入院時の暇潰しグッズについての話をしよう。(2017年4月更新)

※ 入院での暇つぶし方法を検索している人へ。

 有料動画サイトを紹介している連中は、情報弱者を餌食に紹介料をかせぐアフィ・カスと呼ばれる守銭奴&ステマ野郎なので気をつけよう

 入院で暇潰しするのに、有料動画サイトがオススメできない理由は、スマホのパケット通信7GB制限をすぐに使い切ってしまうのでテレビ電話で家族や友人と話ができない。

 Amazonのプライム会員になれば、プライムビデオといって、Amazonのタブレットで子供番組が大量にタダで見られるのでオススメだ。

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AmazonのFireタブレット(Fire HD 8)を使って、子供専用のタブレットにする方法はこちらの記事を参照

さて、話は戻って…。

 ワシの場合は、短期入院だったということと、日額7千円の差額ベッド代を払って、混合病棟の個室に入っていたという条件での話だ。

 今回ワシが入院した個室は、トイレ&シャワーのユニットバス、プリペイド式の液晶テレビ、DVDプレーヤ、冷蔵庫完備だった。これは病院の個室のピンキリ、松竹梅のなかでも、特等(一日1万5千円超)、順特等の「松」、に続く「竹」仕様の個室だ。

 なお、入院は、ホテルや旅館のような宿泊ではないので、午後から入院しても、午前零時〜午後24時までの間に、病室にいれば一日と計算される。n泊n+1日(nは自然数)の場合、n+1日とカウントされる。

 昔から、病室の扉(自動閉のみのスライドドア)には鍵はない。消費税増税前の駆け込み建設ラッシュで、どの病院も新築された。そんな最新の施設基準を満たす病院では、病室は4人以下と決められているので、昔のような8人部屋なんてものは存在しない。個室は、鍵は無いものドアは閉め切りだが、2人、4人部屋(2人部屋は差額ベッド代2千円/日)は、昼間、戸は開けっ放しでカーテンだけが原則である。

 病棟は、夜10時で消灯。病院の夜は長い。2,4人部屋なら、枕元のライトをずっとつけっぱなしにするのは、同室の他の患者に迷惑になるので消さなければならない。

 ワシのようにビジネスホテル並の差額ベッド代を支払う個室なら、何時までも煌々と室内の照明をつけっぱなしにしていても、担当医からの「夜は寝ろ」の指示が出ない限り、咎められることは無い。で、ワシは、普段通りの午前1時はアレなんで、午前零時前に消灯した。

 それでも、個室とはいえ、他の入院患者の声が良く聞こえる。

 小児科入院患者のギャン泣き、一人のガキで深夜に2時間おきに20分ほどガキの声が枯れて疲れ切るまで続く。ガキの泣き声なんてもんは、夏の虫やカエル、ウシガエルの鳴き声、やイヌの遠吠え、猫のサカリの声と同じ自然界のノイズであると、頭の中で処理できれば、気にならなくなる。この切り替えが出来ない人は精神的にヤラれてしまうので、睡眠薬の処方をしてもらうことになる。

 大学出たての頃、2週間ほど外科病棟に当直入院した時は、初めてということもあり、老人の雄叫び、訳の分からない絶叫、悲鳴が深夜に鳴り響くことにビックリした。「病棟の夜はこんなもんだ」と知らないで入院した人は、眠れないだろう。

 個室に入っていても、安い価格帯の個室は終末期の患者を入れる事も多く。隣の部屋で、最期の看取りがあるというケースは珍しくない。臨床モニタの警告チャイム音が断続的に鳴っていたと思ったら、看護師や担当医がばたばたと駆けつけ、しばらくした後、家族が深夜にばたばたと駆けつけ、すすり泣く声が聞こえ、早朝には、(霊安室へ)ベッドを運ぶ音が聞こえる、みたいなかんじだ。

