PlayStation 4(以下PS4と略す)を縦置きにするのが良いのか? 横置きにするのが良いのか?という不毛な論争が起きるかも知れない。【2017年2月5日更新】
では、PlayStation 3(PS3と略す)では、縦置き、横置きどちらが良かったか?と言うと、Yellow Ling Of Death(YLODと略す)という傾向的な故障を教訓に、縦置きにすることで決着がついてる。
- 高温、室温の繰り返し(サーモ・サイクル)で基板の熱膨張と収縮が繰り返される
- 基板の半田付けが金属疲労を起こして亀裂(クラック)が入り接続不良になる
からである。
鉛を使わないハンダを使う電子機器は、サーモサイクルによるハンダ・クラックによる故障リスクが、常に付いて回る。
寒暖の差が半端ない真空に近い宇宙空間を飛行する宇宙船、人工衛星には、未だに、信頼性の高い鉛入りのハンダが使われている。JAXA推奨という鉛ハンダを、自作系オーディオマニアは高く買わされるらしい(笑)。
とにかくPS4内部の温度が上がりすぎないように冷却するしかない。
熱を持つ電子機器の筐体は縦長にしてやることで、煙突(チムニー)効果により、暖められた空気は上に向かい自然対流で空冷できることに期待するカタチにする。本体電源をすぐに切った時、FANが停止しても、その効果は持続する。
例えば、骨壺Mac Proも円筒形の縦型ボディそのものが、チムニー効果を期待するカタチになっている。
したがって、
PS4(PS3)のサーモサイクルによるハンダ・クラックの対策方法は
- 縦置きにする。(PS4は横置きでも問題なし)
- 風通しの良い場所に置く。
- こまめに埃をはらう。
- 夏は冷房の風が一番に当たる場所にする。
- 密閉度の高い木製オーディオラックには入れない。
- 氷点下から一気にフル稼働するような使い方をしない。
これでいくしかない。
ワシの場合は、
縦に立てて置いている。理由は、「横に置く場所がないから」だ。さらに、エアコンの位置関係から、夏の冷房時に冷風が流れる方向に、AVアンプ、発熱の大きいゲーム機、猛烈に発熱するHDMI機器を順番に並べている。
PS4 Proについての話は、こちらで紹介。
初代PS4(CUH-1000)の電源ボタンやディスク・イジェクトボタンが異常動作でお悩みの人へ
初代PS4で原因不明のディスクが勝手に排出される問題があるようだ。ワシのPS4では起きていないが、友人のPS4では一度起きたらしい。再現性がないってのが問題だ。そこで、
- PS4、PS3の筐体のタッチパネルのある部分の温度が30度以下である。
- 後方排気に妨げが無く排気温度が40-45度程度で安定してる。
- 筐体の表面、吸気口(スリット)や排気口に、静電気のたまりやすい綿ゴミがついていないこと。
- 中華のACーDCアダプタなどノイズを派手に出しているものが同じAC電源系、PS4(PS3)の筐体に20センチ以内に近接していないこと。
- 熱を出す糞箱とその弁当箱大の電源アダプタを隣接させず、同時起動は避けること。
- 横置きは、縦置きに比べて綿ゴミ、埃がスイッチの周りに積もりやすく部屋の湿度によっては、静電気による誤動作が起きやすい。
以上を確認して欲しい。
新しいPS3は機械的なプッシュスイッチなんだけど、初代のPS3と同じように静電気タッチスイッチにしたのがPS4のアキレス腱になったようだ。
SONYの対策方法をみても、電源スイッチ二回押しでPS4を終了させてから、ACコードを引っこ抜いて待つこと10分、冷却&モロモロを完全に終了させてから、の再起動をするという、対応のしようがないことを伺わせている。
初期のPS3の筐体をみてもらえば分かるとおり、スイッチ部分はボディから出っ張っているのでボディが熱くなっても、出っ張っている分、静電気タッチスイッチ部分には熱がつたわらなかったのが幸いしていたようだ。PS3は、マイナーチェンジでコストダウンと誤動作防止のためにプッシュスイッチにしたのに、どうしてPS4で、同じ轍を踏むようなことをしたんだろうかね?
ワシの場合、エアコンの冷房は26度設定で、風が録画用PCやアンプ、ゲーム機の前を流れることで、冷却している。HDMIの分岐、コンバータ、ミキサー等、ACーDCアダプタがACタップのたこ足状態なので、それを別のAC電源系から引っ張っている。ACーDCアダプタのノイズは昔から、いろいろ痛い目にあっているので、離したり、スチールラックの板側に配置してノイズを避けるようにしている。
→2015年以降に発売になったマイナーチェンジのPS4(Slim)やPS4 Proは、静電気タッチスイッチは廃止され、誤動作がおきないようにコストダウンと改良が成された。もちろん、消費電力も抑えられ発熱も少しだけ減ることが期待される。
発熱が凄くて良く壊れるHDMI機器(笑)には、先にも述べたAC-DCアダプタからのノイズ・シールドと放熱の意味も兼ねて、1〜2mm厚のアルミ板を適当な大きさに切って角を取り、熱伝導ゲルシートを介して熱が逃げるようにヒートシンクとしての下敷きにしている。それ以来、全く故障しなくなり、予備で買った新品2台は箱に入ったままだ。
向かって右側にエアコンがあるので、ちょうど冷風がAVアンプ、HDMI機器、糞箱、初代PS3へと流れるようになっている。あとエンコ用PC群の温風が壁を伝い上に上がるのを、向かって左側へ流れるようになっている。新型PS3と、常に熱を持つイーサネット・スイッチングハブは、熱伝導ゲルシートを介してスチールラックへ熱を伝え、ある意味、巨大ヒートシンクとしての機能を果たしている。
昔は、PS3を前面にガラス戸が付いたAVラックに収めて、爆音が〜 とか、故障した とか言う、バカなユーザが、いっぱい居たんだけど、最近のAVラックは前も後もふさがない、スカスカのものになった。
あー、こういうラックでもね、某道楽爺ジジイのなんか、特注の銅製だったんだよ。2センチ厚の銅板を使う、四段カッパーラック! 重さは、天板一枚で何十キロ。あの爺さんはもう死んだから、家族は、アレを売れば、相当な小遣いになるはず…。
ということで、夏場の空冷を考えて配置するってことで、ワシは旧PS3の場所に、PS4を置くことにした。PS3は別のラックへ移動。下取りにだしても、二束三文(笑)なので、出さない。
そそ、転倒防止に何らかの策が必要になるけど、PS4の実機が来たら、その辺をまたネタにしようか。
PS4を縦置きにするのか?横置きにするのか?をまとめると…
PS4は、初代PS3並のハードウエアの熱を効率よく排気できるように、本体後方排気と電源部の熱を放射で放熱するので、縦置き、横置きどちらもでOKだ。
あとは、
- 2016年秋に発売された新型PS4(CUH-7000シリーズ、CUH-2000シリーズ)は、横置きを強く意識した筐体デザインになっているが、縦置きでも不安定にならないように、粘着マットが貼りやすい形状になっている。
- 本体の外気のコントロールがし易い(夏場の冷房の風が良く当たる)ところに置く。
- PlayStation Cameraの2m弱の固いケーブルが届く範囲に置く。
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