Mac OS X 10.10 Yosemite も、Mavericksと同じで、できるよ。

 Mavericksインストールというアプリケーション(コンバインド)の中身をみていると、「createinstallmedia」というUNIX実行ファイルがある。
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 で、この「createinstallmedia」でググると、海外で作り方について書かれた記事がいくつもあった。せっかく、Apple Inc.が用意してくれているコマンドなので、使わないのはもったいない。
 ということで、今回、メモとして残しておく。

必要なモノは、16GBのUSBメモリ(SDカード)だけ。

行程は大きく分けて2つ。
  1. USBメモリをGUIDパーティションのMac OS 機能拡張ジャーナリング(HFS+)で初期化(注★)する。
  2. ターミナルで、createinstallmedia(注※)を実行。
 ★昔からのマカーはinitialize(イニシャライズ)と言い、DOSのフォーマットとは言わない。最近のMac OS Xはerace(消去)という。
 ※createinstallmediaは、最初にUSBメモリをイニシャライズしてから、コピーを始めるので、GUIDパーティションにイニシャライズしなくても良いはず。しかし、過去の経験から、Macの起動できるUSBメモリはMS-DOSのFAT32から、GUIDパーティションのHFS+でイニシャライズして置いた方が良い事が多いので、念のためということでよろしく。

USBメモリを初期化(イニシャライズ)
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 USBメモリは、MS-DOSのフォーマット形式(FAT-32)で初期化(フォーマット)されている。そのUSBメモリをディスクユーティリティを使って、Mac OS Xの標準フォーマットHFS+で、イニシャライズ(初期化)する。
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 このとき、USBメモリのvolume名(Macは記憶デバイスをVolumeという)は、お馴染みの「名称未設定」ではなくて「NO NAME」でも良いが「untitled 」等、英語にしておかねばならない。初期化後、パーティションマップ方式が「GUIDパーティションテーブル」になっていることを確認すること。
 GUIDパーティションテーブルは、インテルチップのMacが起動できるVolumeのパーティションであるということだ。
「OS X Mavericks インストール」を手に入れる。
 既に、MacがMavericksであれば、もう一度、「OS X Mavericks インストール」をダウンロードする。(最新モデルのMarvericksインストール機や古いMac Pro(2006年式)ではダウンロードに規制がかかる。)あるいは、Mountain Lionをインストールした他のMacでダウンロードして、空いているHDDへコピーしてくる。
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 「OS X Mavericks インストール」を選択し、右クリック(二本指クリック)で「パッケージの内容を表示」を選択し、「Contents」を開く。
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で、「Resources」のフォルダを開くと、Moutain Lionのインストールappには無かった「createinstallmedia」というターミナルコマンドファイルがあるので、これをクリック。

すると、ターミナルが起動し、Usage(使い方)が表示される。そのUsage通りに、実行するだけだ。
Last login: Thu Nov  7 08:30:12 on console
Mac-Pro-3:~  sg$ /Applications/Install\ OS\ X\ Mavericks.app/Contents/Resources/createinstallmedia ; exit;
Usage: createinstallmedia --volume <path to volume to convert> --applicationpath <path to Install OS X Mavericks.app> [--force]

Arguments--volume, A path to a volume that can be unmounted and erased to create the install media.
--applicationpath, A path to copy of the OS installer application to create the bootable media from.
--nointeraction, Erase the disk pointed to by volume without prompting for confirmation.

Example: createinstallmedia --volume /Volumes/Untitled --applicationpath /Applications/Install OS X Mavericks.app

This tool must be run as root.
logout

と出る。つまり、 「This tool must be run as root.」なので、sudo(rootで実行しろ)ってこと。
用法は、
sudo createinstallmediaのある場所とファイル名 --volume USBメモリのボリューム名とパス(場所) --applicationpath 「OS X Mavericks インストール」を置いている場所とファイル名 --nointeraction(いきなり実行をする)

ということで、
ターミナルで、クソ長いファイル名やパスを打ち込まなくても、MacのTerminalは、昔からドラッグ&ドロップ対応で便利だ。
 UNIXのシェルを日頃から使い慣れていれば、入力方法は簡単だけど、「半角スペースで区切る」とか、諸々のルールを知らないと、最初はうまくできない。怖がらずにやろう。

とりあえず、新しいターミナル(bash)のウインドウを開いて、
「sudo(半角スペース)」から始める。プロンプト(ユーザ名$)へ、「sudo 」と打ち込む。
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 まずは、実行するUNIXコマンド(createinstallmedia)のある位置(パス)とファイル名を「sudo 」の次にドラッグ&ドロップで入力する。こうやって、ドラッグ&ドロップでパスを通していくので、別に起動ボリュームのアプリケーションフォルダに「OS X Mavericks インストール」をいれておかなくても良い。もし「createinstallmedia」を外付けのHDDに置いていたとしても、ドラッグ&ドロップするときにパスが自動で付く。
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次に、「--volume 」をUsageからコピペするか、自分で打ち込む。半角スペースが欠落、重複しないように注意する。失敗したら、deleteキー(バックスペース)で戻ってやり直せば良い。

そして、次は、USBメモリのボリュームを入力。
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ターミナルは全角日本語文字がダメなことが多いので、半角英数字のファイル名にしておく。これもドラッグ&ドロップでそのままパスとボリューム名が入る。

次に「--applicationpath 」を打ち込む。
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UsageからコピペでOK。これは、「OS X Mavericks インストール」の場所を指定するオプションで、次に、「OS X Mavericks インストール」の場所(パス)を入力する。
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ドラッグ&ドロップで入力できる。最後に、「確認はしない」のオプションをつけておけば、いきなり実行される。付けなければ、実行しても良いか?と聞いてくるので「y」を入力すればよい。
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で、パスワードを聞かれるので、パスワードを入力すると実行される。「sudo」で一度パスワードを入れると、しばらくはパスワードを聞かれない。

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コピー完了のメッセージがでたらOK。USB3.0の比較的高速なフラッシュメモリのものなら、さほど時間がかからないが、USB2.0の古いモノは、それなりに待たされるはずだ。

 USBのメモリは、「Install OS X Mavericks」という名前に変わって、起動できる(bootableな)USBメモリとなる。
あとは、再起動して、起動音のGコードが流れる瞬間からオプションキーを押し続けていると…
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 こんな感じで、つながっているボリュームが選択できるので、USBメモリを選択すると、USBから起動できる。あとは、好きにしてくれ。
 ちなみに、16GBのUSBメモリなら、まだ余裕があるので、ComboUpdateのファイルを別にダウンロードして入れておけば、完全にネットワークから遮断された場所でも、Mac OS X Marvericksのクリーンインストールができる。外付けHDDに比べれば、千円ちょっとのコストと手間で作れる、「起動できるUSBメモリ」は、一つくらい持っておいても損はない。



 ちなみに、MacBook Proには、HDDを3つ付けているが、Mavericksで外付けのHDDがクラッシュすることはないようだ。何が原因なのか?そのうち、はっきりしてくるだろう。
 ワシ的には、RAIDが絡んでいると思うものの、ワシのMavericksをいれてテストているMacは、何らかのRAIDなHDDを使っているので、定かではない。
 
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