 聞いていて一番に不愉快に思うのは、見舞いに来た親戚や知人達が、看病付き添い人(家族)への「なぜ早く連絡しなかったのか?」みたいな、心ない罵倒を廊下でしていることだな。「連絡をしなかった理由を察して物を言え!貴様は何様じゃゴラァ」と代わりにワシが心の中で叫びつつ… そんなかんじで毎日、毎晩、それぞれの家族で、人間ドラマ模様が繰り広げられている。

 そんな病院での入院生活を快適に過ごすための、意識障害を起こすような重症じゃない、単純に手術後の回復期の食っちゃ寝、食っちゃ寝の怠惰な生活での暇潰しグッズを紹介しよう。

1位:耳栓と遮音性の高いカナル型イヤホン

 ワシの場合は個室だったのと、病院慣れしているのか?(笑)、そういう病棟特有の物音もカエルの鳴き声と同じに聞こえるので、イヤホンも用意していたが使う事は無かった。

 しかし、他の入院患者の雄叫びや悲鳴、絶叫、ゲェーという誰か吐いている声と音、今にも逝きそうな息づかい、心拍や血圧低下を警告するモニタのチャイム…、廊下や休憩所で繰り広げられる人間模様など、聞きたくない雑音から、自分の心を守るために、耳栓は無くてはならないものだ。病院の売店で、ベストセラーアイテムの一つだ。

  

 耳栓は、よく無くすのでヒモが付いているモノか、いろんなサイズや形のアソート(一通り入っている)のものを持っていくと良い。もちろん、見舞いに行くときに、「困っているようなら、これはどうだ?」みたいなかんじで土産にもっていくのもアリだ。

 外耳道に深く詰め込むタイプは、自分の心臓と連動する拍動性の音が聞こえるので、ドキドキが止まらないと、精神的に勝手にパニックになることがあるので、随時、好みによって換えていこう。

 それから、人間は無音状態で耳鳴を感じる。遮音性の高いキャナル型のイヤホンや耳栓をすると、耳鳴を感じることがあるかもしれないが、気にしないようにしよう。

 携帯電話(スマホ)は、呼出音に振動もする設定にしておくと、耳栓をしていても振動で着信が分かるので良い。朝昼晩の「飯を取りに来られる患者は取りに来い」というアナウンスも、聞こえないが、飯以外楽しみが無いので、忘れることも無いか。

2位:iPhone (スマホ)のFaceTime(LINEやSkype)

 これは、本当に便利だった。我が家からの連絡諸々は、妻のiMacからFaceTimeでやり取りしていた。

 日頃から一緒に居る家族なんで、5分も話をすれば、話すことも無くなり、つなぎっぱなしも7GB制限があるからって、まめに切っていたけど、他に、テレビをLTE回線で見るとか、VPNで、家庭内LANへアクセスして ってことをしないのであれば、FaceTimeでのパケット制限7GBを使い切る事は無い。

 なお、かつては病院での携帯電話やスマホを使う事を禁止していることが多かったが、今(2014年6月末)は原則解禁されている。それは、ここ十年で医療機器の更新により、無線LANや携帯電話の電波などによって混信、誤動作をする機器は無くなったことが理由だ。だから、手術室やICU以外での、スマホや携帯電話の利用ができるようになった。

 もちろん、自分以外の写真や動画を撮らない、話声が迷惑になるので、話声が迷惑にならない談話室などへ移動して通話をする等、必要最小限のマナーは守らねばならない

3位:REX-WIFIUSB2(WiDrawer)Wi-Fiストレージデバイス

 Wi-Fiストレージデバイスの一つで、このREX-WIFIUSB2をコンセントに差しておくだけで、簡易無線LANのNASになる。

wifiusb2

 録りためた番組をHDDにいれて、見ていた。土曜日の深夜のアニメも、チャイカやシドニアの騎士など最終回があったものなど、妻にコピーして日曜日の午前中には届けてもらい見られたのは、良かった。チャイカも、シドニアも二期があるって予告が最後に入っていて、ニヤリとさせられた。

 iPhone、iPad、Nexus 7からアクセス出来るのだけでなく、充電用としてUSBポートがあるので、AC-USBーDCアダプタとしても使えるので、4人部屋など自分のエリアが狭い場合でも、有効に使えると思う。部屋のコンセント4カ所を独り占めができるのは、高い差額ベッド代を支払う個室ならではのことだから。

