旋回してやらなければならない。

 二十年以上前のフルタイム・クアトロ(4WD)の車に乗ったことがある人ならわかると思うけど、土砂降りの高速道路、泥道、雪道など滑りやすい路面を走ると、車はまっすぐ走らず暴れた。で、(今の車はコンピュータで自動制御の)センター・デフ・ロックで走って直進性や走破性を上げ、舵を深く切る時はデフロック解除するってのと同じ。

 アクセルは左のレバー。エンジンは180CCのガソリンエンジンなので、結構パワーがあるから、旋回する時はアイドリングに近い状態まで下げて、旋回。耕耘するときにパワーが必要になるからアクセルを2/3くらいにして、耕耘するとすごく良い感じで畑が挽ける。

 ギアは、ニュートラルから、右下に低速前進と耕耘の二つ、右上に後進、左上に高速走行と、畑を耕す一連の作業を右の上下のギアでできるようになっている。この辺も、他のメーカと同じ。たぶん、ギアも同じなんだと思う。


ヤンマー公式のポチの紹介動画

耕耘の要になるロータリーは正逆同一軸回転型。

ロータリー正逆エコナタ爪

 ロータリーにつけるナタ爪は、回転方向によって向きがある。耕耘の深さややり方で、進行方向にたいして順回転するか、逆回転でやるのか? とか、いろいろ面倒なことがある。正逆の付け替えをしないで済むのがナタ爪じゃなくて、木の葉爪ってのもあるけど、使っている人みたことがない。

 で、ロータリーが同一軸で正逆それぞれ回るタイプのものなら、深く、細かく粉砕してくれる ということらしい。

 ちょっと、試しに畑を挽いてみたけど… 食いつきがイイ! カチカチの固い土でロータリーが跳ねて車体が走ったり、止まったりすることがない。 

 凄く良い! フワフワの畑になっていく。

あー、ヤンマーのポチに、もっと早く買い換えておけば良かった!と後悔している

 それに軽いし、小さいので、取り回しが良い。プロ用管理機は、パワーも耕す深さも、すべてがものすごいけど、旋回性能が悪すぎる。狭い敷地内の畑では扱いづらいってもんじゃない。それに危ないし。

 もうね、面白すぎー! オッサンの良いおもちゃだ。こりゃ、太陽電池パネルを撤去して、畑に戻そうかな みたいな気までしてきた。

 面白すぎて、挽きまくっているけど、ガソリンは減らない。エコだね。

簡易畝立ても便利。

 深い畝立てはできないけど…。そこそこ使えるな。

 YC-70をバリバリに使っていた頃も、畝を立ててマルチシートを貼って ていう作業は、レーキと鍬でやってたから。ここ2年ほど、手で全部やっていた苦労を考えたら、もう、天国のよう。まさに、ブレークスルー・アイテム!!

 これで、昔のように畑100坪全部耕すことが可能だけど、作る野菜の量が凄いことになるので、アレだな。

あー、ロータリーにいろんなものが絡みついて えらいことになってきた!!

これを取るための、道具を考えよう…

 ここ数年で、一番興奮する良い買い物のような気がしてきた…。

ポチを買って半年使って分かった「正逆同一軸ロータリーが優れている」という点。

2015年10月追記:
 隣の畑では、クボタの陽菜(はるな)リアロータリー式(ティラー型)を使っている。その陽菜は、ロータリーが正回転、逆回転の二通りで選べるタイプだ。その欠点が、畑の土を細かく粉砕できないことだ。
 踏み固めて固くなった土を耕耘するときに、正回転だと耕うん機が前に飛ぶように走ってしまう。そこで、土に食い込んでも前に飛び出ないようにロータリーを逆回転で回して耕す。しかし、土を掘り返せても、土の塊一つ一つが大きくて固いままで耕耘されてしまう。何度往復しても小石状の土の塊ばかりで、まるで砂利状態の畑になってしまう。
 もちろん、クボタの陽菜にも、正逆同一軸ロータリー式のものもあるが、ポチより販売価格が高い。
 多少高くても、ロータリーのナタ爪が正回転と逆回転が同軸で回る機能のついたものを買うことををオススメしたい。フワフワの細かい土に耕耘できるので、消石灰(苦土石灰)→化成肥料&牛糞&鶏糞の耕耘で、よく混ざるし、土もフワッっと仕上がる。あとの簡易畝立てで畝をつくって、レーキで均してマルチを貼っていく という作業が簡単にできるようになったので、耕作面積を最大限に広げることが可能になった。
 しかし、軟かく肥沃な畑の土にすることが出来たために、ミミズもよく増えた結果、モグラの侵入が止まらず、そのモグラの穴に寄生する野ねずみが大量発生して、苦慮している。

 


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