SONYのCMF-10というラジカセ。1999年製。
 カセット部分は壊れて使えないんだけど、ラジオが結構良い感じに鳴るんで使っていた。最近、AC電源が入らなくなって、電池で使っていた。
 しかし、単一4本は、頻繁に使うと半年くらいで交換だとちょっと高く付くので、なんとかならんもんかと蓋を開けてみた。
で、電源部をチェック。
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 単純に、鑞着部が緩んでいるとか、そういう問題じゃないことがわかった。ACケーブルをさして揺さぶると電源が入るとか、典型的なSONYタイマー状態。ACのジャック部は、基板にAC100Vとは別に、3つの結線があって、電池駆動とAC駆動をなにやら区別する仕組みがある模様。ヘタに弄ってもアレなんで、単純に電池だけ、単三4本駆動にする。
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とくに、難しいこともなく、端子にリード線をつないでいくだけ。電源部の基板には、電池を逆につないだときのための保護用ダイオードをつけてあるようなので。
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単三の電池ケースが入らないので、真中の敷居になっている樹脂部分を削って、電池ケースが収まるようにする。
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 Bスナップ式にしてみたんだけど…、このラジオ(カセットは完全に壊れているので使えない)は電池が弱っていくと、何ボルトまでラジオが使えるのか? 調べてみた。
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電源をつないでみると、そこそこの音量でAMラジオ局を聴いている時で6V0.08A。電圧を6Vから下げていく。
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雑音だけになってラジオ局が聞こえなくなるのが、3.1V前後。3.2V、0.03Aまでは使えるようだ。
単一4本で、半年持つってのは、乾電池が弱って一本当たり0.8Vくらいになっても使えるからってことだな。

 ところが、このラジオの音が聞こえやすいっていうので使いたいという、うちの年寄りに使わせてみたところ…。
 やっぱり、電池交換ができない。まず、Bスナップが外せない、さらに電池ボックスから電池が外せない、はめられない。まだ惚けていないから、要領はわかっているんだけど、指の力がない。って、ワシですら、厳しい堅さだからな(笑)。妻もBスナップが外せないし、電池交換も、この電池ボックスと充電池が太いので、キツキツで入りにくいと評判が悪い。

で、設計変更。
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DCジャック(2.1mm)に変更。穴を開けて電池ボックスの外にジャックを設ける。
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 外付けにした。格好は悪いが、電池ボックスごと簡単にジャックで外せるようにした。アレコレやっているうちに、接触不良が起きて原因究明に小一時間。電池ボックスが割れて接触不良がおきていた。秋月電子に諸々のパーツと一緒に注文することにした。

 ちなみに、よくあるAC-DCアダプタの5V(USB充電用とかも)を差してみると、雑音だけでまったくラジオが使い物にならない。それくらい、ACアダプタってのは、ノイズが酷いってことで、フィルターを介してやらないと使えないことが分かっている。

そのフィルターの実験とかやるには、簡単でいいから、スペアナとかあると便利なんだけど…。入門機を買って慣れてから、アンリツの高いのにしようかと思っている。

 ラジオってのは、スピーカーボックスの中にラジオがあると言うイメージのものが、音が良い。小さいラジオや薄っぺらな筐体のラジオは、聴いていて疲れる。家事などの単純作業時の聞きながら用のラジオの選択時には、音質重視で選ぶことをオススメしたい。

 しかし、最近のラジオはデジタル選曲なのでチューニングが必要のないモノもばかりになった。おかげで、初期設定(地域別)が非常に難しく、年寄りができないので、店の人にやってもらうとか、ぼったくりの御用聞き型地域密着家電販売店のアイテムになっている。
 今の子供は、ラジオとかテレビとか、電話とか、ダイヤルを使ったことが無いから、ダイヤルを回して調整することができないコもいる。プッシュスイッチ、オートスキャン… 時代の便利さのおかげで、ダイヤルを回すっていう概念がない(笑)。PLL式とか、ラジオを一度合わせたら狂わないと信じて疑わない。音がおかしくなったら、ダイヤルを回して再調整する、混信をさけて、少しダイヤルを弄ってみるなんて、発想自体がない。エラい時代になってきたぞってことで。