 ちなみに、ワシはWi-Fiストレージデバイスでテレビの録画番組を見るシステムを組み上げている。それなりのスキルのある人は、参考にして欲しい。

4位:iPadとNexus 7で、ドラマシリーズを見る

 iPhone 5s一つでも十分だけど、Nexus 7やiPadもあると、表示画面が大きい分、録りためた録画番組をひたすら見続けるのには、楽だ。とくにNexus 7は、iPadにくらべて小ぶりで軽く、音もステレオなので良い。

 Nexus 7で、ワンサポンナタイム全話を見続けた。こういうドラマは、伏線が随所にでてきて、最初っから見ていかないと、何がなんやら訳の分からない話の展開になってしまうので、まとめてじっくり見られる時間がないと、楽しめない。

 ワンスアポンアタイムっていうサスペンス・ドラマは、1行で言うと、白雪姫やチャーミング王子、赤ずきん、7人のこびと等、他おとぎ話にでてくる諸々の登場人物が、悪い魔女の呪いによって現代のアメリカの田舎の町に閉じ込められているというお話。

   

 昔流行ったTwentyFore(24)やER、最近では、ミュージカルドラマのgleeとか、こういうアメリカで人気だったホームドラマ全集を全部一気に見てしまうというのも、入院中の暇つぶしには良いと思う。たまたま、今回の個室には、DVDプレーヤがついていたので、レンタルショップでシリーズ全巻を1週間で借りて、見るというのも、ありだったかもしれない。ワシは、HDDへ録画していたので、それをリムーバルHDDへコピーして持ち込んでいた。

 タブレットを使いこなすスキルのない(買えない)家庭なら、経済的にもアレだろうから、DVDプレーヤ完備の個室に入れず、4人部屋に入院しているはず。それなら、DVDプレーヤという手がある。

 中長期入院で退屈している付添人や本人向けに、飲食の差し入れは健康を害することが多いので、こういうものを買ってやると、良いだろう。「貸してやる」と言って置いていくと、退院してからのお礼を負担に思うことがないので、その辺は臨機応変で。返しもせず、礼も無いとか、その家族の資質を計る意味でも有用。

5位:読書

 睡眠導入として、小難しい本を二冊持ち込んでいた。

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 たった4日の入院では、「トロイダルコア活用百科」の一冊しか目を通せなかったけど、付線をつけつつ、何がどの辺に書かれているのか?を把握するには十分だった。

 コイルの設計と計算方法、LC回路の基本設計とその意味、とくに、トロイダルコアについて、「百科」というだけあるし、いわゆる教科書として有名な本だったので買ってはいたけど、積ん読だった。この本は、もっと早く読んでおくべきだったと思う。

 小児の入院患者を見舞う場合は、子供の好みを聞いて絵本や漫画(妖怪ウォッチ等)を再度の見舞いの時に持参すると良い。小児科の某君に聞いたら、ぬいぐるみが禁止のところも多いので、ぬいぐるみの持ち込みは担当看護師に聞いてからにしよう。

 滅菌消毒できる樹脂製のものはOKとか、ブロックおもちゃは誤嚥物になるので、とか いろいろ難しい。状況によって判断しよう。

ICU等スマホや携帯ゲーム機等を持ち込み禁止の区域での付き添いの暇潰しは?

 本や雑誌、新聞などの読書や数独やクロスワードなどのパズル雑誌を持ち込むのが無難だろう。それから、Wi-Fiのない昔のiPod mini(データ通信とWi-Fiをオフ、飛行機搭乗モードにしたスマホ)などを持ちこんで音楽を聴くとか、ラジオを聴くとかしかない。

 ICUに入れてもらえる間は、高い医療費が請求できる期間だけなので、すぐに一般病棟に移されるか、差額ベッド代の高い個室に入れと言われるから、心配するのは、暇潰しよりも金の算段の方だ。

以下圏外。

Anker 40w USB急速充電器とmicroB-USBケーブル、Lightningケーブル

 今回は、USBで充電できるガジェット類をいろいろと持ち込んだので、一度に充電できるようにと持ち込んだ

 ベッドの頭側の壁には、コンセント各種、酸素や吸引の配管ソケットなどが並んでいる。病院のインターホンは、Apple Inc.から商標の使用料をもらっている「アイホン」だよね(笑)

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 空いたACコンセントに充電器をつないで使ってみた。Wi-Fiストレージデバイスから、動画ファイルをストリーミングで見ると言う作業は、タブレットもストレージデバイスどちらもバッテリーの消耗が激しいので、こまめにバッテリーを充電しておくと良い。

Nintendo Switch、PS Vitaと3DSやスマホでゲーム

 一応、鞄に入れて持ち込んでいたんだけど、出して使う暇が無かったので、使わなかった。PS4もリモートしようかと思ったけど、そんな暇は無かった。もっと、長期の入院で、有り余る時間をもてあそぶのであれば、携帯ゲーム機が重宝するだろう。

 3DSに、2人以上で遊べるダウンロードプレイのできるゲームソフトをいくつか買っておけば、付き添い、見舞いで3DSを持ってくればお互いに同じソフトを買っていなくても出来る。4人部屋で他に入院患者がいるのなら、ゲームの音がうるさいと言われるので各自イヤホンをしてゲームをするのがマナーだ。

 個室ならまだ良いんだけど、4人部屋でダウンロードプレイはしてはいけない。他人の笑い声が不愉快だ!と怒る同室の患者や付き添い人が必ず居る。 入院患者が動けるのなら談話室(コーナー)に移動して、やろう。すぐに飯の時間が来るくらい、時の経つのが速い

 Nintendo Switchのゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドは、ネットに接続する必要のないアクションRPGで、メインチャレンジ(主なシナリオ)をクリアするのに最低でも100時間程度は必要になる。100%クリアは、150時間以上、DLCパッケージを追加すれば200時間を越えてもまだ終わらない。手や脳の機能障害が無い中長期入院の人なら、退院後も続く通院時の待ち時間の間も、ずっと遊べるはずだ。Nintendo Switchのゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドについての紹介記事はこちら

 スマホのSNSの課金ゲームでも代用できるが、ワシは、スマホでゲームをしないので、よくわからない。

 小学校高学年くらいになると、ボードゲーム(囲碁、将棋、リバーシ等も)やカードゲームも楽しめるようになる。常日頃から、家族でカード(ボード)ゲームを楽しむハイソサエティ(笑)な家庭やお友達がいるなら談話室でできるだろう。

 中学生になると、入院することで学校の勉強に遅れるという焦りもでてくるだろうから、一緒に問題集をやるとか、日頃、家庭で勉強を教えていることの延長をやれば良い。Fラン(三流)大出のコネで採用された教職員よりも、学生の頃、塾の講師や家庭教師のバイトをやっていた私の方が… というなら、是非。

iUSBport HD

 これもテストのため持ち込んでいた。iUSBport HDは、HDDを内蔵できるんだけど、3時間程度しかバッテリーが持たないので、USBケーブルをつないで、充電しつつ使い続けた。

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 2時間も連続でTSファイルを見ていたら、ボディがかなり熱くなるので、空冷に気を使った方が良いだろう。

ラジオ

 病室のベッドの横に、備え付けの家具があり、そこに予めテレビが取り付けられている。テレビは衛星放送まで見られるものの、見るためにはプリペイドカード式で使用料金を支払うことになる。24時間分(1440分)で千円程度の料金だ。

 テレビのプリペイドカードを売っている自販機が、歓談室などに据え付けられている。ワシは、買わなかったので、備え付けのテレビをみることはなかった。備え付けのテレビをみるにあたって、4人部屋だと他の人の迷惑になるので、イヤホンが必要になる。これも100円ショップで売っているモノで、長さも十分である。

 日頃からラジオを聞いているような人であれば、ラジオを持ち込むと良いだろう。原則的にイヤホンで聞くことになるので、イヤホンは忘れないようにしよう

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 これは、ワシも愛用している。単四乾電池1本で、24時間つけっぱなしでも2週間まで試したが、余裕で聴ける。FMは、イヤホンコードがアンテナになるので、長く伸ばしてやる必要があるものの、音も感度も良いのでオススメだ。

 病室の場所によっては、FM放送が入らないことがある。その場合は、アンテナを工夫すれば良い。無線の知識がある人なら、そこらの要らなくなった廃材家電から電源コードを抜いてきて、割いて作れるんだけど…。

 iPhone などのradikoなどのアプリを使えば、電話のパケット回線でラジオを聞くことが出来る。動画配信サービスを見るのと同じで、すぐにパケット上限を超えてしまうので、一ヶ月以上の長中期入院とその付き添いは、FaceTimeやLINEでのテレビ電話にパケットを使うことを考えて、パケットのやりくりを考えることになるな。

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 ワンセグTV付きラジオもいろいろでているんだけど、LTV-1S280Pというのも買ったので紹介しておく。

イヤホン スプリッター

 備え付けのテレビや持ち込んだラジオ、タブレットでの動画や音楽を、付き添い看護をしてくれている家族と一緒に、音も共有したいと思うだろう。そんな時のオススメが、イヤホン・スプリッター。

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 スマホやタブレットを音声アナログケーブルでデジタルアンプへつなぐ時や、AUXが一つしかないカーステレオ(オーディオ)で、別々の音源(ソース)を共有するのにも使える。ベルキンのイヤホン&マイク・ミキサーは、入出力での分配と混合ができるという優れものだ。こういうのを一つもっておくと、みんなイヤホンをつけて、このスプリッターにつないで、音を共有できる。

 2人、4人部屋に入院しているところで、見舞いや付き添い看護をするのであれば、持っていて損は無い。中長期入院で、差額ベッド代が嵩むため払えず4人部屋で我慢している親戚や友人を見舞うのなら、「こんな便利なもんがあるぞ、必要なら置いていくわ」みたいなかんじで、使えるグッズの一つだ。

 ヘッドホンを使う場合は、音が小さくなってしまうことがあるので、ヘッドホンアンプを介してつかうことを推奨したい。

ちょっとした小物をひっかけるS字フック

 ベッドの柵にひっかけておくのに便利。買い物でくれるポリエチレンの袋とかをかけておくと、ゴミ入れになるし、イヤホンなどをひっかけるのにも便利。

 100均で買える、見舞いで持っていくと「助かる!」と言われるアイテムの一つ。見舞いついでに、100均のカゴとかも、「この中から必要な大きさのがある?」みたいなかんじで選んでもらうのが良いだろう。

見舞いに食べ物や花など植物を持ち込むのはダメ(タブー)だ。

 病気にもよるが、食餌制限があることが多い。花など植物も衛生管理上、禁止している病院が多い。

 交通事故などの外傷での入院は、とくに食事の制限はないんだけど、運動不足になるので食えば太る。

 高い個室の差額ベッド代が払えない貧乏患者は、腹が減るほど動けるのなら即退院!というのが病院経営の基本なのを忘れないように!(三ヶ月を過ぎると入院患者の診療報酬が激減するので儲けにならないからな)

 強いて食い物を持ち込むのであれば、担当医にかならず聞いて許可を取ること。患者の好物を一口二口、付添とお互いに分けて食って終わりにするのが理想だ。

 精神的に問題の無い患者なら、週一でケーキを持って見舞いにくるより、手ぶらでいいから、毎日じゃなくていいから週2〜3回「顔色だけ見に来た」と5分程度話にきてくれる方が遙かにうれしいこともある。それでも、お互いに気を遣うこともあるので、リアルでの見舞いは控えて、電話やメール(LINEやSkype、FaceTime)をするのが今時の見舞いのベストな方法だろう。

 長期介護の付き添い人は、見舞いの差し入れを独り食べ、太り、ストレスから、過食、飴やガムを常時口に入れていることも多く、むし歯になったり、糖尿、高脂血症と、ストレス睡眠不足で健康を害している。病人が病人を増やすとはこのことだ。

 生まれてこの方、家族の看病に付き添う経験がなかった若いママが、子供の病気で入院の付き添いに…というパターンで、極端に将来への不安などでパニックになっていることも多い。

 以上のことを踏まえて、個室以外の4人部屋だと、他の入院患者や付き添いへの食い物の差し入れ等は、好みの問題や、お互いの消耗を考えても積極的に行うものではない

 「親兄弟の付添人が、自分の家庭の都合(乳飲み子がいるとか、老人介護があるとかで)でできず、引け目を感じるから、せめて介護人への差し入れで勘弁してもらおう」っていうのであれば、現金に勝るモノは無い。

 日額1万円(月に30万円)の個室の差額ベッド代を全額負担し病院へ毎月先払いしてやると言えば、誰も文句は言うまい。「千円二千円の菓子等で許してもらおう」という考えは甘い。

 金も無ければ、今後の親族への援助を求める等つきあいを全部止める覚悟で苦しい事情を話した上で許してもらう等、人間(人生)ドラマ模様は、各自考え状況に応じて解決しよう。

同室の患者や付き添い人との付き合いは、ほどほどにしないと、自分の心が壊れる。

 日額1万円払っても個室に入る理由は、同室に他人が居るのを避けるためだ。月に治療費とは別に、30万円、3ヶ月入院すれば百万円が飛ぶ。それだけのコストを支払ってでも、という人が多い。だからこそ、今、病院の多くが個室の病室を増やしている。病院の利益に直結し、富裕層の患者を取り込む事が経営上最重要項目の一つだからだ。

 金が無くて、4人部屋で入院している人は、その分のストレスを我慢しなくてはいけない。経済的にも精神的にも余裕が無い家族が多いので、なにかと面倒だ。

 地域病院によっては、ナマポ(生保)や順生保の、底辺層の入院患者も多い。社会の底辺層の人間であれば、教育水準も低く、厚かましい、傍若無人な言動をする。それが普通だと思っているから、どうしようもないのだ。

 一日5千円以上の差額ベッド代を払うバストイレ、冷蔵庫完備の個室ならともかく、経済的理由での4人部屋での長期入院の付き添いは、精神的に限界をすぐに超える。せめて、飲食でも不自由無く摂りたいものだが、それも厳しい。

 夏場はベッド下にクーラーボックスを置いて、保冷剤を毎日交換し、軽食と飲料水を補充しにいくついでに、付き添い人と小一時間交代等のちょっとした負担の分担をしてやるとか、家族、兄弟で、いろいろと工夫をして、なんとかしのぐしかない。「半日、代わりに看といてやるから、風呂入って仮眠を取ってきなさい」という世話好きババァが、親戚に一人や二人はいたんだけどねぇ…。

 それでも、せいぜい3ヶ月が一区切りなので、半年、一年の先先まで心配するのは無駄だ。

 病院としては、差額ベッド代の払えない貧乏患者は、手術や単価の高い治療がない場合、3ヶ月過ぎたら儲けにならないので、何かに理由をつけて転院か退院を打診してくる。テレビのアニメやドラマと一緒のワン・クール単位と同じ感覚で良い。

 特に理由がないかぎり、半年以上入院することは、今はほとんどない。病状が悪くても、金が払えないのなら、とっとと帰れといわれる。その頃には、本人も家族も、それぞれ覚悟ができているはず。

 病状にもよるが、親しくなった患者の容態が急変しステった(死んだ)時のショックは、日常的に人間の死に接している医療現場のプロですら、精神的にクる。

 よく管理された病院では、同室になる患者の組み合わせを週単位で変更し、患者同士、付き添い人の確執やトラブルが起きにくいようにしてある。入院患者を高い診療報酬の得られる3ヶ月以内で、退院できる状態にして追い出すのが、今の病院経営の大原則であることを覚えておこう。

自宅から通えない病院への入院で、家族の付き添い。

 担当医の関係で、遠方の病院に入院ということもあるだろう。そういう専門病院や、大学附属病院など、地方都市部の大きな病院の周辺には、付き添い家族をターゲットにしたウイークリー・マンションがたくさんある。

 移植や癌等で長期の入院とは違い、単純に手術をしてもらって術後が安定したら地元の病院に戻って療養というパターンなら、ウイークリーマンションの手配は要らない。

 そういう場合、病院の収益上の理由から、必ず差額ベッド代の発生する個室に入れられるので、付き添いの家族は、付き添い用のベッドを借りて寝る。このベッドの貸し出し賃(一日500円)は、病院の会計上、経常できない(グレーゾーン扱いな)ので、ナースセンター管理での金銭のやり取りになる

 言い換えれば、付き添い人用ベッド貸し出し賃は、現場の看護師たちの宴会費用の足しとして使われる。看護婦が運営するアフィリ・サイトには絶対に書かれることのない、役に立たない情報だがついでに載せておく。ってか、国立公立病院の病院では収賄になるのでダメなことも、そこらの病院なら、地獄の沙汰も金次第ってことも多い。

昼夜逆転現象に注意しよう。

 入院患者には、昼寝て夜起きて眠れないと看護師にクレームを付ける輩(やから)がいる。完全に昼夜逆転現象による睡眠障害が起きているんだが、本人はまったく気がついていない。

 特に昼夜逆転現象による睡眠(精神)障害は小児患者に多く見受けられる。兄弟のいる子供が入院すると、「親の独占」を巡って、他の兄弟が「赤ちゃん帰り現象」を引き起こし家庭内は混乱する。親も甘やかしすぎになるなど、精神的にイカれて子供の言うなりになり、モンスター化することもある。

 昼夜逆転現象を防ぐには、外が明るい間は絶対に眠らない。夜だけねる。アイマスクを夜に着けて眠るしかない。付き添い看護人は、仮眠の時に耳栓をしてアイマスクをすることをオススメしたい。

入院患者が持ち込んでいるグッズのリスト

 中長期入院患者がベッドサイドに持ち込んでいるモノをリストにしておくので、入院してから必要なら、見舞いの家族や友人に調達してきてもらうように参考にしてくれ。差し入れを考えている人は、このリストから、欲しいものを選んでもらってくれ。

 見舞い慣れしている人は、大きな袋に以下のものを用意して、欲しいモノを置いて帰るということらしい。縁起を担いで、基本的に退院時に全部捨てて帰るものが多いので、使い捨てなものが良い。高価な私物は盗難に遭うこともあるので、控えめに。

 二次感染を防ぐために、洗面具、スマホや携帯ゲーム機など捨てないものは、消毒液で清拭して持ち帰る。

  • 耳栓、イヤホン
  • ストロー
  • ペットボトルのストローキャップ
  • 蓋付きマグカップ(真空保温)
  • スプーン各種(使い捨て分も)
  • DVDプレイヤー、タブレット、スマホ(スタンドも忘れずに)
  • 充電バッテリー(病院のコンセントを使うのなら電気代を払え!というケチな病院に入院している人必携)
  • 入院同意書などに押す認め印(銀行印でない、100均で売られている無くしてもいいもの)
  • A4のクリアファイルや封筒より、チャック付きのポリエチレンの透明袋の方がオススメ。
  • 筆記用具と小さいノート、カレンダー(闘病日記を書く)
  • 油性マーカー
  • 歯みがきセット
  • 洗顔石けんと洗面器
  • お風呂セット(ボディーソープ、シャンプー)
  • ティッシュ(湿・乾)、キッチンペーパー
  • 綿棒、みみかき、爪切り、ヤスリ
  • 髭剃り(シェーバー)
  • スリッパ(パタつかないもの)、クロックス(つっかけ)
  • 大量のハンドタオル
  • 割り箸と紙コップと紙皿
  • 100均で売っている、適当な小物入れのカゴ
  • ポリエチレンの袋(スーパーでもらうポリ袋)
  • ふりかけ各種
  • 小さくたためる袋(エコバッグ)
  • 病室のテレビに使えるプリペイドカードとテレビガイド本
  • ヒモ(自殺防止のため禁止されていることがあるので注意)
  • クリップ式小型の折りたたみ洗濯物干し、針がねの使い捨てハンガー
  • 靴下
  • 小銭、病院の売店で使えるエディ、ナナコ、WAONカード等プリペイドカード(5千円程度のチャージ済み)
  • アイマスク、使い捨てマスク
  • マジックハンド、孫の手
  • ペンライト
  • 置き時計(デジタルの秒針が音がしないもの)
  • メガネ置きとケース
  • 100均(ダイソー等)で売られている子供(小児患者)用の知育玩具(塗り絵、粘土、組み立てもの、計算や漢字練習帳など)
  • 付き添いは、半袖のTシャツなどの軽装着替え
  • スタンドミラー(手鏡)、小袋入りのお菓子(お返し用も)
  • 女子用として、髪の長い子にはシュシュ。生理用品(おりものシート等も)、カーディガンやブラトップ、ジャージ、レギンスパンツなど簡単に羽織ったり履けるもの。
  • 粘着ローラー式掃除機(髪の毛やチン毛掃除用)
  • レトルトの「サトウのごはん」と、ふりかけ、ボンカレーよりはマシなレトルトカレー、牛丼、親子丼…等(常温でベッド下に保存できる、付き添い人のための軽食。見舞の差し入れなら高級品を!)
  • 売店のおにぎりと一緒に食べられる、お湯を注ぐだけで食べられる小さいカップ麺、野菜スープや味噌汁等(見舞いの差し入れなら高級品を!)
  • ペットボトルのお茶、野菜(無塩トマト)ジュース、缶コーヒー(無糖)…
  • 付き添い人の寝袋、毛布、ブランケット、座布団
  • リップクリーム、ハンドクリーム
  • 上半身の筋肉の衰えを鍛えるのに、バーンマシーン2等。
  • 下半身の筋肉の衰えは、介助歩行。
  • 闘病ブログを書くための、4万円程度のノートパソコンと(テザリング)データ通信ができるスマホやモバイルWi-Fiルータ。(海老蔵夫婦のように一日数百万円の広告収入を稼ぐのは絶対無理だけど)

尿瓶を使って、ベッドの上で小便をする練習が必要。

 ワシは、ベッドの上で尿瓶をつかって小便ができない人なので、前もって練習をしておかねばと思いつつ、今回の入院に至ってしまった。

 まだ麻酔が切れていない時に、小便を抜き取ってもらうように看護婦さんに頼んで抜いてもらった。若い二人の看護婦が囲む中、ワシと同年代?の看護婦さんに、ワシの縮み上がったちっちゃいチンチンを摘まんでもらって、採尿管を突っ込んでもらい抜いてもらっていた。いやー、母と妻以外にちんちんを摘まんでくれた女性は、これで何人目だ?!(笑)

 で、麻酔が切れてからだと、痛いので、なかなか出ないんだよな。膀胱に小便が貯まると腹が張って、痛いのと、小便がでないのとで、結構、パニックになる。

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 前も同じで、こまったので、結局、起きてベッドの横に体を立てて、立ってチンチンを尿瓶に入れて、痛みに耐えつつ待つこと一分で、小便が出た。

 ということで、そういう経験がないヤツは、カミサンと尿瓶の当てっこと小便、ウンコのベッドの上でのやり方実習をやることを推奨したい。

 スカトロ・プレイではなく、単に介護技術の一つでもあるので、経験と施術の方法を知っていて損は絶対しない。

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